ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

失敗は疲れの元

2016-10-18 21:07:39 | Weblog
 入院患者さんの血管が細く、とうとう静脈に指すのが難しいと連絡がきた。
 残るは、中心静脈穿刺でしか、血管は確保出来ない。
 午前中は外来のヘルプに行って、時間はなく、午後の予定とした。
 患者さんはやせていて、鎖骨下にしっかりと静脈はありそうだけど、肩関節辺りに拘縮がきており、胸を反らせて、肩を後方に下げて、鎖骨下を指しやすくする姿勢は難しそう。
 それでもやるしかなく、麻酔針を進めていくと、鎖骨と第一肋骨の隙間が狭く、針が骨に突き当たることが多い。
 何とか隙間を進めても刺入できず、それではと、少し立てて刺入角を上げると、突然空気が引けて、これはもう肺を刺してしまった。
 後、精々、10分間位でしあげないと、マズイかもと、内心に焦り、そしたら、患者さんが咳をして、咳をすると肺の穴が大きくなるかもと、更に焦らされる。
 試行数回で、静脈に当たり、カテーテル針も入ったと思ったら、その焦りのせいか、外筒を付け忘れており、失敗。
 その後、同部位を数回試みるもうまくいかず、これ以上は、気胸になっているとマズイと中止、断念の失敗で終えた。
 スタッフにはイイトコを見せられず、これも残念。
 事後の胸部レントゲンでは空気漏れは認められず、多分は気胸は大丈夫そうだが、如何ともし難い。
 タイミングが合えば、明後日に再試行。
 終えて、どっと疲れを感じた。
 うまくいったときは、成功成就の気が、疲れを吹き飛ばしてくれるが、失敗は、土壺に、ズーンと沈めてくれる。

 中心静脈穿刺の失敗は、1年半振りかな。

 明日はこれにもめげずに行くだけ。

※ タイの自粛はやり過ぎ、異国は分からない?
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