先日、アメリカ人と話をしていてそもそもレストランにいる
waiterは、何を待っているのだろう?という話になった。
ウェイター、ウェイトレスと何気なく呼んでいるけれど、字の意味はまさしく”待つ人”だ。
そのアメリカ人は、よくわからないが、レストランに来た客が何かを要求してくるのを待っているからウェイターなのだろう…と言った。
日本語では、すでに死語となっているかも知れないが「給仕」がその言葉の訳だろう。
まさしくコーヒーやミルクを支給する行為に仕さどるのだから給仕で違和感はない。
ところが、
waiterということになると、給仕なのに、顧客が何かを言わない限り動かない、要求するのをひたすら待っているという印象になる。
レストランに入って”ウェイターなかなか来ないな”なんてことがよくあるが、本来の意味で言えば、呼ばないから来ないのであって、呼ばれない限りくるわけもない、ということになるかも知れない。
Wikipediaの日本語で引いてみると、店内の各所で待ち構えて顧客に給仕を行うので
waiterというとある。
そこには、本来の顧客中心の考え方があり、レストランに入っても顧客が何をオーダーするのかを自主的に決め、オーダーしたいタイミングになったら、
waiterを呼んでオーダーするという段取りが見えてくる。
だとすれば昨今のレストランでの
waiterが、あれやこれやと自己主張し、お奨めはこれだの、いいものがあるのだなどと押しつけがましく説明をするのは本来ではないということになる。
むろん、こちらから説明を要求した場合は別であるけれども、頼まない限りにおいては、何も説明しないで待っているというのが
waiterの矜持というものであろう…なんて言ってたらうるさいこと言うな、と言われそうだな。
ところで、驚いたことに熟語
wait onには①~に仕える②~に食事の給仕をする③(店員が客の)ご用を伺うという意味がある。
例文としては、
・
A very pleasant youg clerk waited on me in that shop.
(ひとりの若くて大変快活なスタッフが、あの店では私の面倒を見てくれた)
・
The restaurant server asked us,"Has anyone waited on you yet?”
(レストランのウェイターが我々に聞いてきた。「手前どもの誰か、オーダーを伺っておりすでしょうか」
・
Are you waited upon?
(ご用件を伺っておりましょうか?)
これなどになるといつまでも
waiterが待つ人などとは言ってられない。
すでに元の意味から派生して、給仕をする、面倒を見る、という意味を持ってしまっている。
どうしても純じゃぱの世界では
wait=待つの意識が抜けないから、こんな言葉を発せられると急には対応できまい。
まだまだ簡単な言葉でも奥深いなーとため息をつくのである。
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