守田です。(20111012 12:00)
重大ニュースです。福島原発から約250キロ離れた横浜市からストロン
チウム90が検出されました。1キログラム195ベクレルと高い値です。
先日の80キロ圏内の100か所の調査で79キロ地点から検出されたので、
確実にその外に飛んでいるとの推論を出しましたが、なんと今度は
250キロです。
このことが意味することは重大です。かなりの広範囲にわたるストロン
チウムの汚染の可能性があるからです。にもかかわらずこれまで政府や
行政が問題にしてきたのはセシウムばかり。文科省原子力災害対策支援
本部は「横浜での検出は確認中だが、検出されれば80キロ圏外では初
めて」と述べたそうですが、このコメントはひどい。
まるで他人ごとのようですが、ここにはこれまで様々な放射性核種の
飛散の可能性が各方面から指摘されていながら、きちんとした計測を
行ってこなかったことがあらわれています。「80キロ圏外初」という
のは、80キロまでしかきちんと測って来なかったので、そこまでの
データしかないことのみを意味しています。
「初」といったって、今初めてそこに出てきたのではない。おそらくは
3月の時点からそこにあったのです。それが7カ月も検出されなかった。
しかも今回、発見したのは住民による自主調査によるものです。これが
なければ、まだまだ先まで、ストロンチウムは「ない」ことになっていた。
今、プルトニウムが45キロより外には「ない」ことになっているように。
これらから結論できることは、市民の側での自主的な調査をさらにどん
どん進めて、汚染の実態を浮き彫りにする必要があるということです。
汚染実態を隠し続けている政府は、「測らないこと」で実態隠しをして
います。しかし隠された危機こそ最も恐ろしい。それを明るみに出すこと
が、私たちの身を守ることにつながります。
測定のためには、各地の研究機関など、調査を受け付けているところの
利用が可能ですが、概して値段が高く、ニーズが多くて、待たされること
も多い。そのために必要なのが市民放射線測定室を各地に立ち上げていく
ことです。すでに石森農園での「小さな花・市民放射能測定室」立ち上げ
を紹介しましたが、こうした流れをぜひ後押しして行きましょう。
市民が自ら測定し、分析し、科学し、思考し、前に進む。私たちが切り開
いていくべきなのはそうした時代です!
*****************************
放射性物質:横浜でストロンチウム検出 80キロ圏外初
毎日新聞 2011年10月12日 11時24分
横浜市港北区のマンション屋上で、放射性物質のストロンチウムが検出
されたことが、民間分析機関の調査で分かった。同市は調査結果を受け
て再検査を始め、近く結果がまとまる見通し。東京電力福島第1原発の
80キロ圏外でのストロンチウム検出は初めて。
マンション屋上にたまった堆積(たいせき)物を住民が採取し、8月に
「同位体研究所」(同市鶴見区)で測定したところ、ストロンチウム90
(半減期約30年)を1キロ当たり195ベクレル検出。9月中旬、
市に連絡があった。
横浜市は福島第1原発から約250キロ。ストロンチウムはこれまで
福島市など80キロ圏内では検出されていたが、文部科学省原子力災害
対策支援本部は「横浜での検出は確認中だが、検出されれば80キロ
圏外では初めて」と話している。
市は当初、ストロンチウムの検査は予定していなかったが、研究所の
調査結果を受け、区内3カ所で測定を進めている。【山下俊輔、杉埜水脈】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111012k0000e040037000c.html
重大ニュースです。福島原発から約250キロ離れた横浜市からストロン
チウム90が検出されました。1キログラム195ベクレルと高い値です。
先日の80キロ圏内の100か所の調査で79キロ地点から検出されたので、
確実にその外に飛んでいるとの推論を出しましたが、なんと今度は
250キロです。
このことが意味することは重大です。かなりの広範囲にわたるストロン
チウムの汚染の可能性があるからです。にもかかわらずこれまで政府や
行政が問題にしてきたのはセシウムばかり。文科省原子力災害対策支援
本部は「横浜での検出は確認中だが、検出されれば80キロ圏外では初
めて」と述べたそうですが、このコメントはひどい。
まるで他人ごとのようですが、ここにはこれまで様々な放射性核種の
飛散の可能性が各方面から指摘されていながら、きちんとした計測を
行ってこなかったことがあらわれています。「80キロ圏外初」という
のは、80キロまでしかきちんと測って来なかったので、そこまでの
データしかないことのみを意味しています。
「初」といったって、今初めてそこに出てきたのではない。おそらくは
3月の時点からそこにあったのです。それが7カ月も検出されなかった。
しかも今回、発見したのは住民による自主調査によるものです。これが
なければ、まだまだ先まで、ストロンチウムは「ない」ことになっていた。
今、プルトニウムが45キロより外には「ない」ことになっているように。
これらから結論できることは、市民の側での自主的な調査をさらにどん
どん進めて、汚染の実態を浮き彫りにする必要があるということです。
汚染実態を隠し続けている政府は、「測らないこと」で実態隠しをして
います。しかし隠された危機こそ最も恐ろしい。それを明るみに出すこと
が、私たちの身を守ることにつながります。
測定のためには、各地の研究機関など、調査を受け付けているところの
利用が可能ですが、概して値段が高く、ニーズが多くて、待たされること
も多い。そのために必要なのが市民放射線測定室を各地に立ち上げていく
ことです。すでに石森農園での「小さな花・市民放射能測定室」立ち上げ
を紹介しましたが、こうした流れをぜひ後押しして行きましょう。
市民が自ら測定し、分析し、科学し、思考し、前に進む。私たちが切り開
いていくべきなのはそうした時代です!
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放射性物質:横浜でストロンチウム検出 80キロ圏外初
毎日新聞 2011年10月12日 11時24分
横浜市港北区のマンション屋上で、放射性物質のストロンチウムが検出
されたことが、民間分析機関の調査で分かった。同市は調査結果を受け
て再検査を始め、近く結果がまとまる見通し。東京電力福島第1原発の
80キロ圏外でのストロンチウム検出は初めて。
マンション屋上にたまった堆積(たいせき)物を住民が採取し、8月に
「同位体研究所」(同市鶴見区)で測定したところ、ストロンチウム90
(半減期約30年)を1キロ当たり195ベクレル検出。9月中旬、
市に連絡があった。
横浜市は福島第1原発から約250キロ。ストロンチウムはこれまで
福島市など80キロ圏内では検出されていたが、文部科学省原子力災害
対策支援本部は「横浜での検出は確認中だが、検出されれば80キロ
圏外では初めて」と話している。
市は当初、ストロンチウムの検査は予定していなかったが、研究所の
調査結果を受け、区内3カ所で測定を進めている。【山下俊輔、杉埜水脈】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111012k0000e040037000c.html
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