Tomotubby’s Travel Blog

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「1Q84」第二巻読了(ネタバレあり) その1

2009-08-29 | Japan 日常生活の冒険
「1Q84」第二巻読了。

【続き】

なーんだ。結局、第三巻に続く。なのね。たぶん全四巻完結になるんでしょうね。読む前にも指摘したように、やはり「Q」には(これではなくて)「Quarter」の「Q」の意味も含まれているんじゃないのかな。「1Q84」も春夏秋冬の春から始まっているわけだし。新潮社は、そういう長編小説の出版を、遠くは三島由紀夫の(結果的に)遺作でやっているし、「純文学書下ろし特別作品」(リスト作成中)のシリーズでは中村真一郎のもあった。五木寛之のもあるけど、あれは集英社。あとロレンス・ダレルのも似てるけど、ちょっと違うかな。

【マーケティング】

きっと村上さんも新潮社も「ねじまき鳥」で味をしめたに違いない。あのときも謎を残したまま最終巻の刊行だけ遅らせて、それを待たせている間に、本屋には謎解き本が幾つも並んだっけ。

ハードカバーの長編小説を全編まとめて出版しても、本離れ傾向の強い人たちは最初から寄り付かないだろうから(勿論、お金のない人も寄り付きはしないだろうけど)小分けして、まず最初の一冊を買わせる。本の内容は極力秘密にして、ミステリアスな印象を強く焼き付ける。早期からメディアミックスを存分に用いてプロモーションをしていく。読んでないと時代遅れのように感じさせるくらいに煽る。
本を分冊にして時間差をつけて出版すれば、本は再び脚光を浴びる。仕込んでおいた謎は謎を呼び、プロモーションのチャンスだって増える。一冊目を買って読まずに放り出していた潜在読者に再読を促すことだってできる。結果、本はハードカバーなのに売れる。

作家と出版社の二人三脚、巧妙で商魂逞しいマーケティング戦略...。きっと中村真一郎のときとは大違いなんだろうな(「四季」のシリーズを最後まで読んだ人はいったいどのくらいいるのだろう)。

つづく

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