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古い曲が気になる

ショーケンという“孤独”

2009-09-13 | 日記・エッセイ・コラム
熱狂雷舞(紙ジャケット仕様) 熱狂雷舞(紙ジャケット仕様)

きょうのフジテレビ、ザ・ノンフィクション『ショーケンという“孤独”』が、おもしろかった。番組は、きのう(9月12日)公開の映画、小栗旬主演「TAJOMARU」の宣伝でもあったのだろう。フジテレビが制作に加わっている。ショーケン・萩原健一は、将軍足利義政役で出演している。執行猶予があけて、5年ぶりの役者としての仕事だと、きょうのナレーションにあった。

芸能レポーターやワイドショーを喜ばす、トラブル、事故、事件の多い人だが、きょうの番組のショーケンは、さすが、キャリアのある名優の存在感と輝きがあった。老いてない。

1967年(昭和42年)、グループサウンズのザ・テンプターズのボーカルとしてデビューしてから、歌手としては、沢田研二とツイン・ボーカルのPYG、そしてソロ活動。じつに長いキャリアがある。

太陽にほえろ! / 傷だらけの天使 ― オリジナル・サウンドトラック

役者としては、テレビでは、「太陽にほえろ」(1971年)のマカロニ刑事、「傷だらけの天使」(1974年)、「前略おふくろ様」(1975年)、「祭りばやしが聞こえる」(1977年)など伝説的なドラマで、たしかな演技で高く評価され、人気もあった。出演したテレビドラマは、70タイトルを超えている。

映画は、37作品に出演している。そのなかには、市川昆監督の「股旅」、神代辰巳監督の「青春の蹉跌」、黒澤明監督の「影武者」など、名監督の話題作も多い。

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わたしが、ショーケンの北海道コンサート・ツアーを主催したのは、1979年のことだ。テレビや映画の仕事がつづいていて、数年ぶりに音楽のライブの現場にもどってきた。その最初の仕事が北海道5ヶ所のツアーで、初日が帯広市民会館だった。

その日のことは、このブログの2008年6月16日の記事に書いた。その部分を貼り付けると……

                       ☆ ☆ ☆

ショーケン、萩原健一のバックバンドに、柳ジョージ&レイニーウッドがついて、北海道をまわったことがあった。初日が帯広だった。終演後、みんなで平和園で焼き肉を食って、銀馬車グループのクラブ、ニルバーナに入った。バンドメンバーが席につくと、すぐにショーケンが話しだした。

「きょうのあれは(演奏は)、ないんじゃないか。たしかに俺は、歌が下手だ。ステージに立つのも、ひさしぶりだ。でも、きみたちもプロだろ」、ショーケンの声は冷静だった。しかし、ショーケンの怒りがよくわかった。

その日のステージは、ひどいものだった。ショーケンが登場するまえ30分、柳ジョージ&レイニーウッドだけの演奏がある。そのころ、レイニーウッドは、ブレーク寸前で、大ヒットのきざしが見えかかっていた。だからか、前座での演奏には熱があった。ところが、メインのショーケンが登場すると、とたんにパワーダウンする。舞台そでからみていて、ショーケンの焦りと苛立ちがわかった。このニルバーナの夜からは、バンドは、まさにプロフェッショナルな素晴らしい演奏になったが。

                       ☆ ☆ ☆   

このわたしの文章を補足すると、柳ジョージ&レイニーウッドが、ショーケンのツアー・バンドの契約した時点では、きっと、レイニーウッドのシングル「雨に泣いてる」が発売になる前だったのだろう。ところが、旅がはじまったときは、この曲が売れだしていた。そのせいか、前座として演奏するときの熱演と、ショーケンが登場してからの演奏の落差が激しかった。

それと、もうひとつは、ツアーにでる前に、東京で満足なリハーサルをやってこなかったのだろう。初日は、とにかく、ひどいものだった。初日当日の会場のリハーサルで、はじめて曲を合わせている。そんな状態で、本番のドン帳をあげた。

しかし、ショーケンも柳ジョージ&レイニーウッドも、さすがキャリアのあるプロだ。翌日からのステージは、みごとだった。

                         

    ザ・テンプターズ 「エメラルドの伝説」 http://www.youtube.com/watch?v=WxRkjttbZMY&feature=related

    萩原健一 「兄貴のブギ」 http://www.youtube.com/watch?v=ROlUaxzZJRY&feature=related

    萩原健一 「大阪で生まれた女」 http://www.youtube.com/watch?v=KmqNcPnCcn0&feature=related

    柳ジョージ&レイニーウッド 「雨に泣いてる」 http://www.youtube.com/watch?v=2kltvlpTCkM&feature=related


彼岸花、咲く

2009-09-13 | 日記・エッセイ・コラム

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きのう見つけた、立ち入り禁止区域内の彼岸花を、遠くから撮影した。帰り道、小学校の駐輪場の端で咲いてる、数本の彼岸花を見つけた。一番下は、つぼみ。

彼岸花(曼珠沙華)が、田んぼのあぜ道や墓地に咲くのは、わけがある。かって意図的に植えたからだ。彼岸花には、強い毒がある。根にも毒がある。除虫と、田を荒らし、あぜを壊す、ネズミやモグラを寄せつけないための工夫だ。古代の人たちの知恵だ。稲作といっしょに日本に入ってきた、といわれる。

墓地に咲くのも、おなじだ。土葬だった時代、埋葬された遺体を動物に荒らされるのを嫌って、球根(鱗茎)に猛毒のある彼岸花を植えた。その花が、彼岸の時期に合わせて咲く。じつに仏教的だ。これも古代の人々が、意図して品種改良したのだろうか?