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古い曲が気になる

レナード・コーエンは、74歳でも新譜を発売する

2010-09-30 | 日記・エッセイ・コラム

                                                      

1963年の東映映画「十三人の刺客」を堪能したので、DVDを送ってくれた橋本時比康くんに、お礼の電話をいれた。そうしてまた、電話で長い音楽談義になった。40年もまえの高校生のときから、わたしたちは、こうして音楽のはなしをすると、楽しい。とまらない。

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橋本くんは、レナード・コーエンが好きだ、という。うなづける。詩歌、小説に造詣の深い橋本くんらしい。レナード・コーエンは、日本ではもう忘れられたミュージシャンかもしれないが、カナダ、アメリカ、ヨーロッパでは、尊敬をあつめる偉大な芸術家だ。

  レナード・コーエン Hallelujah http://www.youtube.com/watch?v=kzWeN-bVDUc

村上春樹やボブ・ディランは、ノーベル文学賞をもらっていいと思っているが、レナード・コーエンこそ、ノーベル文学賞にふさわしい偉大なシンガー・ソングライター、そして、詩人だ。

(20世紀の詩歌文学では、ロック、フォークソングははずせない。ボブ・ディランやレナード・コーエンも歳だから、生きているうちにノーベル賞という形で評価してほしい……な、と思うのだが……まあ、大富豪だから、いいのか)

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1934年、カナダ・モントリオールで生まれたレナード・コーエンは、詩人としてスタートした。カナダのマギル大学で英文学を学び、詩作はアーヴィング・レイトンに師事した。1956年、大学院在学中に詩集「Let Us Compare Mythologies(邦題、神話に生きる)」を出版し、1961年の詩集「 The Spice-Box of Earth 」は高い評価をうけ、賞をとっている。小説も出版して、60年代は、カナダで詩人、小説家として活躍していた。

ギターは少年時代から弾いていて、フォークバンドのメンバーだったこともあるという。1967年、レナード・コーエンは、アメリカに活動の場を移し、シンガー・ソングライターとしてデビューする。このとき、33才。ファーストアルバムにも入っている「スザンヌ」が、ジュディ・コリンズのカバーでヒットした。

     レナード・コーエン&ジュディ・コリンズ Suzanne   http://www.youtube.com/watch?v=cGGSo530bdA

国内盤のファースト・アルバムは、わたしがレコード屋になった年に、CBSソニーから発売された。わたしには、心に残る印象深いアルバムだ。

Songs of Leonard Cohen

橋本くんが推薦するのは、ワイト島のライブだ。いま、ユーチューブでもみることができる。これは、泣ける。

  レナード・コーエン Suzanne  ワイト島ロック・フェスのライブ http://www.youtube.com/watch?v=Zqu3U05tkAw

英文学を学び、純粋詩の詩人として一流をきわめた人だ。「スザンヌ Suzanne」や「ハレルヤ Hallelujah」などレナード・コーエンの名曲をいまあらためて聴くと、音、韻、じつに言葉が美しい。

  レナード・コーエン The Stranger Song http://www.youtube.com/watch?v=RLq7Aqd_H7g&feature=related

レナード・コーエンの曲を聴いていると、英語というのは、美しい言語だな、とあらためて感心する。レナード・コーエンのバリトンの声も、じつにいいのだ。

「ハレルヤ」は、たくさんのミュージシャンにカバーされて、ヒットしている。わたしは、ジェフ・バクレーのカバーが好きだ。ケイト・ヴォーグルのヴァージョンもいい。

74才のレナード・コーエンは、いまも精力的にライブをやっている。今年の秋冬のスケジュールをみると、10月11月12月とヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカのコンサートがびっしり入っている。タフだ。

最新アルバムは、Songs From The Road  10月1日発売だ。

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Songs From the Road

レナード・コーエンの名曲「ハレルヤ」は、たくさんのカバーがある。わたしは、ジェフ・バークレーのヴァージョンが好きだ。

     ジェフ・バークレー Hallelujah  http://www.youtube.com/watch?v=HKnxmkOAj88