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秀吉 朝鮮の乱(お勧め小説)

2006年01月13日 21時53分31秒 | 読書
筆者の蔵書で、お勧めの小説を書いて見ましょう。と言う企画第一弾。

 と言っても、この小説はネット書店等で検索しても、皆”品切れ”と表示されるので、
もしかしたら既に絶版なのかも…(汗)
なので、記事を読んで欲しく成った方が居ても、手に入り辛い可能性が有るのであしからず。

 この小説は、韓国の作家さんが執筆された、上下二巻に渡る長編です。
韓国の作家と言うと、某所では捏造とか、自国に都合が良い記述ばかり。とか、
日本人が必要以上に悪人の扱いを受けているのでは?と言うイメージが湧いてしまうと思われますが、
この作家は海外留学も経験されて居る様で、歴史資料等も綿密に調べられていて、
日本・朝鮮・明と、それぞれの立場を中立な視点で見詰め、
それぞれの良い所、悪い所もしっかりと書かれて居るので、日本の悪い記述が有っても不快には感じません。

 筆者は、別HPでも、この時代を題材にしたコンテンツを開設(殆ど工事中だけど(汗))
してますが、筆者がこの時代(この戦争)に興味が湧いたのは、他国を侵略した日本が強くて好き。
とか、半島の人が嫌いで懲らしめる戦争だから好き。とか、
そんな卑下た感情で好きなのでは無く、
単純に、三国志等の京劇での格好をした、中国の兵隊と、武士はどっちが強いの?
と言う様な、所謂格闘技好きな人が、異種格闘技で、空手家とボクサーはどっちが強いの?
と言う事に興味が湧くのと似ている感情かも知れません。

 日本は、島国でしたので、余り外国と戦争を行いませんでしたので、
その中で、数少ない外征の一つなので、興味が湧いて居ました。

 内容は、上巻が、秀吉が大陸制覇の野望を発露する所から、
始まるまでの経緯を、日本と朝鮮(間の対馬)を中心に詳細に語られ、
戦争が勃発して半島をほぼ制圧して、朝鮮の人々が反撃の動きを見せるまで。
です。

 下巻が、朝鮮の宗主国、明王朝も救援に動き出し、朝鮮も義勇軍や水軍の反撃が始まり、
日本軍が苦戦し講和、そして外交の失敗から講和が破れ、二度目の出兵とその詳細が描かれています。

 見所は、初めの、興味の湧いた理由で書いた、異種格闘技戦の様な面白さです。
日本軍の動きや台詞。人間関係等は、本当に戦国時代小説を読んで居る様だし、
朝鮮や明側の宮廷でのやり取りや権謀術数、軍隊の動かし方等は、
さながら三国志等の演義物小説を読んで居る様です。
 その二つが絡み合う面白さと言うのは、筆者はそれまで体験した事が無い面白さだったので、
ワクワクしました。
 また文章に変な癖も感じず、嫌味無く読めたのも、好印象の原因だと思います。


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