
NHK放送文化研究所が発行している「放送研究と調査」2007年11月号に、ドイツ連邦憲法裁判所が同年9月、2004年の受信料改定の際に各州首相が独立委員会「公共財源需要の審査会」(KEF)が答申した値上げ額(月額175円UP)を月額140円UPに抑える決定をしたことを違憲だとする判断を下した記事(※1)が掲載されている。日本ではNHK受信料の値下げ問題を巡って、菅義偉総務相がNHKに対し、受信料の2割値下げを堂々と要請してもあまり批判されなかった。表現の自由の保障のレベルにこれだけの違いがあることを目の当たりにすると日本の民主主義がはりぼてに過ぎないと思わざるを得ない。
ドイツでは、憲法裁判所が、1994年に、受信料額決定のプロセスにおいて、政府が公共放送に影響力を及ぼすことのできるシステムについて、違憲だと判断し、そのような影響力の及ばないような仕組みにすることが求められた。
このため、ドイツでは【まず,公共放送が4年間の経営・財政計画を立案し,16人の専門家からなるKEFに必要額を申告する。次に,KEFがこれを綿密に審査し,経費削減の余地を勘案し,必要があれば値上げ幅を圧縮し,改定額を州首相会議に答申する。最後に,各州首相と各州議会は,KEFの答申に基づいて額の決定を行う。その際,十分な理由がなければKEFの答申額を変更してはならない。
答申額を変更する条件として,憲法裁は,受信料支払者の経済的な負担を考慮して行う場合は認められうる,としている。ただしその場合,州首相側は,検証可能なデータを提示しなければならない。】(上記冊子)というシステムを設けた。
しかし、2005年1月から2008年末までの受信料を改定する際、上記のように、各州首相が値上げ幅を抑制したことから、公共放送のARD、ZDF、ドイチュラントラジオが、不当な政治介入であるとして憲法裁判所に提訴していた。
州首相側は、①高い失業率などの当時の経済状況、②経費削減の余地があること、③チャンネル数などを見直し、公共放送が大きなシェアを占めるドイツの放送市場に民間放送の発展機会を保障する必要があること、などを値上げ幅圧縮の理由として主張したが、
憲法裁判所は、
①については、詳細なデータを示さなかった、
②については、経費削減に関する判断はKEFの権限、
③については、【公共放送のサービスや規模についての放送政策を、政治が受信料額の決定のプロセスを通じて行うことは、自由なジャーナリズム活動への侵害であり、明確な憲法違反である】
として、違憲判決を下したという。
しかも、憲法裁判所は、値下げで収入減となった4億4000万ユーロについて、2009年からの受信料改定に上乗せしてもよいとまで述べたらしい。
ヒトラーを再現させないために、ドイツでは、真剣にメディアのあり方を考えている。日本では…。
※1:http://www.nhk.or.jp/bunken/book/media/media07110101.html
★写真はドイツ連邦憲法裁判所。http://www.bundesverfassungsgericht.de/en/organization/building.htmlより。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
ドイツでは、憲法裁判所が、1994年に、受信料額決定のプロセスにおいて、政府が公共放送に影響力を及ぼすことのできるシステムについて、違憲だと判断し、そのような影響力の及ばないような仕組みにすることが求められた。
このため、ドイツでは【まず,公共放送が4年間の経営・財政計画を立案し,16人の専門家からなるKEFに必要額を申告する。次に,KEFがこれを綿密に審査し,経費削減の余地を勘案し,必要があれば値上げ幅を圧縮し,改定額を州首相会議に答申する。最後に,各州首相と各州議会は,KEFの答申に基づいて額の決定を行う。その際,十分な理由がなければKEFの答申額を変更してはならない。
答申額を変更する条件として,憲法裁は,受信料支払者の経済的な負担を考慮して行う場合は認められうる,としている。ただしその場合,州首相側は,検証可能なデータを提示しなければならない。】(上記冊子)というシステムを設けた。
しかし、2005年1月から2008年末までの受信料を改定する際、上記のように、各州首相が値上げ幅を抑制したことから、公共放送のARD、ZDF、ドイチュラントラジオが、不当な政治介入であるとして憲法裁判所に提訴していた。
州首相側は、①高い失業率などの当時の経済状況、②経費削減の余地があること、③チャンネル数などを見直し、公共放送が大きなシェアを占めるドイツの放送市場に民間放送の発展機会を保障する必要があること、などを値上げ幅圧縮の理由として主張したが、
憲法裁判所は、
①については、詳細なデータを示さなかった、
②については、経費削減に関する判断はKEFの権限、
③については、【公共放送のサービスや規模についての放送政策を、政治が受信料額の決定のプロセスを通じて行うことは、自由なジャーナリズム活動への侵害であり、明確な憲法違反である】
として、違憲判決を下したという。
しかも、憲法裁判所は、値下げで収入減となった4億4000万ユーロについて、2009年からの受信料改定に上乗せしてもよいとまで述べたらしい。
ヒトラーを再現させないために、ドイツでは、真剣にメディアのあり方を考えている。日本では…。
※1:http://www.nhk.or.jp/bunken/book/media/media07110101.html
★写真はドイツ連邦憲法裁判所。http://www.bundesverfassungsgericht.de/en/organization/building.htmlより。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
最近の画像[もっと見る]
-
21世紀版『独裁者』でチャーリーの怒りは!!~橋本勝の政治漫画再生計画第281回
8年前
-
21世紀版『独裁者』でチャーリーの怒りは!!~橋本勝の政治漫画再生計画第281回
8年前
-
21世紀版『独裁者』でチャーリーの怒りは!!~橋本勝の政治漫画再生計画第281回
8年前
-
藤井裕久党税制調査会長は財務省の擁護者!~マスメディアは元主計局主計官であることを隠すのか
8年前
-
藤井裕久党税制調査会長は財務省の擁護者!~マスメディアは元主計局主計官であることを隠すのか
8年前
-
藤井裕久党税制調査会長は財務省の擁護者!~マスメディアは元主計局主計官であることを隠すのか
8年前
-
【胆のう末期癌宣告後305日目】大腸狭窄について~その1+ブックレット校了!
8年前
-
【胆のう末期癌宣告後305日目】大腸狭窄について~その1+ブックレット校了!
8年前
-
【胆のう末期癌宣告後305日目】大腸狭窄について~その1+ブックレット校了!
8年前
-
【消費税の安易な増税に反対】高額所得者の税率が低いまま、消費税を上げるなんて
8年前
「メディア(知るための手段のあり方)」カテゴリの最新記事
代表カメラは誰の代表なのか?~新聞、テレビは、代表カメラを業界代表と位置づけ...
自由報道協会賞授与式での発言について
【いくつかの私的な情報】「大いなる陰謀」(ロバート・レッドフォード監督)を観...
自由報道協会賞大賞に「日隅一雄」の冠をいただいたことの私的な意義~現実と希望
「どこの情報が信頼できるのか」からの~「この情報が信頼できるかどうか」その1
日本のメディアはなぜ事実を伝えないのか?~脱原発の進むドイツとメディア制度が...
マスコミを「マスゴミ」と呼ばせないための補訂版が出版されました!~マスコミは...
本日締切!情報隠蔽を防ぐため意見を述べよう!~秘密保全に関する法制の整備に係...
グリーンピース「横領」鯨肉「窃取」事件、仙台高裁での最終弁護側意見のご紹介
【続報あり】東電原発事故会見拒否の理由とされた訴訟の概要~原発とは無関係の証
6 トラックバック
- わが国の無期懲役 (無期懲役刑に関する誤解の蔓延を防止するためのブログ)
- ○わが国の無期懲役 無期懲役刑とは はじめに、無期刑そのものの性格について説明したい。無期刑(Life imprisonment)とは、刑の終期(満期)の無い、一生の期間にわたる自由刑という意味であり、単に刑期を決めていない絶対的不定期の刑罰という意味ではない。「...
- 祖国・愛国心、そして国籍 ― マレーネ・ディートリッヒのことば ― (鳥居正宏のときどきLOGOS)
- マレーネ・ディートリッヒ ※画像クリックで拡大 「もし、あなたが、国籍を変えようと思ったとき、たとえ、いま、あなたが属している国...
- 08年4月22日 火曜日 今朝の新聞から (護憲+グループ・ごまめのブログ)
- 08年4月22日 火曜日 今朝の新聞から 光市母子殺害事件の判決がおりた。死刑廃止論者では有るが、昨今のように残忍な殺人が増えると心の中は死刑も有りなんと言う気になってしまう。 戦後からの政治や社会の歪みが国民の心を荒廃させてしまっている。 今朝の社...
- ジャーナリズムへの破壊活動 オリコン訴訟 (JCJ機関紙部ブログ)
- 東京地裁は、オリコンが音楽ジャーナリストの烏賀陽弘道を訴えた裁判において、名誉毀損を認め、烏賀陽氏に損害賠償100万円という判決を下しましや。 JCJ機関紙「ジャーナリスト」07年4月号の「緊急発言」から、一部を掲載します。 オリコンはなぜ私...
- 山口母子殺人事件裁判の死刑判決を受けて。 (右近の日々是好日。)
- こんばんは。今日、山口母子殺人事件裁判で死刑判決が出ました。この死刑判決によって日本社会は、「戦争」「貧困」「死刑」によって人間を殺していく「殺人社会」としての性格を一層強めたと言えるでしょう。 この日本社会を、お金を持っている人間、警察・軍隊・社...
- 日本も攻撃対象 アルカイダ幹部 (ニッポンを改造するBYかんすけ)
- 東京新聞;[http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008042201000756.html 日本も攻撃対象 アルカイダ幹部]より全文。 {{{ 【クウェート市22日共同】国際テロ組織アルカイダは22日、同組織のナンバー2、ザワヒリ容疑者名の音声による声明をウェブサイトで公表して...








また、憲法99条を活かす99条委員会のような組織を作り、公人の言動の監視する事も欠かせないんじゃないかなと。
国民が政府を監視する為にメディアを活用する術は不可欠です。
あなたは本村さんのコメントを聞いたのか?
あなたのブログの方がでっち上げかと思います。
一般市民を馬鹿にするのもいいかげんにして頂きたい。
私がもし陪審員になったらば100%死刑判決です。
被害者遺族に報復と云う形の殺人の片棒を担がせてはならないと思う。
http://blog.goo.ne.jp/samu_one