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今日の筆洗

2021年12月27日 | Weblog
年末の帰省シーズンになると読みたくなる漫画がある。永島慎二さんの代表作『漫画家残酷物語』の「春」(一九六三年)という作品で家を飛び出してしまい、お正月を下宿で寂しく過ごす若者の話である▼「下宿のふとんの中で除夜の鐘を聞いていたら自分の生活がとてつもなく寂しく思えて」「おとなしくしてさえいれば、みんなと一緒にニコニコおとそをのんで、おめでとうが言えたのに」−。帰りたいのに帰れない若者が悲しい▼ちょっと昔の広告のコピーに<帰省ラッシュ。それは親を想(おも)う子どもたちの行列です。>というのがあった。親を想うばかりではない。日々の生活に疲れた身には故郷の空気がなによりの癒やしにもなるだろう▼帰省ラッシュがそろそろ本格化する。新型コロナウイルスの感染が拡大していた昨年末に比べ、新幹線の予約などは大幅に増えているそうだ▼一時を思えば、大きく減った新規感染者数を見て予約した方もいるだろう。昨年末やお盆の帰省をがまんした人にとっては待ちに待った帰省か▼残念ながら雲行きが怪しくなってきた。オミクロン株の市中感染が確認されるなど感染リスクが再び高まりつつあり、政府は帰省について慎重に検討するよう呼びかけている。帰るにしても事前の検査など細心の注意を払いたい。<親を想う>はずの行列を、感染を広める行列なんかにはしたくない。
 

 


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