徳永写真美術研究所/研究員日記

ギャラリー・美術館を訪ねた日のことを綴ります。

異国の地の日本人-1-

2013-09-29 | Weblog

 
お久しぶりです!研究員です
 
気付けば今年もあと数ヶ月!!
 
嘘でしょ(゜□゜;)なんでこんなに時が経つのが早いのさ!?
 
少しずつ秋らしくなってきましたね
 
9月といえば・・・台風の多い月と認識しているのですが、
 
今年も大きいのきましたね( ̄□ ̄;)
 
しかも研究員活動にまで影響ありまして・・・
 
活動日にちょうど被ったんですよ、台風が。
 
そういや前も活動日に警報出た時あったよな・・・とか思いながらも駅に向かったら
 
駅員さんが普段言い慣れていない言葉を並べ、つまりながらも必死にアナウンスしていました。
 
私が利用している阪和線はほぼ運転見合わせ状態\(^o^)/
 
しかもいつ復旧するのか分からない・・と。
 
阪和線は普段からよく止まるし事故も多いわ・・で、問題児要素いっぱいなんですけど、
 
そんな阪和線ちゃんには日頃お世話になっているので、あまり文句は言えんです(笑)
 
繊細なやつ、阪和線・・・\(^o^)/
 
仕方ないので、とりあえず復旧するまで自宅待機することにしました。
 
しかし待てど待てど状況変わらず・・・
 
やっと良くなってきたかと思ったら、最寄り駅から数駅分がずっと運転見合わせ;
 
それが復旧する頃にはもう時間的に手遅れ\(^o^)/
 
それに・・・200分遅れとか400分遅れとか、なんじゃソレ!!状態だったそうですね(▽ ̄;)
 
ということで、研究員活動まさかの延期!!
 
その二日後、写真展の最終日に行くことになりました。。。
 
 
 
 
 
 
さて、そんなこんな研究員活動ですが、今回で23回目
 
 
 
大阪Nikon Salon
ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階・ニコンプラザ大阪内
http://www.nikon-image.com/activity/salon
 
 
作家の田島さゆりさん
 
気持ちちょっと遠めに・・・ということで、それくらいの距離から撮ったつもりなんですが・・・
 
うん、なかなか思った以上に分かりにくいヽ(´▽`)ノ笑
 
 
田島さんは以前、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに住んでいました。
 
それより前はフランスやブルガリアに生活の拠点があったことも!
 
今回の展示会は、その時に出会った日系アルゼンチンの方達を収めた写真がたくさん。
 
 
 
展示会場はこんな感じ
 
 そして会場内に響くアルゼンチンタンゴ・・・♪
 
いらぬ個人情報ですが、研究員はタンゴが好きです(´∀`)
タンゴが好きです・・・より“タンゴも好きです”の方が正確か。笑
 
YO-YO MAの「Soul of the Tango」のアルバムは今まで何回聴いたか分かりません!
このアルバム聴きやすいよね~~スタイリッシュなタンゴというかなんというか。
 
映画「Tango」(YouTubeに飛びます)のOSTもたまに聴くのですが・・・なかなか良いです。が、映画の方はまだ観ていません(;∀;)
 
 
本当は別のBGM的な音楽を流していたそうですが、
 
日本で音楽活動をしているというアルゼンチンの方が来て自分のCDを持ってきたそうで・・・
 
流れているのはそのCDだと(゜Д゜)
 
更に、この会場でミニライブ的なのもしたらしく・・・
 
え、ここニコンサロンだけど、そういうのアリですか!?って(笑)
 
 
アルゼンチンはこのような地理になっております!
にしても大きいですね~~!!南米ではブラジルに次いで大きな国です。
しかも南極にまで領土があるとは・・・(゜◇゜)
 
アルゼンチンの国民は白人が大幅に占めています。
 
 
 
まず
 
アルゼンチンと聞いて思い浮かぶのは・・・
 
アルゼンチンタンゴ以外に、“南米のパリ”、サッカー、牛肉をよく食べる(牛の丸焼きがインパクトありすぎて・・・)
 
そういや前に日本の演歌が向こうの人に人気・・とか聞いたな・・・今はどうかな?
 
とかなんとか。
 
改めて調べてみるとね、他にも出るわ出るわ!!
 
そういやチェ・ゲバラもアルゼンチンの人だったんだな・・なんて。
 
Fromアルゼンチンってとこまではきっちり把握してなかっただけで、
 
意外にも?知っているものがたくさんありました(゜▽゜)
 
 
パッと思い浮かんだその中に、日系アルゼンチンの方々は入っていませんでした。
 
私の頭の中で日系~人といって真っ先に思い浮かぶのは
 
ブラジルの方々なのです。
 
 
実際ブラジルの日系人は世界で1番多いですが・・・
 
アルゼンチンはなんと・・・5番目に日系人が多い国ということに
 
wiki日系アルゼンチン情報によると・・・ 
 
19世紀から日本人の海外移民が始まる。
 
 その後第二次世界大戦までに、ブラジルやペルーやパラグアイといった
 
他の南米諸国から少なくない数の日系人がアルゼンチンに再移住した。
展示写真に写っている方達の解説を呼んでいくと、何人かの方々はパラグアイから移ってきた方がいた。
アルゼンチンの方が土地も広いし条件が良かったのかもしれない。
 
日系人はブエノスアイレスやその近郊で工場労働者や港湾労働者として働いた他
 
花卉栽培や洗濯業に従事し、地方で農業に従事する者も存在した。
確かに、花卉栽培関係・クリーニング屋を経営している方が目立った
 
戦前の日系人の多くは沖縄県や鹿児島県の出身だった。
こちらも写真解説を見ると“比嘉さん”など沖縄出身の姓の方がチラホラいた。
 
第二次世界大戦後、1959年にメソポタミア地方のミシオネス州に、
 
1962年にはクージョのメンドーサ州に移住地が設立された。
 
しかし、その後のアルゼンチンが政治不安により
(一方で戦後日本は急速な経済成長やバブル景気による労働力不足の状態)
 
日系アルゼンチン人が日本に出稼ぎに行ったり、逆移住を行い、
 
日系コミュニティの空洞化現象が指摘されている・・・。
 
また、

三世以降の多くの日系人の多くは日本語を理解せず、スペイン語が主要言語となっている。

                              
 
 
“遥か遠い国に渡った日本人は、何時から日系人に変わっていったのだろう。
過去の苦労を奥にしまって、こちらの笑顔に応えてくれる彼らの姿は、
左右は反転するが、上下は変らないという、鏡に映った姿を見るようだ。”
 
子供の頃に見た、昔の日本の大人の姿がそこにあると感じた作者は、
1世を中心に、作者の年齢より長くアルゼンチンに暮らす人々を撮影した。
 
-写真展内容-より
 
 
 (いつものことながら・・・ライトの反射や写りこみ等、失礼しますm(_ _)m)
 
 
上原桂さん(83歳) 智恵子さん(77歳) ブエノスアイレス在住
 
桂さんは1940年に、外務省の農業研修生としてアルゼンチンへ派遣された。
そのまま住み着いて植木の苗の生産をしている。
千恵子さんは桂さんの妹さんの紹介で、相手の写真を見ないままお見合いするためアルゼンチンへ渡った。
 
このご夫婦と最初に偶然出会ったのをきっかけに、
 
田島さんと日系アルゼンチンの方々との縁が広がっていったそうです
 
てか今じゃ、相手の顔姿みないまま遠い国にお見合いに行くとか考えられない・・(゜▽゜;)
 
時代が時代だったのかもしれませんが・・・
 
私なら、かの有名な結婚を嫌がるインド人男性のように、ふて腐れまくって
 
終いには逃亡するかもしれません・・・笑
 
余談ですが・・・そのインド人男性は今は夫婦仲良く暮らしているそうです(笑)
元々彼女を嫌いだったわけじゃなく、親戚や一族のアレコレで強制的に結婚するはめになって
あんなに嫌がっていたとかなんとか・・・(´-`;)
 
 
 
山崎ニカシアさん(73歳2世) コスキン在住
 
医者をしていたが高齢になったので辞めた。
父君はこの町で雑貨屋を経営していた。現在は閉めてそこで住んでいる。
写真はその店舗前で撮影。
 
なんだかかっこいいです。
 
ワンピースを着て堂々と中央に立ち、笑顔で写っているそのお姿が素敵でした
 
田島さんの話によると、一世より次の世代からは学業に力を入れるとこが多かったからか
 
医者や先生などの職に就いていらっしゃる方も多かったそうです。
 
 
野原アドルフォさん(73歳2世) ブエノスアイレス在住
 
両親から受け継いだ「日本」という名のクリーニング店を経営。
戦前生まれの2世は日本語が話せない人が多いが、野原さんも日本語を話すことが出来ない。
しかし、自分が日本人だという証しにと、とても古い和装の両親の写真を作家に見せた。
 
この写真は今回の写真展のDMに載っていました。
 
店の名前がズバリ「日本」しかも写真で見ると“n”が。笑
 
自分達のルーツを代々とても大事にしている事がよく分かりますね。
 
 
平岡茂喜さん(101歳) フロレンシオバレーラ在住
 
1931年にアルゼンチンへ移動し、当時日本人に人気があった職業のカフェバーで働いた。
その後、貯めた資金で1945年から花卉栽培を営む。
趣味はゲートボール。
 
101歳にもなれば、どことなく貫禄がありますね!
 
 
熊沢二郎さん(96歳) ブエノスアイレス在住
 
43歳の時にアルゼンチンへ移住し、日系人子弟のための学校「日亜学院」でも教鞭を執った。
奥さんとは64年連れ添ったが先立たれ、現在はご自分の若い時のあだ名「ベア」と同じ、
ベアという名の愛犬と暮らしている。
 
まるで仙人のような立派な御ひげが目立っています。。。
 
一度見たら忘れないでしょう。
 
愛犬は熊沢さんの分身ですね!
 
 
赤尾辰巳さん(76歳) グレウ在住
 
ミシオネス州のジャングルの中で60年間、一人で暮らしていた。
15歳の時、少年航空兵として神風特攻隊に任命されるが生き残る。
除隊後は生まれた村に帰ったが居場所がなく、南半球行きの船に乗り、行き着いた先がアルゼンチンだった。
現在は日系人のための施設で生活している。
 
・・・この方の人生はなんと波乱万丈な!!!
 
自伝でも書けそうな勢いですね。自分ももっと詳しく知りたいです。
 
そして行き着いた先がアルゼンチンだったというのも感慨深いですよね...。
 
 
高木一臣さん(84歳) ブエノスアイレス在住
 
現存唯一の邦字新聞「らぷらた報知」編集長。1951年に移住。
タンゴに惹かれ来亜。
役者としてテレビ、映画にも出演。
 
高木さん、写真のどれかに写っているんじゃないかと思ってたら・・・ほんとにいました(笑)
 
「高木さんいますね!」と田島さんに言ったら「お知り合いですか?」と聞かれましたが
 
全然お知り合いではないのです(´∀`)
 
だけど、勝手に知り合い気分になっているというか。笑
 
 
少し前に「笑ってコラえて!」でアルゼンチンにスゴイ日本人がいるということで・・・
 
高木さんの特集をしていたんですよ!!
 
それをたまたま見てましてね、この人どえらいな(いい意味で)・・・
 
面白い人だ!と、印象に残ったのです(^Д^)
 
第一、アルゼンチンへ渡った理由が、タンゴに惹かれて・・・ですからね、ね?
 
 
そしたらさ、しばらくして研究員活動の依頼が久しぶりにきて、
 
調べてみたら・・・アルゼンチンに住む日系の方達の写真じゃないですか(゜Д゜)
 
おいおい、すっごいタイムリーやないの!!って、驚いたのさ。
 
 
坂本祐信さん(70歳) 明道さん(66歳) 幸子マリア(52歳) グレウ在住
 
祐信さんはサイパン生まれ、一歳の時に家族でアルゼンチンへ渡った。
その後パラグアイへ移住し、両親は綿を作っていた。明道さんはパラグアイ生まれ。
更にその後、再びアルゼンチンへ戻り、紅茶・マテ茶の栽培をしていた。幸子マリアさんはアルゼンチン生まれ。
現在は兄妹で日本人が運営する施設に住んでいる。
 
兄妹三人手を繋いで並んでいるこの写真に不思議と惹かれました。
 
家族の、兄妹の、絆がそこから伝わってくるような・・・そんな写真。
 
それに、あちこち移動していたので、皆さん生まれた国が違うのですね。
 
 
辻アルベルト武一郎さん(76歳2世) オフィーリア早苗さん(73歳2世) ブエノスアイレス在住
 
大正時代に渡った辻さんの父は、日本製磁器の輸入と、アルゼンチンでの磁器製造で成功を収めた。
武一郎さんも、困難な時代にも経営の手腕を発揮してきた。
現在でもアルゼンチンでは「Tsuji」は磁器をさす言葉として通用する。
自宅には当時、日本から職人を呼び寄せて作った茶室がある
 
「Tsuji」=磁器
で通用するとか・・・すごい(゜゜)
 
商売の腕も良かったからからこそ、ここまで大きくなれたんでしょうね。。。
 
写真に写るお家の中は、一見アルゼンチンとは思えないほど和の造りです。
 
 
横浜オランダさん(86歳2世) ノルマさん(84歳2世) ブエノスアイレス在住
 
オランダさんはアルゼンチン国立東洋美術館の館長を務め、 日本と東洋の芸術を紹介してきた。
ノルマさんは、ラプラタ大学で日本文学の講座を持っていた。
2003年には茶道をアルゼンチンに普及させた功績で勲五等瑞宝章を受賞している。
お二人とも伴侶をなくし子供が独立したため、生家で共同生活を営んでいる。
 
先程の辻さんのお宅とは反対の洋風な内装ですね
 
後ろの肖像画はお二人のお母様?それとも・・・と色々想像膨らませました。
 
お二人はハーフかな??とかもね。。。
 
 
上原ホアンさん(80歳2世) テレサさん(73歳2世) とその家族  フロレンシオバレーラ在住
 
郊外で養蜂業を営む。写真は息子の家族と撮影。
普段はブエノスアイレス市に住んでいる孫たちは、終末にはフロレンシオバレーラ日本語学校に通っている。
 
こうしてみると大家族ですね!
 
二人の日本人から始まって、こうして2世、3世、4世へと広がっていく・・・か。
 
 
比嘉チヨさん(82歳2世)長男・孫夫婦 ブエノスアイレス在住
 
アルゼンチン生まれだが、5歳の時に日本の学校に行く為に母君と帰国。
日本で結婚したが、ご主人が復員後、父君の呼び寄せで再びアルゼンチンへ。
間もなく5世にあたる玄孫が生まれる。
 
今にでも生まれそうな勢いですね!!これぞ未来の、希望の一枚
 
5世の玄孫を見ることが出来るなんて・・・
 
 
 
 
 2へ続く・・・
(すみません、続くんです)
 
 
 
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