エリザベス英女王の死去で、世界の愛犬家が気にしていたのは女王のかわいがっていた犬たちの行方か▼ほっとした人もいるだろう。最後の飼い犬となったペンブローク・ウェルシュ・コーギー(コーギー)の「ミック」と「サンディ」は女王の次男アンドルー王子と元妻に引き取られることになったそうだ▼ロンドン近郊ウィンザー城で女王の葬列の到着を待っていた二匹の姿がなんとも悲しかった。コーギーを飼った人はよくご存じだろう。愛らしい姿だが、やんちゃなところもあり、しつけが存外、難しい。女王の犬はきちんとしつけられているのだろうが、葬列をじっと待っていた二匹の姿を見て、えらい、えらいとほめたくなる▼女王とコーギーの付き合いは長く、最初に飼ったのは七歳のときだそうだ。生涯で飼ったコーギーは三十匹以上。中には気の毒な犬も。世話係の一人が犬のエサにウイスキーやジンを混ぜて、死なせてしまった。犬が酔っぱらうのを見たかったとはふさげている。女王が激怒したのも当然である▼最近は年齢を考えて「若い犬を置き去りにしたくない」と犬を増やすことを控えていたが、昨年、二匹を迎えた。やはり犬のかわいさに勝てなかったか▼死んだ犬は天国の手前にかかる「虹の橋」のたもとで、飼い主を待っていると聞く。犬を愛した女王のお迎えはさぞ、にぎやかだったことだろう。
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