とあるイタリアンシェフの脳みそ

ECHI&DOLCEポンテベッキオ シェフ浅井のブログ。日頃考えていること、感じていることなんかを時々綴っていきます

8月のランチメニュー紹介 メインディッシュ編

2010年08月11日 | グルメ

遅くなりました。

今回はメインディッシュ編です。

まずはこちら

『ひな鶏のアジアーゴチーズ詰め紙巻き蒸し焼き 夏野菜のカポナータ添え』

フランスはブルターニュ産のひな鶏です。

湿潤温暖な気候であること、

植物性飼料だけで育てられることなどで、臭みが少なく、緻密な肉質に仕上がってます。

そんなひな鶏を片身ずつ(胸肉ともも肉をくっつけたまま)さばきます。

一枚のシート状になった肉に豚肉でつくったペーストを広げ、タップナード(オリーブとアンチョビを合わせてすりつぶしたソース)とパルミジャーノチーズのパウダー、そしてアジアーゴチーズを芯にしてギュッと巻き付けて

それをオーブンシートできつく巻き、タコ糸でギュッと固定します。

ちなみにアジアーゴチーズとはイタリアを代表するチーズのひとつで、イタリア北部に位置するヴェネト州とトレンティーノ・アルト・アディジェ州で作られています。

このアジアーゴという名前は、ここのヴェネト州ヴィチェンツァ県アジアーゴ村という村の名前に由来しています。

13世紀の始めころは羊乳を原料とされていましたが、16世紀以降は牛乳が用いられるようになり今に至っているらしいです。

熟成は一ヶ月程度の若いものから半年、一年、二年のタイプもあります。

そしてこの紙包み焼き 

3重くらいに重なって巻かれた紙は、オーブンで加熱する際、余分な蒸気は抜けて水分(肉汁)は逃げない。

熱も柔らかく間接的に伝わり、しっとりとむっちり、肉汁が逃げずジューシーに焼きあがる、という訳です

こういう調理をしたひな鶏に、茄子やズッキーニ、赤パプリカなどのイタリア野菜のトマト煮=カポナータを添えます。

このひな鶏、一食の価値ありだと思っています。

ポンテベッキオが提唱する『最適調理』のなかでも代表する調理を施した一品です。 

このひな鶏、けっこう高価なため、普段はディナー用なんですが

今月は特値で買えたのでランチにお出しする事ができました。

ぜひ、宜しくおねがいします。 

『本日の鮮魚のポワレにマッシュポテトとサフラン風味の魚介のエキスを添えて』

どちらかお選びいただく相方の魚料理です。

魚は朝の市場次第。

毎朝、市場で魚など仕入れに行ってるんですよ

魚の調理法はポワレ。

オリーブオイルとバターで温度を上げすぎないように、バターが焦げないように注意しながら、

何回も何回もかけながら、じくっとジューシーに焼きます

熱々のマッシュポテトをアンダーに

魚のアラとアサリ、たっぷりの白ワインで取ったダシに

にんにく、唐辛子の香りと

トマトの甘みとやさしい酸味

サフランとブラックオリーブの風味をつけた

ケイパース入りの旨みたっぷりのスープを添えて

角切りフルーツトマトの塩+オリーブオイルマリネと

ざく切りクレソンのサラダをちらして仕上げています。

リッチな仕上がりで僕も大好きな料理です。

月半ばで変更予定ですが、それまでに是非是非


8月のランチメニュー紹介 パスタ編

2010年08月08日 | グルメ

もう8日です。えらいことです。

メニュー的にはすでにお出ししているんですが、紹介が遅れています。

パスタ編いきます。

『自家製オイルサーディンと島唐辛子のスパゲッティ アーリオ オーリオ エ ペペロンチーノ』

今月はイワシを使います。

大ぶりのマイワシ。

夏場のイワシは産卵期に向けて栄養を蓄える。

つまり太って脂がのるんです。

そんなイワシに塩をして塩味をのせる&余分な水分を抜く、旨みが増す。

そういった処理をしたらオリーブオイルでコンフィー

低温(120℃くらい)でじっくり3時間ほど加熱すると、骨までほろりって感じになる。

こういう風に仕込んだオイルサーディンと、柔らかく蒸し煮にしたウイキョウ

これらを具材にニンニク(アーリオ)、オリーブオイル(オーリオ)&(エ)、唐辛子(ペペロンチーノ、沖縄の島唐辛子を使います。)

をベースに少しトマトソース、アンチョビを加え、熱っ々にからめる。

すっごくシンプルですが大好きな感じ。

香りのタイミングと味わいのバランスが命。

ぜひ、ご賞味あれ。

『パッパルデッレ じっくり煮込んだ黒毛和牛と緑ピーマンのミートソース』

相方です、月半ばに変更予定。

時々、登場のパターンです。根強い人気をいただいています。

材料は黒毛和牛のいろいろな部分(焼くだけでは硬いトコロ)じっくり煮込んでこそ旨みがでるんですね。

香味野菜(玉ねぎ、人参、セロリ)のソフリット・・・みじん切りにしてオリーブオイルで揚げるように炒めて、野菜に味をぐっと濃くしたもの。

と、乾燥ポルチーニ、赤ワイン、パンチェッタ、ローリエやブーケガルニ(香草の束)、ナツメグ、トマトも入れて圧力鍋で柔らかく煮込む。

そんなソースに柔らかく火をいれたピーマン(青くさくないよ、甘くておいしい)を合わせて!

パッパルデッレていうのは卵たっぷり(特に卵黄たっぷり)で練ったパスタ生地を伸ばし、1.5センチくらいに幅広に切った麺です。

上質なパルミジャーノをまぶして仕上げてます。

真面目に丁寧に作ったミートソースです。

こちらも是非。

 


イタリア編 南イタリアの海

2010年08月07日 | 日記
ソレントの町並み
嘘みたいに美しい。
この日は遊びの日、
ソレントからボートにのって海に出ます。





気持ちよかったですよ。最高。
超セレブな遊びをさせてもらちゃいました。
さてさて
更新遅れている8月メニュ紹介編
今、必死こいて作成中です。
毎月、ランチメニューの他にディナーのおまかせコース
それ以外に、今は高島屋、大阪店(なんば)にて
9月1日よりリニューアルオープンするデパ地下の惣菜メニューなどの試作目白押しで
日々追われております。
こちらはまた詳細を追ってお伝えいたします。
しばしお待ちを
大急ぎでやってま~す

イタリア編 トマト缶工場

2010年08月04日 | 旅行
カンパーニャのトマト畑、缶詰工場に行ってきました。
水っぽくなくギュッと凝縮感があっておいしい。
正直缶詰のトマトの原料がこんなにおいしいなんて思ってなかった・・・。
工場の風景、映像撮ってきましたよ。
youtubeの動画、ひとつのブログに複数貼り付けるやり方がわからないため、こちらにアクセスして1から6までご覧ください
http://www.youtube.com/results?search_query=トマト缶工場&aq=f
けっこう迫力あるでしょ
収穫の翌日までには加工されているみたいです。
うん、さすがイタリア
トマトの生産量、質、消費量
圧倒的だなぁと思いましたね。

ピッツァ本、発売

2010年08月02日 | 日記

発売になりました。

その名も『ピッツァ プロが教えるテクニック』

出版社は料理書といえばの柴田書店さんです。

ナポリピッツァだけでなく、いろいろなスタイルのピッツァが紹介されています。

これを読めばメカニズムも理解できて、とても面白いと思います。

うちは定番ものから得意のオリジナルものまで

全部で6種類のせていただいています。

おいしそうに写ってると思います。しかもレシピつき

クボッチ(うちのプリモピッツァイオーロ)おつかれさんでした

 

あ、明日はこんなうちのピッツァが腹一杯食べれたり、体験できたりする夏のイベント

スッドピッツァ祭りのご案内をさせていただきます。

イタリア編もまだ続きますよ。