tomitaikyoブログ

富退教(富山県退職教職員協議会)事務局からの情報発信です。会員の親睦を中心に教育現場への支援など様々な活動をしています。

政党多極化の背景

2017年10月24日 | 日記

 2大政党制を目指してきた日本でしたが、未だに上手くいかない状況です。しかし、モデルとしてきたアメリカもイギリスも段々と上手く機能しなくなってきたようです。そのようなことについて、先日(10/18)のNHKマイあさラジオ「生活の見方・私の視点」で、「政党多極化の背景※水島治郎(千葉大教授)」で、いろいろと教えてくれました。(今ならNHKオンラインで11/15まで繰り返し聞くことができます。)今回の衆院選結果から思い出して再び聞いてみました。氏は2大政党制が上手く機能しなくなってきた理由としては主に2つ挙げていました。それは、①グローバル化したことによって2大政党の政策に差が無くなってきたこと。いずれも中道化してきたようです。②組織や団体が弱体化してきたとのことです。つまり、ライフスタイルの多様化する個人は特定の組織の中で活動する人がかなり減ってきたとのこと。労働組合などを思い起こせば納得できます。 

 一方で、ヨーロッパなどでポピュリズム政党の台頭が目立ってきていることについて、一般大衆のエリートへの反発という見方ができるとのこと。先進国では格差が進んでいることに原因が見られそうです。日本でも非正規雇用などの問題もあり、大衆の不満も感じられることからポピュリズムによる暴走も起きないとは言えないでしょう。

 権力の暴走を止める仕組みをしっかり組み込んでおくことが必要ですが、日本の三権分立という政治の仕組みは近年弱くなっているかもしれません。国民主権も何だか怪しくなっているように思えてきました。先日の衆院選結果や各政党の取り組み姿勢を見ても、結局のところ国民目線ではなかったような・・・。例えば「希望の党」も、今思えば、ただの「野望の党」だったような気がしてきます。(土)


日本の政治はどうなる

2017年10月23日 | 日記

 今夜(10/23)NHKニュースウォッチ9のスタート字幕に「日本の政治はどうなる」と流れていました。今回の衆院選の結果は、安倍一強体制を覆すものでなかったことが大変残念です。「自公圧勝」とありました。自公政権を支持した人たちは「森友・加計問題」をあまり問題視していなかったということなのでしょう。実感が伴わない「株高・好景気(?)」の空気感に安倍政権が肯定されたようです。そして、不安定な世界情勢を前に、有権者は「安定」を求めたという結果でした。

 特に10代・20代の若者の支持を集めたのは自民党だったわけで、それなら「やむを得ない」と納得せざるを得ません。昨今は「シルバー民主主義」の弊害が指摘されることもあり、私たち世代の価値観を押しつけることは控えなければ・・・と思ってはいます。ただ、私たちとしても今の若者の将来を、日本の未来を憂いいるからこそ「安倍一強政治の打破を!」と思って一票を投じてきたのですが、私たちが間違っているのでしょうか?(土)


自分なりの争点を探すために

2017年10月20日 | 日記

 過日(10/17)のNHKマイあさラジオ「生活の見方・私の視点」で、「自分なりの争点を探すために※三浦まり(上智大学法学部教授)」が放送されました。各政党やメディアがそれぞれに、今回の衆院選での独自の「争点」を伝えていますが、それぞれの一覧を見ても争点が多すぎて迷うのが実際のところ。つまるところ、好意をもっている個人或いは支持している政党の推薦者かどうかなどが一票を託す基準になっている場合が少なくないようです。無党派の人はどうするのか?氏はその手がかりを3つ伝えていました。①自分のこだわる争点について支持する候補に一票を投じる考え方 ②国会の議事録を頼りに候補者の現職時代のスタンスを調べ実績を評価していく ③誰に投票したらよいか解らない場合は候補者の立ち会い演説会などで直接見て人間的な一面を見て評価していく このような考え方も踏まえて、政党の変遷してきた状況やマニフェストなども理解していくことが大切なようです。重要なのは、自分の考えに近い人、よりましな人を選ぶ自分なりの目をもつことでしようか? 氏は、このように見極めるのが面倒でもこれが民主主義なのだと言います。日本の未来を大切に思うのであれば、このような手間を惜しんではいけないと話していました。

 現在についてはもとより、将来世代が幸せに暮らせるように願わずにはおれません。やはり、「投票しないという選択肢は無い」と言えるでしょう。投票日まで残り2日。現在状況の「世論調査結果」にはがっかりしています。やはり日本は変わらないのか・・・?「森友・加計問題」はこのまま隠蔽されてしまいそうです。(土)

 


選挙と世論調査

2017年10月18日 | 日記

 一昨日(10/16)のNHKマイあさラジオ「生活の見方・私の視点」で、「選挙と世論調査※佐藤卓己(京都大学大学院教授)」が放送されました。今週は衆院選を控えているので、毎日、選挙関連のテーマで識者が話しています。よく聞いていると選挙に臨む心構えを整えることができそうです。

 一昨日の放送では、「選挙と世論調査」というテーマでしたが、なかなか考えさせられました。佐藤氏によると、今の世論調査は本当に人々の考えを調査しているか?広く意見の分布を表しているか怪しいのではないか?むしろ感情調査のような世の中の雰囲気を表しているのではないかとのことでした。よく行われているRDD方式の調査では、よく考えた意見というよりは、その瞬間の感情・空気で答えたものではないか?と考えられるようです。

 ある調査では、4年間の追跡調査の中で、護憲や改憲という考えがころころ変わっていった人が大勢いたということです。日頃から、よほど護憲や改憲について深く考えていないと、人はその時々の空気感で考え方が変わるようです。それは、アナウンスメント効果というものがあり、例えば選挙等での優勢・劣勢の事前情報が流されると人々はたぶんに影響を受けて、優勢の勝ち馬に乗る行動をとったり、或いは判官びいきで劣勢に応援したりと、その空気に流され易いということのようです。自分のことを振り返ってみても、思い当たる節があります・・・。

 私たちが考えなければならないのは、「明日になれば変わるかもしれない」というもの(意見)ではなくて、5年後、10年後にもその意見を持続できるような深いものであるよう熟慮したもの(意見)をもつように心がけなければならないということのようです。

 氏は冒頭で以下のようなことも教えてくれました。本来の世論は「輿論(よろん)」と記して理性的に議論された意見のことで、「世論(せろん)」は議論されてはいない空気(雰囲気)のようなものだったらしいのです。1946年の当用漢字の変更で今のような「世論(よろん・せろん)」の表記になったとのことでした。(氏の著書に「輿論と世論」があります。)

 今の世論調査の性質を踏まえて熟慮し、今度の衆院選に臨みたいと思いました。(土)


世界で加速のEVシフト

2017年10月17日 | 日記

 昨日のNHKテレビ「クローズアップ現代+」で、「世界で加速EVシフト」として、先行する中国の様子を伝えていました。要は、「100年に一度の大変革」と言われるような自動車が電気自動車に置き換わっていく可能性の中で、日本の自動車業界が苦戦し、日本経済も下振れしていきそうだという危機感でしょうか・・・。

 このことは、NHKマイあさラジオ「社会の見方・私の視点」で「産業衰退と自動車大転換※金子勝(慶応大学教授)9/27放送」においても、今の日本の自動車業界が置かれている問題点を指摘していました。(放送は10/25まで配信されています。)

 ヨーロッパをはじめ中国などでは、自動車作りを電気自動車にシフトしていくようで、これは日本を一気に追い抜く戦略的なものでもあるとのこと。日本ではまだハイブリッドが主役。そして、次代の車として燃料電池車(水素ガス使用)を考えているようですが、インフラ整備に時間とお金も掛かり、日本だけが突出すると自動車のガラパゴス化になるのではないかと予想されるようです。日本の技術はあらゆる面で優れているはずですが、比較的シンプルな電気自動車では多くの技術を有していることは強みにならず、電気自動車が主流になると、多くの技術と裾野が広いと言われる自動車の関連工場が軒並み不要になってしまって、日本の基幹産業でもある自動車業界が危機に陥ることも考えられます。世界の流れに遅れないような自動車業界の対応が望まれるようです。(土)