「うち水っ娘大集合!」秋葉原駅前でメイドさんやコスプレイヤーたちが天真爛漫な笑顔を見せて、元気いっぱいに今年度の「打ち水大作戦」の幕を切った。二年前の夏、「週刊東京流行通訊」では、日本列島全国で数百万人が一斉に打ち水をする壮観なシーンを報道したが、あれからの数年で、この地球温暖化とヒートアイランド現象を緩和する「地球最大の社会実験」はすっかり日本人の心に定着したようである。
「打ち水」は、実は日本に昔から伝わるすばらしい生活習慣なのである。酷暑の日に、ほこりが舞い上がるのを防いで涼しい気分を味わうために通りや庭に水を撒き、水の蒸発によって熱放射を緩和してエアコンへの依存を減少させる。「打ち水大作戦」は、五年前に日本の環境保護イベントとして始まった。このイベントでは水道水を使ってはならず、きちんと処理された下水の再生水やためておいた雨水、風呂の残り湯などを使わなければならないと規定されている。
去年は、日本全国で770万人がこの空前の大イベントに参加した。またフランスではパリの日本人観光客や留学生が和服に着替え、8月16日に一斉に打ち水を行い、島国の環境保護精神を世界に向けて発信した。今年の「打ち水大作戦」は今月23日(大暑)から始まり、8月23日(処暑)までの一ヶ月間行われる。札幌、横浜、名古屋、東京などでは下水の再生水が無償で提供される。また、埼玉では貯水施設の雨水が提供され、千葉、川崎、静岡、京都、大阪、神戸、広島、北九州でもイベントを積極的にサポートする。
適切な日時を決め、残った水を利用して、みんなで一斉に打ち水をする。たったそれだけのことである。たったそれだけのことで、真夏の気温を下げられる。たったそれだけのことで、ヒートアイランド対策に効果をあげる。たったそれだけのことで、真夏の電力エネルギーの節約になる。たったそれだけのことで、地球にやさしい人になれる。たったそれだけのことで、体も気持ちも爽やかになる。たったそれだけのことで、コミュニティがひとつになれる。たったそれだけのことで、みんながハッピーになれるのである。
(C)2007 打ち水大作戦本部 | |
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