情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

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少年警察活動規則案改正過程で、国家公安委員会が「法の支配」を無視!~委員は辞任せよ!

2007-10-31 08:05:15 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 かなり遅めのアラートですが、とんでもないことが日本で行われようとしたことを確認しておきたい。「少年警察活動規則」の件です。恥ずかしながら、この問題について、日弁連の広報で最近になって初めて知った(※1)。

 これは少年法改正の過程で、警察に「ぐ犯少年である疑いのある者」に対する調査権限を与えようとしたことが批判され、その条項が削除されたにもかかわらず、規則で復活させようとしたという問題だ。

 「ぐ犯(虞犯)少年」とは、「将来犯罪をおかすおそれのある少年」という意味であり、虞犯少年である疑いのある者ということになるとすべての少年が対象になってしまい、誰かれかまわず、警察が法的な裏付けをもって調査できることになる。そのため、当然ながら、各方面から批判を浴び、少年法改正には盛り込まれなかった。

 しかし、それにもかかわらず、警察庁は、9月にパブコメに付した改正少年法に関する規則の中で、「虞犯少年である疑いのある者」をも調査対象にしようとしたというのだ。

 日本は法治国家であり、基本的には国会によって定められた法以外によって、人権が行政によって制約されることはあってはならない(法の支配)。ましてや、警察という有形力を行使する組織による人権制約は、法の裏付けなしになされてはならないのは明白だ。

 このことは、法に携わるものであれば、当然心得ておかなければならない大原則である。ところが、警察庁は、それを無視した規則を制定しようとしたわけだ。

 しか~も、警察庁の規則というのは、国家公安委員会規則ということです。国家公安委員会の皆様が、法の支配の大原則をゆがめた形での人権侵害をなそうとしたのです。

 申し訳ありませんが、国家公安委員会の皆様(※2)、辞職してんか!国会議員である泉委員長は自ら法の支配に反することをしようとしたんやから、当然辞職や!ほかのメンバーも何のためにいるのかわからへんぞ。

 そもそも、国家公安委員会とは、【国務大臣である委員長と5人の委員の計6人で構成される合議制の行政委員会です。この制度は、戦後新たに導入されたもので、 国民の良識を代表する者が警察を管理することにより、警察行政の民主的管理と政治的中立性の確保を図ろうとするものです】(※3)。

 法の支配を無視しておいて、何が、民主的管理や、何が政治的中立や!

 マスメディアも甘いよ、この問題の根深さをきちんと取り上げないとあかんやろ(関心がなかったのでいい記事を見落としているかもしれないのであったら教えてください)!

 とにかく、この問題は、テロ特措法と並んで取り上げなければならないほど、重大な問題であることは間違いない。国家公安委員会へ抗議を!


※1:http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/070920.html

※2:http://www.npsc.go.jp/profile/index.html
 
※3:http://www.npsc.go.jp/detail/index.html








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法と徳の狭間なんでしょう。 (wakuwaku_44)
2007-10-31 22:59:50
>「将来犯罪をおかすおそれのある少年」という意味であり、虞犯少年である疑いのある者ということになるとすべての少年が対象になってしまい、誰かれかまわず、警察が法的な裏付けをもって調査できることになる。

文言をストレートに解釈すれば、確かに正しいと思います。
しかし、警察も暇ではありません。「虞犯少年である疑い」というのは、その少年の普段の行動で予測されます(予兆があるということです)から、そういう少年のみを対象とするということになるかと思いますが、そもそも「パトロール中で不在」が起こっている状況で、それすら十分にできるかといえば、答えはNOという可能性が高いでしょう。

一般市民からすると、加害者の性別・年齢・家庭環境などは「そんなの関係ねぇ!」なんです。受けた被害だけが問題ですし、その被害を受けないで安心安全でいられることだけが問題です。

少年法改正に限らず、あらゆる法律で、ヤメ蚊さんは「国家権力だけ」に矛先を向けるような言動が目立ちますが、国家権力に対しては「暴走させない」「コントロールすること」が大切なのであって、「まったく動けない」のは、逆に市民にとって不利益になることもあると思います。
市民にとっては、法的根拠の有無ではなく、安心安全かどうかが問題であるわけで、それが阻害されている原因が「法」にあるとすれば、法に対する市民の信頼を失うことになります。これは法治国家が健全に機能する上では非常に危ないと考えます。

従って、今回のケースにおいても、私は、むしろ法治という観点でヤメ蚊さんとまったく同じ立場にありますが、ただ、他方の「賛成(反対)に伴うデメリット」というものも十分に配慮した上で、と願っています。
wakuwaku_44さんへ (ヤメ蚊)
2007-11-01 05:23:20
私の非難の主眼は、法の支配の無視です。例えば、痴漢をしないと逮捕できないという法律しかないのに、痴漢をしそうな人を取り調べる法的根拠を勝手に国家公安委員会が設けて良いのか?ということです。


【市民にとっては、法的根拠の有無ではなく】…法の根拠がある形をとってさえ、踏み字事件や富山冤罪事件が発生しているのに、法的根拠がいらないなら、警察はしたい放題です。

まずは、市民が「法の支配」を理解し、いくら凶暴な犯罪が発生しようとも「法の支配」を守らなければならないことを理解しない限り、日本は人権後進国であり続けるでしょう。
Unknown (imacoco)
2007-11-01 08:43:21
今の日本は、政府の、法の都合の良い解釈で何でもアリ。 法治国家じゃなくて、事実上の独裁国家ですね。
権力をコントロール (薩摩長州)
2007-11-01 10:20:49
こんにちは、薩摩長州ともうします。冥王星経由で昨年、コスタリカの記事で一度だけコメントさせていただいたことがあります。あっさりスルーされましたが(笑)。

この件は、津久井先生もとりあげておられました。私はむずかしい法律のことはよくわからないですけど、このての「予防弾圧」に直結するようなことはよくないですね。共謀罪もそうだろうし、古くは破防法なんてのも。

このような、現行の法体系にもとずく法秩序をとびこえるような動きをしっかりとけん制してゆくことが、お題目ではなくして『国家権力に対しては「暴走させない」「コントロールすること」』なのでしょうね。きっと。
そうではなくて (wakuwaku_44)
2007-11-01 13:26:03
誤解のないように申しますが、ご発言については、法治の観点からすれば『完全同意』なんです。

ヤメ蚊さんが「市民が「法の支配」を理解し、いくら凶暴な犯罪が発生しようとも「法の支配」を守らなければならないことを理解しない限り、日本は人権後進国であり続けるでしょう」と仰いましたが、私も完全同意です。批判する箇所はまったくありません。

しかし、その「法」によって「人権が侵害される危険性を排除できない」となれば、市民は「法の支配」を理解し、守ろうとするでしょうか?

たとえ憲法であっても、「法」なんていうのは、それだけでは「ただの文章」に過ぎません。
それを市民や権力者が理解し、守るという意思があり、そしてそれが執行できるという担保があって、初めて「法として機能する」のであり「法治」が実現するのです。

虞犯少年の問題は、まさに「法治」のジレンマを突いたいい事案だと思います。
一方の立場からすると「法で強制するのは好ましくない」ですが、他方からすると「不安でたまらない」わけです。双方とも理解こそすれ、批判するものではないと考えます。

そういう意味からも、単に権力に批判であるだけでなく、「被害を受ける側」「安心安全の確保」といった側面からも考慮していただければ、と思っています。

それがないままに「法案を潰す」と、他方の「不安を感じる側」の要望に応じようとすれば、ヤメ蚊さんが指摘なさった事態になりかねない、ということで、それは、ヤメ蚊さんがご指摘なさったように、危険極まりないわけですから。
当時、私共が聞いた話では… (田仁)
2007-11-01 15:17:16
地味な「虞犯少年云々」を「共謀罪の突破口にしたい意向か?!」というモノでしたよ?
ついでに、少年法厳罰化とも絡むと思いますけど。
見送られたのなら、良かったです。
只、ヤメ蚊先生の仰る様に、一々ホント、土下座宰相登場以降の右傾化で「荒らされた」部分を洗い浚い、検証しないといけないです…。
手間掛かりますが、必要ですね。
wakuwaku_44さんへ (ヤメ蚊)
2007-11-02 06:10:15
問題を「虞犯少年である疑いのある者」への調査の是非と限定した場合、「テロ」と同じく、別に少年事件が凶悪化したり量的に増加しているわけでもないのに、なにゆえ、法律を強化するのか?という疑問はぬぐえないですね。もはや、世界のほとんどの国は、いつ、米国がイラクから手を引くのか、アフガンから手を引くのか、という目で見ているのに、日本政府だけがテロとの戦いに参加しなければ世界からつまはじきにされるなどと言っている…。テロを口実に戦争のできる国にしたいだけだとしか思えないでしょう。
それと同じ構造が「虞犯少年である疑いのある者」にも透けて見えるわけです。
ちょっと違うかな・・・。 (wakuwaku_44)
2007-11-02 17:11:29
以前は、学校と警察、PTAが協同で、しかも法律の介入以前に教育的措置として対処していました。
小さい話ですが、万引き犯も、親や学校と連絡して、警察に届けないで解決していたことはご記憶にあるかと思います。

これは、違法ですが、学校教師の体罰が暗黙の了解のように受け入れられていたという背景もあったことが効いていたんだと思います。
体罰は違法ですが、教師もその生徒のために警察やPTA、教育委員会に土下座をするぐらいの情熱もあったわけで、そういう教師だからこそ、違法であるはずの体罰も受け入れられるぐらいに信頼され、そういう教師がいたからこそ、非行少年に対する厳罰化を誰も求めなかったんだと、私は捉えています。

ところが、近年は、そうしたことがぜんぜん機能しなくなった。PTAの結束も緩くなりました。学校の教師も「サラリーマン化」してきました。挙句の果てには、加害少年に対して、被害者の苦しみを理解させることなく、人権を振りかざして罪の意識を軽くしてしまいかねないことをやらかす人もいます。

こういう状況が、むしろ、法による強制を人々が求める心情になる理由なんだと思います。

ゆえに、虞犯少年に対する法改正に反対するのであれば、虞犯少年を悪化させない、犯罪の前で食い止めるという教育政策を出さないと、一般市民、特に被害者の感情としては「勝手なこと言ってくれるな」となるかと思います。

そこが、私の言う「付け入る隙」なんです。
「これはこれで問題だ」ということに対するものがないと、ヤメ蚊さん側にとっては、ちょっと厳しいと思います。
トピずれですが (wakuwaku_44)
2007-11-02 17:25:12
>もはや、世界のほとんどの国は、いつ、米国がイラクから手を引くのか、アフガンから手を引くのか、という目で見ているのに、日本政府だけがテロとの戦いに参加しなければ世界からつまはじきにされるなどと言っている…。テロを口実に戦争のできる国にしたいだけだとしか思えないでしょう。

これは事実と違いますね・・・。
米国がイランやアフガンから撤退することについては、ヤメ蚊さんのご発言は正しいです。

しかし、日本については、アメリカ以上に、ドイツやフランス、パキスタン等が派遣延長や参加を求めています。そういう事情があるからこそ、苦心しているわけです。
もし、アメリカだけの要請ならば「お付き合い派兵」って感じで、むしろ、延長問題が起こらずに、とっくに終わっているでしょう。別に自衛隊の艦船はいりませんし、アメリカは日本にカネだけ出してもらえればいいんですから。ただ「日本はカネだけか!」という米国内の世論が起こることを懸念して、「お付き合いで派兵してくれ」というのはありますね。

ところが、アメリカ以外の国は、そんなわけにはいきません。
パキスタンは反米親日という事情があります。パキスタン軍の補給をアメリカから受けたとなれば、政権転覆どころか、国内が反政府デモだらけになります。「日本から補給されている」ということで、国民感情が抑えられているのが実情ですから、日本の撤退は、パキスタンはものすごく困ります。
フランス・ドイツは、日本の撤退が国内世論や他のNATO諸国の参加に影響を及ぼすことを懸念しています。そうなると、せっかく国連にイニシアティブが移ったのに、またアメリカ依存にならざるを得ません。だからこそ、首脳会談でも派遣の延長を求めてきたわけです。

ちなみに、タイは日本と軍事同盟を締結したがっていますし、マレーシアとインドネシアは、海上保安庁の巡視船の派遣で「妥結」しただけであって、本音はマラッカ海峡には海上自衛隊を派遣して欲しいのです。(むしろ、日本が憲法上の理由で断っています。)

自衛隊の派遣問題について、日米の「戦争ができる国」という意図だけを見るのは、逆に国際関係においては危ないですよ。
無題。 (東西南北)
2007-11-06 01:34:33
 「教師もその生徒のために警察やPTA、教育委員会に土下座をするぐらいの情熱もあったわけで、そういう教師だからこそ、違法であるはずの体罰も受け入れられるぐらいに信頼され、そういう教師がいたからこそ、非行少年に対する厳罰化を誰も求めなかったんだと、私は捉えています。ところが、近年は、そうしたことがぜんぜん機能しなくなった。PTAの結束も緩くなりました。学校の教師も「サラリーマン化」してきました。挙句の果てには、加害少年に対して、被害者の苦しみを理解させることなく、人権を振りかざして罪の意識を軽くしてしまいかねないことをやらかす人もいます。」

 教育を潰す権力を批判しないで、加害者の人権を押しつぶす権力を批判しないで、そんなことを言っても無駄ですよ。それが法の支配だといってるんです。

 「自衛隊の派遣問題について、日米の「戦争ができる国」という意図だけを見るのは、逆に国際関係においては危ないですよ。」

 長い説明でしたが、結局、自衛隊を海外へ派兵しろっていう国際法無視を主張しているだけ。国際法は各国の憲法の範囲内の協力を積極的に行うってことです。

 しかも、現実はアメリカは撤退していないわけですし、アメリカ支援は明白。

 それとアメリカ指揮権の不朽の自由作戦への参加政府は事実上、10カ国。NATO指揮権のISAFには、参加政府は37カ国。普及の自由作戦ー海上阻止活動への参加政府は5カ国。これが現実です。国連加盟国は192カ国。

 「もはや、世界のほとんどの国は、いつ、米国がイラクから手を引くのか、アフガンから手を引くのか、という目で見ているのに、日本政府だけがテロとの戦いに参加しなければ世界からつまはじきにされるなどと言っている…。テロを口実に戦争のできる国にしたいだけだとしか思えないでしょう」というのが事実です。

 wakuwaku_44の文章は、単なる主観、思い込みであり、しかも、自衛隊派兵の憲法違反です。

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