シリコンバレーのモノづくりは、新しい考え方に基づく労働環境を提供するようになりました。例えば、グーグルは、産業革命以降の価値観を変えました。ヒトやモノ、そしてカネのコストを抑えて、利益を最大にするという価値観を変えたのです。世界中の資本家は、産業革命以降のコストを抑え、利益を最大にするという前例を世襲してきました。この世襲を打ち破った異星人が、シリコンバレーの才能ある若者達でした。
そこで、新しい労働環境とはどんなものか、考えてみました。グーグルは、社員に無償で炊事や洗濯代行のサービスをオフィスで提供したのです。従来のコスト重視の価値観からすると、驚くべき変化でした。働く人達に、非常に魅力的な環境を作り出したわけです。この流れは、IT起業や若手の起業家の会社で取り入れられるようになります。そして、今やこの流れはIT起業に限らず、多くの企業が取り入れています。
大事なことは、限られた資本をどのように配分して、その中で最大限の価値をつくることです。グーグルは、最大の価値を発揮する資源は、優秀なヒトだと見極めたのです。優秀なヒトに、炊事洗濯をさせるより、考えて新しいものを描き出しもらったり、つくり出してもらった方が、最大利益をだせると分かったわけです。このことは、時代の求める製品にありました。時代の要求は、大量生産では求められない品物のものづくりが求めていたのです。広く薄く、確実に利益を上げられる仕組みの構築には、多くの優秀な人材が必要とされます。この人材を育て、スカウトする資金の蓄積を同時に行っていたわけです。グーグルは、前例にとらわれない経営判断をくだしました。その判断が、時代を先取りしていたことは確かでしょう。優秀な人材になれないと、楽しい労働環境を獲得できないのかな！