Ommo's

古い曲が気になる

アメリカ黒人は、ソフト&メローも徹底する

2009-06-06 | 日記・エッセイ・コラム
The Complete Federal Recordings The Complete Federal Recordings

 プラターズ  Great Pretender http://www.youtube.com/watch?v=PtXnUEW_OXw&feature=related

 人の怒りと悲しみ、苛立ちと喜び、そして性欲を、荒々しく露骨に表現する音楽で、黒人のブルースにかなうものはない。そしてまた、リリカルでロマンティック、甘い雰囲気の音楽をやらせても、アメリカ黒人のセンスに、白人やアジア人は、とうていかなわない。客が何を求めているか、徹底している。見栄やテレなどあるわけがない。奴隷であった祖父、祖母、親たちがやってきたことを思うと、何んでもできる。

 アメリカで、黒人が人として認められ、金と名声をつかむのは、音楽かスポーツしかない、という時代がつい最近まであったのだ。だから、音楽にかける情熱は、すさまじかった。ソフト&メローをやるときも徹底する。手抜きはない。甘くないのだ。レイ・チャールズがスーパー・スターだった1960年代でも、全米ツアーにでて、黒人が入れるレストランがなく、黒人が使えるトイレがないので苦労した、とレイが書いてる。アメリカとは、そんな国だ。

プラターズ  You'll Never Know http://www.youtube.com/watch?v=U1cxsE1WswE&feature=related