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今日の筆洗

2022年11月10日 | Weblog
 米国最高峰の競馬、ケンタッキー・ダービー。今年のダービーを制したのはリッチストライクである。補欠からの繰り上げ出走で、人気はなんと二十頭中最低。そんな馬が人気馬を次々と抜き去り、勝利した。単勝オッズ八十倍。歴史的な大番狂わせとなった▼米国の一コマ政治漫画に思わず笑った。こんな漫画である。一頭のやせたロバがリッチストライクの勝利を伝える新聞を読んでいる。吹き出しは「ぼくだって勝てる」。ただし、ロバの背中には巨漢の騎手がまたがっている。騎手の名は「インフレーション」▼ロバは民主党のシンボルなので漫画が言わんとするのは同党の米中間選挙での勝ち目の低さである。その中間選挙。やはり野党の共和党が当初の予想ほどではないにせよ、上下両院ともにやや勢いがある▼中間選挙は有権者にとって現政権に対する評価審査のようなところもあって、ただでさえ、与党は勝利しにくい。その上、経済政策が最大の争点となっては苦戦は避けられなかった▼物価高にあえぐ国民の現実。あの漫画の通り、歴史的インフレがバイデンさんと民主党の上に重くのしかかったのは間違いない。保守派には根強い人気のトランプさんの攻撃も効いたか▼政権与党と議会を主導する党が異なる「ねじれ」が起きれば、インフレを背負ったあのロバには共和党という重い足かせがはまることになる。