
民間放送4月3日号は、韓国で、放送通信委員会が発足し、初代委員長として崔時仲(チェ・シジュン)氏=冒頭写真=が任命されたことを伝えている。同紙などによれば、この委員会は、通信・IT政策を担当していた情報通信省の機能とテレビ放送などの規制監督を行ってきた韓国放送委員会を統合させたもので、放送、通信、インターネット関連事業などの政策を統括し、米国のFCC(連邦通信委員会)と同様の機能を持つという。
つまり、韓国は、日本では2010年に予定されている、放送と通信の融合を日本に先んじて実行し、その際に、政府が直接放送通信行政を行うのではなく、独立行政委員会に行わせる制度を実現したことになる。
ただし、人選に問題があるようであり、李明博大統領が初代委員長として指名した崔氏は、韓国最大の調査会社、韓国ギャラップ社の前社長だという。野党の統合民主党の議員や言論労組は、崔氏が李大統領と個人的にきわめて親しい関係にあるため、「大統領は、放送・通信の融合による産業の発展と効率を言い訳して政治的に偏向した人物を放送通信委員長に指名することは決して容認できない」とし「いかなる犠牲を払っても絶対にチェ・シジュン氏の放送通信委員長任命を阻止する」(言論労組)などとこの人選に反対したが、押し切ったようだ。
崔氏は、「李政権が独立を脅かすようなことがあれば、わたしが独立性を守る最前線に立つつもりだ」と述べているが、やはり心許ない。
放送通信委員会設置法は、常任委員5人のうち大統領が委員長を含め2人を任命し、残りの3人は与党が1人、野党が2人をそれぞれ推薦するよう定めているそうだが、多数派である与党が押し切ることができるだけに、適切な人選が必要だ。
独立行政委員会の人選は、ジャーナリズム界のご意見番原寿雄さんが選考委員会の選考委員会を設けるくらいにしないといけないと言われるとおりで、韓国でも工夫が必要なようだ。
いずれにせよ、これで、韓国までもが放送通信の独立行政機関を設けたわけで、日本市民としては、ますます恥ずかしい思いがする。
しかし、光も見える。与党の一翼をなす公明党の遠山清彦議員は、次のような質問をしたことをウェブサイト(※1)に掲載している。
【総務省に、谷口政務官来ておられますのでお伺いをしたいと思いますけれども、諸外国では、公共放送及び民間放送局を含めた放送行政全般に対する監督について、政府から独立した機関が行うのが主流になっております。
日本でも、かつては昭和二十五年から二十七年まで電波監理委員会という独立行政機関がございましたが、廃止をされております。
また、その後平成九年の行政改革議論でも、総務省の外局として独立性の高い通信放送委員会というものの設置構想がございましたけれども、とんざをしているわけでございます。
そのときの反対論の論拠の一つは、情報通信分野というのは、国にとって戦略性の高い分野であるということでございまして、それはそれで一定の理解は私しているわけでございますが、私も放送の自由、表現の自由というのを重要視する立場からいたしますと、行政からの直接的な規制というのは必要最小限にすべきではないかと考えておりまして、それを担保する一つの手段、考え方として、今よりも政府から独立性、独自性が高い機関によって放送行政全般について監督するということも一つの在り方ではないかと思っておりまして、先ほど来出ております番組の捏造問題等についても、こういったやや政府よりも、今よりも独立したところが中心になって国民の前で見える議論をしていくということが大事なのではないかと、そういう考え方には一定の合理性があるんではないかと思いますが、総務省の見解を求めたいと思います。】
この質問に対する総務省の回答はつまらないものだが、少なくとも公明党の議員がこのような質問をしたことは意義深い。
放送・通信の融合を前に、独立行政機関の設置を国民的な運動によって求めていかなければならない。
その覚悟は、マスメディアにあるのか?
(PR:そんな疑問に答えるのが、「マスコミはなぜ『マスゴミ』と呼ばれるのか」。4月20日発売予定。GWの旅の供に手軽に読める一冊です)
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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つまり、韓国は、日本では2010年に予定されている、放送と通信の融合を日本に先んじて実行し、その際に、政府が直接放送通信行政を行うのではなく、独立行政委員会に行わせる制度を実現したことになる。
ただし、人選に問題があるようであり、李明博大統領が初代委員長として指名した崔氏は、韓国最大の調査会社、韓国ギャラップ社の前社長だという。野党の統合民主党の議員や言論労組は、崔氏が李大統領と個人的にきわめて親しい関係にあるため、「大統領は、放送・通信の融合による産業の発展と効率を言い訳して政治的に偏向した人物を放送通信委員長に指名することは決して容認できない」とし「いかなる犠牲を払っても絶対にチェ・シジュン氏の放送通信委員長任命を阻止する」(言論労組)などとこの人選に反対したが、押し切ったようだ。
崔氏は、「李政権が独立を脅かすようなことがあれば、わたしが独立性を守る最前線に立つつもりだ」と述べているが、やはり心許ない。
放送通信委員会設置法は、常任委員5人のうち大統領が委員長を含め2人を任命し、残りの3人は与党が1人、野党が2人をそれぞれ推薦するよう定めているそうだが、多数派である与党が押し切ることができるだけに、適切な人選が必要だ。
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日本でも、かつては昭和二十五年から二十七年まで電波監理委員会という独立行政機関がございましたが、廃止をされております。
また、その後平成九年の行政改革議論でも、総務省の外局として独立性の高い通信放送委員会というものの設置構想がございましたけれども、とんざをしているわけでございます。
そのときの反対論の論拠の一つは、情報通信分野というのは、国にとって戦略性の高い分野であるということでございまして、それはそれで一定の理解は私しているわけでございますが、私も放送の自由、表現の自由というのを重要視する立場からいたしますと、行政からの直接的な規制というのは必要最小限にすべきではないかと考えておりまして、それを担保する一つの手段、考え方として、今よりも政府から独立性、独自性が高い機関によって放送行政全般について監督するということも一つの在り方ではないかと思っておりまして、先ほど来出ております番組の捏造問題等についても、こういったやや政府よりも、今よりも独立したところが中心になって国民の前で見える議論をしていくということが大事なのではないかと、そういう考え方には一定の合理性があるんではないかと思いますが、総務省の見解を求めたいと思います。】
この質問に対する総務省の回答はつまらないものだが、少なくとも公明党の議員がこのような質問をしたことは意義深い。
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