Ommo's

古い曲が気になる

夏みかんの花は、強烈な香り

2009-05-07 | 日記・エッセイ・コラム

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 近所の庭、夏みかんの花が満開だ。かなり遠くから強烈に甘い香りがする。この香りで昆虫や鳥を誘うのだろう。ということは、先に昆虫や鳥が存在していたから植物は、派手な花びらを咲かせ、蜜と香りをもつように進化したのか。などと当然のこと考えながら、みかんの花をながめる。花びらがつく以前は、みんな風媒花だったのだろうか? ならば、最初に派手な花弁をもったやつは、どういう経過なんだろう? よくある安易な説明の、「突然変異」なんだろうか? 

 わたしは、いつも、この「突然変異」という言葉が納得できない。擬態する昆虫をみていると、かんぜんな意図と、強い意志を感じる。「神の意志」という意味じゃない。昆虫自身の願望を感じるのだ。そうなりたいと、昆虫自身がのぞんだから、動物の目が描かれた羽を手にいれた蝶ができた、ということではないか? と。

 派手な花と蜜の味と甘い香りで、蜂を誘惑して花粉を運ばせようと思考した。その願望を実現させようと、意図して長い時間をかけて自分のからだのデザインを変えた植物がいた、と考えるわけだ。たいした根拠はない。ただ、そう考えるとたのしい、というだけなんだ。

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 警備員をやっているとき、目のまえの街路樹の幹に黄色い毛虫をみつけた。その姿に、なんとかく違和感があったので、ジーとながめていた。こういうとき、警備員はいい。そのときは、ぺんてる本社ビルの北口に、ただズーと突っ立ている、というマヌケな仕事だった。なにかを、ジーとながめるしかないわけだ。

 まず、なぜ毛虫が幹にいるのか? 不思議だった。こげ茶色の幹に黄色の虫ではあまりに目立つ。風で上の葉から落ちてしまって、再び登っていくところなのか? しかし、上にあがっているようにはみえない。一カ所に止まって口をもぐもぐやっている。幹の皮を食べているのだ。なぜだ? 上の木の葉にたかって、葉を食っていたのはみていた。いまなぜ、木の皮を食う? うまそうにはみえないが。

 しかし、ジーとみていると、その意図がわかった。数時間、木の皮を食べたあと、毛虫は、口から細い糸をだして、幹のくぼみに自分が入りこむ袋状のものを作りだした。最後の仕上げに、粉状に細かくした木の皮を吐きだして貼り付けていった。こうして、口から出した、木の皮の粉を貼り付けながら、袋のなかにからだを隠していく。そして、消えた。かんぜんにマユの外壁は、木の幹と一体になっていた。くぼみは平らになって、そこに毛虫がひそんでいるとは、もうだれも気づかない。毛虫は、自分が入るマユの外壁を、木の幹と一体にみせるために、皮を食っていたのだ。みごとなカモフラージュだった。

 

Sarah Vaughan W/ Clifford Brown Sarah Vaughan W/ Clifford Brown
 

 「サラ・ヴォーンwith クリフォード・ブラウン」は、1954年発売の名盤だ。日本でサラ・ヴォーンがポピュラーになったのは、「ラヴァーズ・コンチェルト」の大ヒットからだろう。1966年のことだ。

 「ラヴァーズ・コンチェルト」のオリジナルは、黒人女性コーラス・グループの The Toys 、ビルボード・チャート№2の大ヒット曲だった。日本では、サラ・ヴォーンのカバーのほうが圧倒的に売れた。

 「ラヴァーズ・コンチェルト」は、バッハのメヌエットを原曲にしている。

 The Toys   A Lover's Concerto   http://www.youtube.com/watch?v=aGDZc9bdUZM&feature=PlayList&p=2D6A3A3FC2EF4165&playnext=1&playnext_from=PL&index=1

 サラ・ヴォーン A Lover's Concerto http://www.youtube.com/watch?v=ZU1-UVf_L2s&feature=PlayList&p=4AC37B7437C03DF8&playnext=1&playnext_from=PL&index=39

  サラ・ヴォーン The Sassy One  1955年 http://www.youtube.com/watch?v=8m1X6y9Gzhs

  サラ・ヴォーン with クリフォード・ブラウン  Lullaby of Birdland  http://www.youtube.com/watch?v=x8cFdZyWOOs

 サラ・ヴォーン My Funny Valentine  1981年 http://video.google.com/videoplay?docid=447154580537010019