ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

世界はときどき美しい

2006年12月25日 | 映画(さ行)
【2006年・日本】試写会で鑑賞(★★★☆☆)

2003年東京国際ファンタスティック映画祭に出品された短編「世界はときどき美しい」に、4つの短編を追加した映像詩【シネポエム】。
御法川修の監督デビュー作となる。

第一章「世界はときどき美しい」
絵画教室のヌードモデルである野枝(松田美由紀)は、40代を目前にして身体の衰えを感じはじめていた。心は20代でも、身体は徐々に衰えていく。胸は垂れるし、シワも増えてくる。そんな気の緩みからか野枝は体調を崩してしまい、しばらく通院生活を送らなければならなくなってしまう。病院への行き帰りの途中、体力も気力も心もとない感じでふらふら漂うように歩きながら、野枝はふっと無意識のうちに道端の雑草に手をのばしていた…。



第二章「バーフライ」
場所は大阪。あっちの酒場、こっちの酒場と、毎日のように飲み歩いている一人の中年男(柄本明)。知らないうちに彼は蠅男と呼ばれていた。路上家業で小銭を稼いでは、今日も酒場に繰り出していく。哀しい時も嬉しい時も酒を飲む。『目を閉じて気を失えば明日になっている』。銭湯で身体を清め、今日も蠅男は酒場へ足を向ける…。



第三章「彼女の好きな孤独」
まゆみ(片山瞳)は自分のベッドで寝そべっている。隣には恋人の邦郎(瀬川亮)がいる。2人はとりとめない会話を交わすが、どこか噛み合わない。『私は彼が好きなんだろうか?』。まゆみはインドにある古い寺の石のことや哲学者の言葉を考えながら、外に出て自動販売機で缶コーヒーを買う。いつも甘いと思っているのに、同じ缶コーヒーを買ってしまう…。



第四章「スナフキン リバティ」
天文台に勤務する柊一(松田龍平)は、子供の頃に見た彗星の記憶を思い出していた。避妊に失敗してしまい妊娠してしまった彼女の朋子(浅見れいな)。父親になる実感がないままに、柊一は天文台に向かう。そんな柊一を不安そうに見送る朋子。柊一は、別々の場所にいても、地球の動く速度を彼女と一緒に感じている…と思い始める…。



第五章「生きるためのいくつかの理由」
旅行代理店に勤めながら一人暮らしをしている花乃子(市川実日子)。亡き父の墓参りのために実家に帰った花乃子は、久し振りに母・静江(木野花)と兄・大輔(草野康太)と会う。翌日は仕事があるために帰らなければならない花乃子は、別れ際に独りで生活する母の孤独と老いを心配する…。






かけがえのない一瞬を積み重ねる人生を、5つの変奏によってつづられるアンソロジー。
ありふれた日常がそれぞれの登場人物たちのモノローグで語られていく。
ふとしたきっかけで出会う美しい瞬間。
生きていればいいことがある。
視点を変えるだけで、世界はこんなに美しい情景を見せてくれるのだから。

ちょっとほんのりさせてくれるリラクゼーション・ムービーです。

監督は御法川修。

2007年春公開予定
公式HP:世界はときどき美しい


世界はときどき美しい

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは★ (とらねこ)
2008-07-20 15:38:32
そうですね、この抽象的な挟まれる言葉の数々が、
耐えられない人には退屈にしか感じないと思いますが、
詩や文を読むのが好きな人には、心を落ち着かせることが出来る映画だったように思います♪

『伝染歌』、面白かったんですね!
お、ポニョも早くもご覧になっていますね!
私も書いたら来ます。
世界は美しい (ともや)
2008-07-20 22:06:45
こんばんは、とらねこさん♪
こういう映画もたまにはいいですよね、ともやです。
この間観た「奇跡のシンフォニー」では、世界は音楽に満ちている…という映画でしたが、似たような感じですよね。
ちょっと意識をするだけで、世界には素晴らしい瞬間が満ちあふれている。
ほんわか…とはちょっと違うニュアンスだけど、こういう映画、好きです。

>『伝染歌』、面白かったんですね!
結構楽しんじゃいました(笑)。

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