ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

災害時緊急輸血

2012-12-22 17:06:02 | Weblog
 先日、某スタッフから、大災害時の大出血で日赤からの輸血が間に合わない場合、現場の医療従事者からの献血(院内採血)を行い、それを緊急輸血としてはと提案されたという。
 パッと聞くと、緊急時はやむを得ないかとも思ったが、かなり非現実的にも思えた。
 対象患者の血液型を調べ、それに合う人を探し出し、同意を取って採血と事後処理をして、交差試験を行い、適合したら漸く輸血にたどり着く。
 輸血が必要と言うからには、大出血で、現在献血は200~400 ml の量。
 もし、2リットル必要なら、5人が要る。
 大災害時の準パニック現場から、その5人を連れてくるのは結構大変が予想されるし、この手間暇の間に該当患者の状態はドンドン悪化し、トリアージ黒タグになってるかも。
 それに採血された5人は、それまでにも多忙で疲れているのに、その上“血”を抜かれたら、もっと疲れて働かせられなくなる可能性も出てくる。
 確かに最もらしく聞こえ、強く言う人は“緊急災害時”を大義名分にして声高に押してきそう。
 でも、あの“東北大震災”でも、実際にはそんな場面はなかったとは、それを言った某スタッフの言葉。
 まあ、病院直下地震なら、逃げるのに精一杯でそんなことをするのは不可能。
 少し離れて、ある程度病院機能が出来る所なら、更にもう少し離れた所の日赤から緊急手配ができそうにも考えられるけれど。
 それでも、“緊急災害時”の大義名分は重そうで、近隣の某大学病院はそうしているとも言われたが、もう少し落ち着いて考えた方が良さそう。

 今日からの三連休、雨で始まり、今日の午前中は歯科検診で、歯科処置でいつもの窒息恐怖の時間だった。 

※ 全米ライフル協会、「銃を持った悪者を防ぐのは銃を持った良い人間しかいない」は西部劇のまんま。
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