ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

休日出勤

2005-01-08 22:57:34 | Weblog
 ちょっと顔を見に行ったのが、まさに運の尽きだった。
 昨日の患者の酸素濃度モニターの表示が出てない。それではと装着し直すと低いよ、もう。普通96%はあるところが60~70しかない。これは決定的に低酸素だ。本人は返事はするけど、内心焦ったよ、落ちるかもしれ、来た途端なんだよって。考えるに酸素の下がる理由は酸素の入りが悪いしかないと判断し、気管支内を確認し、たまった分泌物を吸引。つまり、気管の中の痰をポンプで吸い取ったのです。これでOKのハズなんですが、狭いところが一気に無くなり、換気が開放されたので、酸素濃度がグーンとあがり、今度は逆に呼吸があさくなってしまったのです(この辺りは呼吸生理の本を見ないと理解しにくいかな、酸素が急に上がると、呼吸が浅く軽くなり、換気が追いつかなくて、二酸化酸素がたまってくることがあるのです。とにかく急激な変化には身体がついていき難いということです)。
 仕方がないので、顔マスク補助呼吸装置を付けて様子を見ることとしたのです。昼飯を食って戻ると落ち着いて寝ているよう。看護師の刺激で目覚めて一安心。
 この顔を見に行くだけのはずが、3時間余りも拘束されてしまった。
 この自らの休日出勤は、いったいどうしてくれるのでしょう。勝手に行って勝手に働いたと言う意見もあるでしょうし、医師の必然的業務とする見方もあるでしょう。
 このような場合、時間外手当はどうするべきなのだろうか。
 里見クン登場、「自分の都合で休日に病院に行ったら、たまたま、患者さんの不調に出くわしただけだから、このままにしておこう」と時間外手当を請求もしないだろう。
 財前クン、「医師の労働に対して、休日であろうと正当な報酬は支払うのは当然だ」と言うでしょう。
 そこで、東教授に出てきてもらおう。
「予期せぬ出来事に対処するのは医師の当然の役割でもあり、義務だ」と言うだろう。・・・と言いながら、時間外手当の請求書はそっと書くでしょう。
 ついでに、あの大河内クンにも聞いてみよう。「大河内先生、この場合は時間外手当に該当するでしょうか」。額にしわを寄せてジロッと曰く、「医は仁術」。聞くのもヤボだったですね。
 それでは、私はどうするか。
 明日回答しよう。
 勿論、明日も休日出勤するけどね。
コメント
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