とあるイタリアンシェフの脳みそ

ECHI&DOLCEポンテベッキオ シェフ浅井のブログ。日頃考えていること、感じていることなんかを時々綴っていきます

アスパラ→たまご→イチゴ

2010年05月14日 | 日記

高松2日目

ちょっと早起きして

香川ローカル電車 琴電(ことでん)に乗り、西へ約1時間 丸亀市へ

天気は

僕が店にいないときは大概雨っす

神がかってます

 

まずはアスパラ(白も緑も)の生産者 眞鍋さんとこ

大先輩、京都キメラの筒井シェフから紹介していただいてからのお付き合い。

遮光ハウスは、真っ暗

もう時期的におわりやけど、元気よくにょきにょき伸びてます。

暑い日は40~50℃に達するらしい

鮮度最高、皮も柔らかく薄くむくだけでオッケー

割ると甘いエキスが、じゅわーっと でます。

こちらが今テスト中の紫アスパラ

びっくりするくらい柔らかく、甘い。

加熱すると緑になるので、生でいきたい

野菜本来の水分を保ったまま、流通、保存して使いきるのは、けっこう難しいやろうな~

水道水をあまり吸わせたくないし・・・。

その辺、解決できればぜひ使いたい。

モノは最高です

 

眞鍋さん、今シーズンは大変お世話になりました。

来シーズン、今年以上にガンガンいきますよ。

たっぷりつくって下さい。

 

眞鍋さんの遮光ハウスの中で、お会いしたのが、こちらの近所でカフェを経営されている大林さん。

大阪から料理人が来ると眞鍋さんから聞いていたみたいです。

暗闇ではじめまして って挨拶しました

僕と同い年

実家本業は養鶏家、たまごの生産者さんです。

鶏舎を見せていただけることになり、うれしい展開

おもしろいでしょ

黄身が白いんです。

秘密は餌にあり で一般的にはとうもろこしなどを食べさせて濃い黄色、オレンジに近い色に仕上げるのが主流。

この大林さんのはトウモロコシの代わりに五穀を与えている。

玄米、粟(アワ)、稗(ヒエ)、黍(キビ)、大麦を食べさせているので黄身が白いんです。

輸入に頼るトウモロコシをやめて国産の五穀をつかい、少しでも食料自給率に貢献したいと考えられています。

味のほうは、あっさりめ

 

途中おじゃました大林さんのカフェで出していただいた、米粉とこの白いたまごでつくったシフォンケーキ とてもおいしかったです。 真っ白やし

大林さん、試食して検討してみます。

お世話になりました~

眞鍋さんの運転で東へ約1時間

三木町にある、女峰いちごの生産者、多田さんとこへお邪魔しました。

酸が特徴の女峰、

もう、いちご最終に近い時期ですが、いまだ甘みと酸味のバランスがよく、果肉も締まっているので、すごいいいんです。

眞鍋さんと大学時代の同級生なんですって。

まだ知り合って間もなく、最高の時期(2月ころ)のものは食べれなかったけど、ホントに素晴らしいんだろうなって思ってます

みなさん、熱いお方で

いろいろとお話をさせていただきました。

生産者の方とお会いしていつも思うこと

皆さん、ほんと苦労して、愛情を込めて、情熱をもってつくってらっしゃる。

僕らはそれを絶対無駄にできないし、よりおいしい料理、魅力ある料理にしないと生産者の方々にも面目ない。

大事にしないとっていうのは一緒やけど

僕ができるだけ、生産者さんとの直接取引にこだわる理由があります。

 

素材に対してより愛情がわく。

料理に想いがのる。  と信じている。

鮮度がいい。  間に流通、卸業者がかまないので収穫して翌日にはつかえる。

安く手に入る。  同じように間にからむ人が少ないため。

要望を言える。  不揃いのもの、規格外品もぼくらは喜んで活用します。

 

生産者さんの想いが素材にのり、僕らが想いをのせてお客様にお出しする。

 

うちのコックにも畑に行った事の無い、人間がたくさんいる。

野菜はヒトが作っているんやで

皮のむき方、へたの落とし方、冷蔵庫での保存の仕方、

最悪まかないや。

無駄にするところはないはず。

そういう意識の低い人間は、自らそう思わない人間はコックやめたほうがいい。

 

眞鍋さん、大林さん、多田さん

お世話になりました。

 

神戸へ向かう帰りの車中、いろんなことを考えながら

結局、爆睡してしまいましたとさ。