情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

取調の可視化に向け、あと一押し!~民主党の法案に賛同しましょう!

2007-11-02 06:31:11 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 踏み字事件、富山えん罪事件などで明らかになった違法な取調を防ぐため、民主党が取調の完全録画化(可視化)を行うための法案を近く提出することが、11月1日付東京新聞朝刊に掲載された。新聞を読む限りはすばらしい法案であり、これを実現させるべく、民主党議員へは賛同表明を、自民党・公明党議員には議決の際に反対しないように申し入れをしましょう!

 東京新聞によると、民主党の法案は、供述及び取調の状況をすべて映像と音声に記録しなければならないとし、被告人が不利な事実を認めた調書について映像と音声がない場合には、「証拠とできない」とするもの。これまでの自民党政権では考えられない画期的な制度だ。警察組織の悪い部分を敵にすることになる政策を選択した民主党の勇断を賞賛したい。


 一方、この動きに危機感を強めている警察庁は、11月1日、早速、取調を監視する専門の部署を設置することで何とか逃げ切るべく、「適正捜査管理監」なるものの新設をぶちあげた(上記記事は朝日11月1日夕刊)。

 しかし、いくら内部でのチェックを強めても、これだけ裏金問題が騒がれても(※1)、表沙汰にならない一体的組織なのだから、チェックしている振りをするだけだ。新聞記者時代に警察を回っていると、本部の偉いさんがチェックに来るってずいぶん前から分かっていて、お迎えの準備をしていた。この種のチェックだって、本来は突然、訪問するべきものであるはずだ。それにもかかわらず、情報はじゃじゃ漏れ。

 適正捜査管理監ができたって、その視察スケジュールはあっという間に管轄内の警察署には知れ渡るはずであり、何の意味もない。

 メディアもこの対策に意味がないのは、分かっているんだから、大きく取り上げる必要はない。あるいは、きちんと意味がないことを書いたらどうか。ストーカーしていた女性を射殺した警官の行動は内部で知られていたのに、止めることができなかった。もし、外部に知れていたら、おそらく、あの悲惨な事件は起きなかったはずだ。いったん事件が起きたら、メディアは騒ぐが、明らかに誤っていても政策への批判はまったく不十分だ。

 取調の全面可視化を実現するためにメディアにも抗議しよう!「警察庁の提灯記事など不要だ」と!


 
※1:警察の真実-捜査費横領システムの闇-(上)http://www.news.janjan.jp/living/0710/0710274647/1.php
 








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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