茶道部なごみ会
池内 和美(徳島)
お茶の話
「夏も近づく八十八夜」と子供の頃、歌っていた記憶があります。
「八十八夜」とは、立春から数えて八十八日目の五月二日あたりを指します。この頃、阿波の茶どころ那賀町相生の大久保で
絣の着物に赤いたすき、赤い前掛をつけた乙女達の茶摘のテレビニュースを見ました。
旬を向えた茶葉は「新葉」独特の若々しく荒々しい香りと味が楽しめるようです。日本茶の種類は色々あります。
煎茶は、太陽の光をしっかり浴びて育てられ、抹茶や玉露は、茶摘みをする前の二十日間ほど茶畑に覆いをして太陽の光を遮って
育てられます。こうする事によって、葉が生長してゆくにつれ薄く柔らかくなり、色は緑濃くなってゆき、渋みの元であるテアニン
が多く生成されるようになります。新芽が充分成長したら、茶畑全体が覆われた薄暗いなかで茶摘みをし、それを製茶工場に運び、
すぐに蒸して酢化作用を止めます。これにより日本茶の特色である葉の緑色がそのまま残るのです。
抹茶の場合は、玉露や煎茶とは違い、蒸したあと「揉」行程は経ずに、そのまま乾燥させ、茎や葉の軸、葉脈を取り除き、茶葉の
葉肉の部分だけを集めます。こうして出来たのが碾茶です。茶道では葉茶と呼ばれ、碾茶の状態で冷蔵します。
茶道では保存されていた葉茶を石臼で挽き、その年の新茶(抹茶)を味わう茶事が十一月に催される「口切の茶事」です。
最近では食べるお茶が身体に良いといわれ煎茶の茶葉を細かくして料理などに使われるようです。
抹茶はまさに「葉」そのままをいただくお茶です。
抹茶と茶筅、茶碗とお湯さえあれば、どなたでも楽しめるのが抹茶です。もっともっと気軽に楽しんでくださる方が
増えてくれるよう願っています。 (一保堂茶舗 渡辺 都)著 「お茶の味」より
なごみ会活動状況
平成30年4月と5月の稽古は次のとおりです。
4月 3日 行之行台子 6名
4月10日 なごみ会総 3名
4月17日 行之行台子 5名
5月 1日 行之行台子 4名
5月 8 日 茶箱点前(卯の花) 4名
5月15日 茶箱点前(卯の花) 5名
5月25日 茶箱点前(和敬) 5名
11月14日 薄茶点前 5名
11月21日 台天目 4名
11月24日 薄茶点前(丸卓) 2名
稽古日は、毎月第一・第二・第三の火曜日と第4の金曜日です。
稽古は、OBサロンの和室で行っています。気軽においでくださるようお待ちしています。