明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(720)自民党の「圧勝」?てやんでぃ!(麻生ナチス発言から自民党を支配を見る)

2013年08月02日 15時30分00秒 | 明日に向けて(701)~(800)

守田です。(20130802 15:30)

福島原発から目を離せない毎日ですが、今回は7月21日に投票が行われた参院選について論じたいと思います。言わんとすることは、私たちの国の選挙はあまりに歪んでおり、民意などまったく反映されていない、ほとんど違法選挙だということ、だからこんなことで落ち込む必要などまったくないということです。民衆の側が負けたなどと思う必要もまったくありません。また選挙に「勝てない」からといって変革の展望がないわけでも全然ない。そんな幻想に騙されてはだめです!その根拠をまとめておこうと思います。                              

まずは、選挙直後、「明日に向けて」(713)に出した僕の簡単な選挙総括を紹介しておきます。

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参院選が終わりました。自民党の「圧勝」と報道されています。てやんでい!と僕は思います。この国の選挙制度は相当に歪んでいる。その上、事前からマスコミで自公圧勝の大合唱(東京新聞は別ですが)。そんなことで民衆の側の「負け」を感じる必要などありません。
それにこれで「ねじれ」の解消だとか言われていますが、国会ではともあれ、自公政府と民衆の間のねじれは何ら解消されていません。なんたって自民党が背を向ける脱原発と改憲反対が多数派なのですから。「ねじれ」はむしろより強烈になりました。

このことは比例区の得票を見るとはっきりと分かります。原発推進を掲げたのは自民党と幸福実現党のみ。その得票は幸福実現党の191,643票を加えて18,652,047票です。これに対して他の党はすべて脱原発の道を掲げましたが、得票の合計は28,156,561票です。割合にして35対65。議席数は18対30です。
にもかかわらず、選挙区は1人区が多く、大政党に圧倒的に有利なため、民主党が崩れて自民党が一人勝ち。そのことで議席総数としては自民党の「圧勝」になってしまいました。一票の重みが5倍近くも違っている地域があることを含めて、どう考えたってこんな選挙の仕組みはおかしいです。

この矛盾故に強まるばかりの「ねじれ」にはエネルギーがあります。だからそれを解き放つために努力すればよい。実際、このねじ曲がった選挙制度の中でも、山本太郎さんの勝利や、原発即時ゼロを鮮明にした共産党の比例区での伸びと東京、京都、大阪選挙区での勝利など、「ねじれ」のエネルギーが解放に向かった現実もありました。東京は脱原発派が議員数も多数派です!
若者の多い緑の党は、「組織票」で彩られたこの選挙の世界に、市民スタイルのままに登場して頑張っただけでも大きな意義があったのでないでしょうか。得票は457,862票。よく見てください。自民党とは40対1です。あの巨大資本と「組織力」をバックにつけた自民党に対し、自力では選挙区ではポスターも十分にはりきれないような力しかない党が40対1の奮闘です。
よく考えましょう。実際はそんなにものすごい差があるわけではないのです。資金力や社会的権力の差だったら40対1どころじゃないですよ!!4万対1でもおいつかないのでは?にもかかわらず票はこれだけ取れているのです。

その緑の党をも応援しながら一人で立った山本太郎さんは、頭に大きな円形脱毛症を作りながら頑張ってくれました。もちろんサポーターの奮闘があっての勝利です。素晴らしいですね。こうした奮闘にみんなで続きましょう。諦めず、へこたれず、前に向かって歩みましょう!なあに、人の心をつかんでいない政権なんてそのうち倒れます!いや倒しましょう!

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みなさま。僕がこの分析を出したのは7月23日でしたが、安部政権が「人の心をつかんでいない政権」であることを自己暴露する事態がさっそく発生しました。麻生副総理のナチス発言です!この発言はきわめて重要です。

この発言が行われたのは29日に東京都内で行われたシンポジウムの席上のこと。麻生副総理はこう述べたのです。「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」・・・。

この発言は何重もの意味で重要です。何よりも批判しなければならないのは、麻生氏はユダヤ人数百万人をガス室で処刑したヒトラーのナチスを「手口に学ぶ」対象としてみているということ。ナチスの行った大量虐殺を批判する何らの観点も持ち合わせてないことです。

この発言は完全な言葉の暴力です。どういい逃れようとしたって、これではヒトラーのユダヤ人虐殺の肯定にしかならないことは明白です。それはナチスによって本当にひどい人間的苦しみを受けた人々、その遺族、縁者の心を深くえぐる行為です。いやナチスドイツや大日本帝国のようなファシズム国家を二度と登場させまいとして、民主主義の発展に尽力してきた人々すべてに対する冒涜です。

こんな人物が私たちの国の副総理であることが本当に恥ずかしい。橋下維新の会共同代表の「慰安婦は必要だった」発言があったばかりで、さらに世紀の大虐殺をした「ナチスの手口に学べ」などという発言すら政権党の副総理から飛び出してくる。世界中の人々が、「いったい日本とはどういう国なんだ」と驚きを抱いていることでしょう。それは大多数の、誠実で勤勉なこの国の人々が、世界の各地で地道に作り上げてきた信頼を、激しく損なう行為でもあります。

もちろんこれに対して、ユダヤ人団体をはじめ、世界の各地から一斉に猛烈な批判の声が上がっています。麻生氏は即刻、全面謝罪し、副総裁の辞任のみならず、政治家を辞めるべきです。安部政権も、麻生氏を処罰し、厳正な態度を取るべきです。何よりそれがわたしたちの地に落ちかけている世界への信頼をつなぎとめる道です。責任を持って、処罰を行うべきです。

しかし第二に、なぜ麻生副総理がナチスにあこがれるのか。その点をつかんでおくことも非常に重要です。端的に言えば、麻生副総理自身が、前回の衆議院選挙や今回の参議院選挙が、自民党の本当の勝利、多数の国民による自民党路線の承認とはとても言えないことを十分に気づいているがゆえにこの発言が飛び出してきたといういことです。

麻生氏は憲法9条をはじめ「改憲」の道に人びとの十分な合意などないことをそれなれりに把握しているのです。また正々堂々と、改憲について論じ合ったとき、自民党の主張がたちまち「民主主義に反している」という正論で破られてしまうことも肌身で感じている。明らかに民主主義に驚異を感じているのです。だから、選挙民に何が重大問題であるかを気づかせないままに、徹底した嘘と暴力の発動によって、「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった」ナチスの民主主義破壊の手口に強烈に魅力を感じ、ついその本音を出してしまったのです。

この点は非常に重要です。自民党の副総理自身が、自民党が民主主義的な多数派になれていないことを強く実感しているのです。だからこそ、「自民党が「圧勝」した。民衆が負けた」・・・などと考える必要などないのです。自民党の副総理自身がそうは思ってないのです。ナチスにあこがれ、憲法をめぐる論議を避け、選挙民をうまく騙し、「誰も知らないままに」憲法を変えてしまえる道を欲しているのです。

あれだけ議席をとっていながら、麻生氏は人々が真実に気づき、目覚め、立ち上がることを恐れている。とても正面から憲法を変え、自衛隊を国防軍に変え、戦前のような国に日本を持っていくことなどできないと実感しているのです。麻生氏は私たちの国の民主主義、民衆のラディカルな力を恐れている。

だからこそみなさん。もう打ちひしがれているのはやめましょう。この国を戦前のようなひどい国家に仕向けようとしている権力者が、私たちを恐れています。恐れられている私たちがなんで下を向いている必要があるでしょうか。ただ恐れられるとおりのことをすればいいではありませんか。憲法改悪反対!民主主義を守れ!という声を堂々とあげましょう。

今回の選挙が民意の反映とはとても言えない根拠は他にもたくさんあげられます。例えば、投票時間の繰り上げという「足きり行為」が多数の投票所で行われたことです。投票締め切り時間を規定の午後8時から1時間、2時間と切り上げてしまったところがなんと全国の3分の1にもおよびました。これもどう考えたっておかしい。

事前にインターネットなどで告知しているということですが、世の中にはネットを見ない人もたくさんいます。いや投票時間のことなど過半の人々がいちいちチェックなどしてないはず。組織票を投じる人々は、「組織」されるときに、きちんと知らされるのでしょうが、浮動票を投じる人々には情報がいきわたりにくい。結果的に浮動票が減ることにつながったはずです。
このように、マスコミの事前の「自公圧勝」キャンペーンに、投票時間の繰上げなどが加わり、選挙の投票率は大きく下がりました。それが自民党に一方的に有利に働きました。しかしだからこまた、権力者にとっては、議席をとってもとっても不安がぬぐえないのです。

みなさん。私たちはここいらで大きく覚醒しましょう。自分たちの力に目覚めましょう。たとえ私たちの意を体現する議席の数が少なくとも、私たちの声が大きければ十分それを国の政策の中に通していくことができます。
例えば選挙後、電力会社が次々と原発の再稼動を申請しましたが、新潟県知事が原子力規制庁のあり方に激怒し、東京電力の柏崎・刈場原発は再稼動が非常に困難な状態にあります。
その原子力規制庁は、関西電力のずさんなあり方への批判を強め、早期の実現が狙われていた高浜原発の再稼動が困難になっています。原発再稼動を鮮明にした自民党が圧勝したにも関わらずです。なぜか。原発再稼動反対の民衆的な声が圧倒的だからです。ほとんど不正の選挙で多数派となった自民党にはあまりに自信がないのです。歪んだからくりで議席はとれても、人の心をつかめない。誰にだってそんなことは分かるからです。

だから今、私たちに必要なことは、ありったけの力で、原発再稼動や輸出、憲法9条改悪反対の叫びをあげることです。地域、職場など、できる限りのところで決議をあげましょう。積極的に街頭に飛び出して、デモンストレーションをしましょう。私たちの力が私たちが思っているよりも、何倍も、何十倍も強いことを知りましょう。知って、その力を行使しましょう。
この夏から秋、安部政権の政策との対決に立ち上がりましょう。

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同様の観点から書いた、昨年末の衆院選の記事も紹介しておきます。
明日に向けて(599)自民党は民意など得ていない!憲法を、人権を守ろう!
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6ff95b41bbf58fecd671bbdd7cb2869c                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

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