ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

鎖骨下静脈穿刺90分

2012-12-11 23:00:18 | Weblog
 夕方前のカンファレンスが終わって、研修医と鎖骨下静脈穿刺を行う。
 前もって、昼休み頃に、事前講義。
 この時、この研修医は、もう卒後半年以上なのに、鎖骨下静脈穿刺は見学もしていないことを知った。
 今までに、他科で内頚静脈穿刺はやったことはあるが、他科では鎖骨下静脈穿刺は流行らず、書物以外は未見。
 本当は、せめて一回位は見学の後に実施をさせてやりたいが、他科がそれではと、意を決して、本番実践で開始。
 患者さんを前にして、超音波エコーを鎖骨下に当てて、静脈を探り、それらしき影は映すが決断出来ない。
 皮膚に刺入点と刺す方向をマジックで描かせ、助言一杯で始める。
 注射器に麻酔剤を吸い取ろうとするのだが、こんな事にまで助言をしたが、イメージが伝わってなくて、何故か吸い取れないという“過緊張”状態。
 「やりたい様に,麻酔を取ってよ。」というと、周囲にこぼしながら吸引。
 皮膚に麻酔をして、麻酔用の細い針で探っていく。
 勿論、針先にビビリが出て、進みは遅く、迷いためらいがにじんでいる。
 「麻酔を極少量入れては、陰圧を掛けて針を進める。これを繰り返す。」というが、指先にはやはりビビリがある。まあ、見学無しの本番で、仕方ないけれど。 
 ・・・・・と60分経過、さすがに気兼ねが出て、「ちょっと交替。」と替わる。
 試験穿刺針で静脈を刺して、研修医と交替。
 これを二回繰り返して、漸く挿入出来た。
 アドバイスにつぶされ、何をやっているのか分からなかっただろうけれど。最後の締めは研修医がやって、きっと得たモノはある。
 90分は長いが、迷って迷って進むしかない。
 次回は、明後日の予定で、忘れる前に次があるのはラッキー。
 この為に、帰宅はいつもより2時間遅れで,夕食前の食前酒はなしになった。

※ 衆院選、被災地復興議論の外、沖縄なんても、いつも瞬時に蚊帳の外。
コメント
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