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今日の筆洗

2022年12月01日 | Weblog

夜、人通りの少ない場所でしくしく泣いている女がいる。たまたま、通りかかった人の良い商人。助けてやろうと声をかける。何かお困りならおっしゃいなさい−▼女が商人の方に顔を見せると目も鼻も口もない。あわてて逃げ出し、そば屋に助けを求めるとそば屋の亭主もやっぱりノッペラボウ。おなじみ小泉八雲の『貉(むじな)』である▼あるべきところにあるべきものがない。それはやはり恐怖だろう。おそらく中国政府にとっては何も書いていないその白い紙が身震いするほどに恐ろしいノッペラボウのように見えている。厳格な新型コロナウイルス対策「ゼロコロナ」への抗議活動が全国的に広がる中国。抗議のシンボルとなっているのはただの白い紙である▼政府批判などを書かないことで逮捕や検閲を避ける知恵とお見受けする。加えて、何も書けないことを示し、言論の自由のなさを暗に訴えることもできる。白い紙は入手しやすいので抗議活動は広がりやすい。よほどの知恵者のアイデアか▼もっとも何も書いていないといえど中国政府が見逃すわけもなく、「白紙運動」を抑え込もうと躍起になっていると伝わる▼人に向かって、ノッペラボウなやつと言えば不人情で思慮に欠ける人物を意味する。ゼロコロナによる生活苦に泣き、やむなく掲げた白い紙。それさえ許さぬとはこれもまた恐ろしいノッペラボウな話だろう。


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