能率技師のメモ帳

マネジメント理論を世のため人のために役立てるために・・・
中小企業診断士・特定社会保険労務士のソーシャル備忘録

広告マンの働き方 カラダとメンタルを守るために・・・相談できる人、逃げ場を作る、手を抜く&さぼる

2017年12月02日 | 社会・経済
大阪、平日の17時過ぎ、電通ビル・・・。
電気がすべて消えています。
ちょっとびっくり。
 

広告代理店では、17時からが仕事の本番。
電通事件が引き起こした社員の自死、しかも水面に出てきた2度目の事件。

前回の最高裁の判決文をすべて読みましたが、途中で涙してしまいました。
自分の20歳代の頃のアドマンとしての志、想いが判決文のストーリーとオーバーラップして、
土日も仕事に邁進する姿に目が熱なりました。

そして、今回のまつりさんの事件。
心よりご冥福をお祈りいたします。

電通も労務管理について大きく舵を切ったようです。
厚労省の「過重労働撲滅特別対策班(かとく)」が立ち入り調査に入った電通。
労働基準監督官は、司法警察官の権限を有しており、
労働法の強行規定の違反に対しては法に基づき逮捕することも出来ます。
これには、同社の経営幹部もヒビったのでしょう。

働き方改革、ワークライフバランス、プレミアムフライデー・・・。
日本人の美徳と言われていた長時間労働に、疑問符が立ち始めました。

元アドマンとして、「24時間働けますか?」世代として、隔世の感があります。
スピードが求められる、成果・業績の求められる職種で客商売の仕事は、
必然的に長時間労働、不規則労働が強いられることになります。

しかも、広告マンは、スマホやケータイ、パソコン、タブレットで情報武装されており、
まさに24時間臨戦態勢に置かれています。
競合の代理店との競争もあり、アカウントを巡っての熾烈な戦いの真っただ中・・・。
そのストレス、メンタルは、大変なものだと思います。

業務改善やタイムマネジメント、仕事の5Sやワークシェアリング・・・
仕事のやり方を変える手法はありますが、これを非定型業務のサービス業でやっていくのは至難の業。
現場の人からすれば、机上の空論であり、そんなの無理!ということになると思います。
現場のマネジャーは、人事局からの社員の労働時間帳票で指導が入るため、ただ「早く帰れ!」と言うことぐらい・・・。
あとは、ラインの管理職が、部下の仕事を抱えて業務を進めていくしかありません。
そんなことをしていれば、今度は、管理監督者が倒れる羽目になります。

広告代理店や総合商社に入る若者たちは、その業界の持つダイナミクス、魅力に憧れ、
その中にドップリ浸かることに至上の喜びを感じています。

本当に、仕事も面白い。
自分たちが、この世界を動かしているようにも思えます。
まさに、チクセントミハイのいう「フロー」体験をしています。

広告代理店で働く彼彼女に伝えたい。
長時間労働や加重労働で健康を害するのは、絶対に×です。
自分のカラダ、ココロが資本です。

ギリギリまで働く、修羅場を経験しなければキャリアハイを獲得することは難しい。
競争に勝つ、成果を獲得する、業績を上げるというプレッシャーも理解できます。

そんな矛盾する前提で、3つの助言をさせていただければと思います。
元アドマンとして、特定社会保険労務士としてのオヤジのつぶやきとして読んでやってください。

1.相談できる友人、彼氏彼女、親、上司を持つ
決して一人で抱え込まないことです。
解決策は必ずあります。
ロールモデルとしている上司や先輩、彼氏彼女、友達・・・相談に乗ってくれる人を持ちましょう。
話すだけでも、聞いてもらえるだけでも、心は軽くなると思います。
上司、先輩、管理監督者が助け舟を出してくれたり、上長にかけあってくれるかもしれません。
(広告代理店時代、小職の同期は、仕事に耐えられず、人事局に駆け込んだヤツもいました。緊急避難・・・それもアリです)
広告業界でサバイブしている人たちは、ポジィティブ、楽観的な人たちが多かったような気がします。

2.逃げ場を作る
自分を追い込まないこと。
時間がたてば、きっと、何とかなります。
そのためには、人生の逃げ場が必要になります。
カフェでもいいし、趣味の店でもいい・・・一人になれる場所・・・。
数か所のシェルターを作ることにより、冷静さを獲得することが出来ます。


3.手を抜く、さぼる
仕事人、プロフェッショナルとして、後ろめたい感じがします。
が、どんな仕事でも3年間続けると、その仕事の重要なポイント、コツがつかめてきます。
そうすると、たいして大切ではない仕事では手を抜くことが出来ます。
それに、大部分のサービス業では、人の生死に直接かかわるような仕事は一般的にあまりないと思います。
そこでは、手を抜いたり、さぼったりすることも可能だと思います。
(もっとも、事故や事件に繋がる可能性の高い自動車会社や鉄鋼メーカーで、強度をごまかしたり、検査を省くというのは論外です!)

まずは、広告のプロフェッショナルとして頂上を目指してください。
そして、その途中、さまざまな障害や事故、トラブル等の壁にぶち当たると思います。
そんな時、必ず3つの助言を読んでくださいね。

広告代理店で働く若き精鋭の皆さんの健闘を心からお祈りいたします。
大好きな仕事をやっているのだから、あえて「ガンバレ」とは言いません。
元気で、とりあえず元気で!