情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

憲法改正国民投票に最低投票率導入を拒む自民党の新憲法案では住民投票も骨抜きに!

2007-04-21 05:51:03 | 憲法改正国民投票法案そのほか
 比例代表制度を採用していない日本において、憲法改正国民投票で最低投票率を定めないことがいかに民意を無視するものであるか、主権者を馬鹿にしたものであるかについて、ここのところ、書いてきました。この論点に対して自民党・公明党は、【下回ると投票結果が無効となる最低投票率について、「ボイコット運動を誘発する可能性があり慎重であるべきだ」】(ボイコット運動:反対する者が少数の場合、棄権運動をすることで国民投票を無効化する)から(日経)、最低投票率は決めない方がよい、などという言い訳をしています。しかし、一寸考えれば、全国規模でボイコット運動をしても、実際には、現実味はない。やはり、反対の人は反対票を投じようとするのが普通ではないだろうか。やっぱり、最低投票率を定めない動機は、国民の意思が「より正確に」反映されることを恐れていることにつきる。

立派な証拠が実はある。少し前にも書いたが、最低投票率導入に反対する自民党が発表した新憲法案は、住民投票を軽視する制度を導入することになっているのだ。そのときは、最低投票率と住民投票を関連して考えてはいなかったが、この二つは結構関係がありそうだ。

 まず、現行憲法93条1項は「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。」となっている。

 これに対し、新憲法案は、「地方自治体には、法律の定めるところにより、条例その他重要事項を議決する機関として、議会を設置する。」に変わっている。

「議事機関」から「議決機関」へ変えることは一文字の違いだが、非常に重大な意味を持っている。

 現行憲法では,地方議会は議事機関であり,地方自治体としての意思を決定する議決は住民投票に委ねることもできる。

 しかし,新憲法案は,地方議会を議決機関と位置づけているため,別途住民投票によって,議決をすることはできないという解釈が十分に成り立つ。つまり,住民投票の結果に地方議会が縛られるような住民投票精度を設けることはできず,単に,住民投票は議会が決議する際の参考程度に止めるものとしてしか,制定できない…ということになりかねないのだ。

 これを裏付けるように自由民主党憲法調査会憲法改正プロジェクトチーム議論の整理(案)には,

【(3)住民投票
①住民自治を突き詰めていくと、住民投票がどこでもいつでも行われてしまう。住民投票が頻繁に行われると、安定した地方自治にはなっていかない。(船田元衆議院議員)
②住民投票の乱発により、地方自治が非常に間違った方向に行っている。これにある程度歯止めがかけられる仕組みが必要。(森岡正宏衆議院議員)
③小さな町を二分する住民投票が行われる。住民投票を乱発すると必ずいつまで経ってもしこりが残るという不幸な結果を生む。(近藤基彦衆議院議員)
④住民投票についての一般の認識が変わってきているのではないか。住民投票をきちんと運用できる形で規定した方がいいのではないか。(加藤勝信衆議院議員)
住民投票に天皇制がかかるようなことがあってはいけない。(中山康秀衆議院議員)】
などと発言している。

このような住民意思を軽視する考え方と、現在の国民投票法案への最低投票率導入を拒否する自民党・公明党の考え方は、一貫性があると言わざるを得ない。

与党は、中央突破で5月3日までの成立を本気で狙っているという。最低投票率のない国民投票法案に反対の声を!

そして、同じく民意を損なう放送法にも反対を!














★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。なお、安倍辞任までの間、字数が許す限り、タイトルに安倍辞任要求を盛り込むようにしています(ここ←参照下さい)。
 

コメント (3)   トラックバック (2)   この記事についてブログを書く
« 放送法「改正」によって日本... | トップ | -銃もつ自由のある国のすば... »
最近の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
地方自治の破壊 (飯大蔵)
2007-04-21 21:10:18
お邪魔します。
自民党が地方自治を破壊しようとしているのは、交付税カット、三位一体改革、合併促進、地方債発行促進、道州制推進と明らかです。
 改悪憲法案においてもご指摘の93条もありますが、95条の削除が住民投票を直接否定したものだと思います。
第95条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
国民主権をないがしろにする人たちですから、住民の意思などなんとも無いでしょう。
ご指摘の通りです (ヤメ蚊)
2007-04-22 03:27:14
実は、私も前回にこのネタを書いた時には触れたのですが、今回、落としました。ありがとうございます。よろしければ、下記もご覧下さい。

http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/aeced1c464bb29efac903b5919fad939

http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/fcf7038de27e4a517512f174785f12fb
http://blog.goo.ne.jp/sunsun333_2006/ (花)
2007-04-24 17:23:24
今でも住民投票には法的拘束力はありませんよね。
そんな住民投票でもしてほしくないんですね~
民主主義を殺したいんでしょうか?

今の自民党をみていると、数を頼みにできる今のうちに磐石の独裁体制(憲法改正)の布石を打っているようにしか見えません。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

憲法改正国民投票法案そのほか」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

2 トラックバック

憲法96条は超議院・超党派発案要件を規定 (平和への結集第2ブログ)
「国会法改正案(国民投票法案)はさきどり改憲法案(憲法96条違反)」の追加説明です。 憲法第96条 ? この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票...
参議院日本国憲法に関する調査特別委員会御中。この国民投票法と自民党による改憲で本当に国民の手に主権が確立されるとは思えないの... (村野瀬玲奈の秘書課広報室)
参議院 日本国憲法に関する調査特別委員会 御中 前略 衆議院の憲法調査特別委員長である中山太郎議員が国民投票法の衆議院での強行採決の後に「混乱の中で採決をしたことは残念だが、国民がこれで国民の手に主権が確立されるという