ひどい脱力感に襲われたのは、先週金曜日の深夜だった。NHKの最後のニュースをみていた。対ドル円は、89円43銭と報じた。そのとき円は、89円を切って88円に突入していた。NHKのニュースは、ウソなのだ。
報道機関が、国民生活に直結する、大事な経済の基本的な数字を改ざんする、隠ぺいする。たったひと月で、もう日本は、ここまできたか、と力がぬけた。虚脱だ。
民主党政権になってひと月、日本経済は奈落の底に落ちている。ひとり負けなのだ。テレビ・ニュースは、それをまったく伝えない。それが恐ろしい。
選挙後、対ドルは、一気に円高に進み、89円台になってしまった。それも維持できず、88円にふれている。輸出製造業の採算ラインが、104円といっていたのは、つい最近、今年のはじめだったろうか。きょうのいまは、89.08円だ。このままなら、日本の製造業は、海外に逃げるしか手はないだろう。
麻生政権の経済政策の効果で持ち直していた株価は、民主党政権になったとたんに下落して一気に一万円を割った。アメリカも、イギリスも、ドイツも、フランスも、株価はもち直している。世界は、アメリカ発の世界不況から立ち直りつつあるのだ。ただ日本だけが、ひとり負けだ。きょうの株価、終わり値は、9,691円。
こういう日本経済の切迫した現実を、テレビ・ニュースはまったく報道しない。これが自民党政府のときなら、新聞、テレビは、大騒ぎしていただろう。
2020年までに、CO2を25%削減する? 2020年どころか、今年の年も越せない企業が、日本中、いっぱいだろう。
国民はもう、テレビ、新聞では、正しい情報を知ることはできない。大本営発表だけだ。