こころの旅。。。一休み。、 休んでばかり

見上げれば青空、、、ならいいけど


励まし

2010年05月18日 09時03分53秒 | 

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「徹子の部屋」で復活した安岡力也(写真:夕刊フジ)
 身長187センチ、体重100キロを超す強靭な肉体を誇り、過去にはキックボクサーとしてもデビュー。数々の武勇伝を持つ芸能界の暴れん坊、安岡力也(63)が、年間発症率10万人に1人という難病「ギランバレー症候群」と闘っていた。きょう17日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)で復活。夕刊フジは4年にわたる壮絶な闘病生活を直撃インタビューした。

  [フォト]6年前、発症する前の安岡力也

 安岡がギランバレー症候群と宣告されたのは2006年。突然寝たきりになり、壮絶な闘病生活が続いていた。

 病院の談話室に現れた安岡は想像していたよりも血色が良く、体格も以前と変わらぬように見えたが、両手や下肢にはまだ麻痺が残り、足首に装具を付け、杖を突いての歩行が病気の凄まじさを物語っていた。

 「最初は腰や背中、あちこちの関節が痛くなり、熱もあったのでカゼだと思っていたんだよ。それで近場の病院で点滴をしてカゼ薬をもらったんだが、全然良くならない。で、東京の大きな病院で検査をしても原因が分からず、その3日後に突然、全身の力が抜けてガクンと床に崩れ落ち、立ち上がることができなくなった。再検査をしたら、ギランバレーの疑いがあるって…。それから俺の長い地獄が始まった。何で俺が10万人の1人? 何で俺を選んだ?それはねぇだろ!って」

 手首はダラリと垂れ、物を掴むこともできなくなり、膝から下は鉛をつけたように重く、常に痺れた状態になった。しかも安岡の場合は、呼吸筋にも嚥下筋にも障害が出て呼吸困難を起こし、しゃべることも、食べ物を飲み込むこともできなくなり、気管を切開して人工呼吸をし、右わき腹に管を通して栄養補給をしたという。

 痛み止めのモルヒネ投与で意識が混濁し、連日連夜悪夢にうなされ続けた。「医者の『もう長くは…』という声が耳鳴りのようにこだまし、見る夢は鋭利な刃物で体をまぐろのように掘削される夢。白い世界に入り、お迎えの夢ばかりみた」

 そして、ますます神を恨んだ。「俺は確かに散々ケンカして勝ちまくり、悪いこともやってきた。でも、この仕返しはねぇだろう。自慢じゃないが、俺は一匹の蜘蛛も踏まなかった。『蜘蛛の糸』じゃないけど、下から昇ってくる人間は一緒に引き上げた。それが、なぜ?」

 2年間の寝たきり生活が続き、気が付くと体重は70キロに激減していた。「友達にも、だれにも一切会わねぇ!」そう決めた。「だって俺は力也だぜ!百獣の王のライオンが、弱った姿は見せられねぇ」

 唯一の癒しは、息子の力斗君(24)の励ましだった。「親父、なにやってんだよ!早く起きろよ。キャバクラ行くんだろう、って。生意気に…。でもその声を聞くと、ああ、俺はまだ生きてるんだ」って思うことができた。

 闘病3年目にはどうにか歩けるようになり、体重も元に戻った。そして現在はリハビリに励み、食事もきちんと3食食べられるようになった。 「カロリーは1日2100~2500。それに禁酒、禁煙。いくら不良少年でも、それぐらいは守らねぇとな」

 地獄の壁を死にもの狂いで這い上がり、復活を果たしたライオンはいま、どのような活動を夢見ているのか。

 「俺はアーティストであり、アクターであり、芸能界でやりたいことはまだまだある。だから絶対に生き抜いて、もう一度芸能界で暴れまくってやる。だって俺はバッドボーイでありながら、常に闘うファイターだから!」

 取材が終わり、握手を求めてきた大きな手には、復活に賭ける強い意志がこもっていた。(山岸信美)

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