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【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

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『大学入試リスニングのトレーニング必修編・上級編』のとう修一・井坂保彦・Thomas Car

2006年04月02日 | 英語リスニング
 
本書はZ会が出しているリスニング対策ですが、センター試験には全く対応していません(初版が平成11年)。さて、リスニングの訓練をする時に、ナチュラルスピードより遅いもので練習する方法と、反対に、むしろナチュラルより速いスピードで練習するという方法がありますが、本書は前者です。

必修編はかなり遅く、違和感が残るほどです。上級編は表紙に『東大・上智・ICU・外語大はこれでOK』と書いてあるので、期待したのですが、こちらもナチュラルより遅いのではないでしょうか?スクリプトが過去問から取られておりますので、同じ英文が他のテキストでも録音されていますが、あきらかに本書のCDの方が遅くなっています。私は速めで鍛えた方が良いと考えますので、好みではありません。

解説も他のテキストに比べ少なく、発音記号も付されておりません。本書を購入されようとしている方は以上の点を考慮に入れて、他と比較した方が良いと思います。著者の経歴紹介も探したのですが、見つかりませんでした。

z会の英語テキストに対して私は割りと良い印象を持っていましたが、本書に関しては残念ながらお薦めできません。

http://tokkun.net/jump.htm

『大学入試リスニングのトレーニング必修編・上級編』のとう修一・井坂保彦・Thomas Car:Z会出版:各1995円
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『大学入試リスニングの点数が面白いほどとれる本』 岡本直樹

2006年04月01日 | 英語リスニング
 

キムタツこと木村達哉先生・ドラゴンイングリッシュの竹岡広信先生らのビッグネームの本に負けず、本書もかなり売れているようですね。今回は本書の感想です。著者は予備校講師の岡本直樹先生です。紹介には、『大手予備校にて、難関大学リスニング講座担当、(中略)最新の情報と傾向をおさえ、その方法論は日進月歩で進化を遂げている』とあります。

表紙には、『超効率的メソッドで学習できる!11日間という短期間で、国公立大2次、私立大入試にもバッチリ対応!』。テキスト自体は非常によくできていると思うのですが、この売り方は誤解を招くのではないかという印象を受けました。

というのは…、本書にはCDが二枚付いていて全部で110分ですから、一日あたり10分くらいの計算です。ところが、すべての問題に繰り返しの指示があり、【最低限】としてその“繰り返しの回数”を守るように書いてあるのですが、それがその日の英文によって異なっています。

例えば、第5日は、5つの短文のセットが3つあります。ディクテーションを終えた後にセットごとの指示があり、

2回目の放送で聞き取れない部分がある人は、聞き取れるまでCDを何度聞き直してもかまいません。とあります。そしてスクリプトを見たあとの指示です。

①書き取れなかった部分を解答スクリプトにマーカーペンで印をつけてください。
②CD1:トラック16を聞いて、マーカーの音と意味をしっかりと頭に焼きつけてください(6回)。
③今度はスクリプトを見ながらCDの音声と同じ速さで自分でも音読してみましょう(6回)

これを3セットやるだけでも大変ですが、その後の指示は

【まとめトレーニング】
①今日扱った問題が完全に書き取れるまでCDを聞いてください。
②CDを聞かずにすべての問題をスクリプトを見ながら音読してみましょう(10回ずつ)。発音の確認のためにCDを聞き直してもかまいません。

とありますので、これを最低回数と実施しても最初から数えれば、25回程度は聞いたり、音読したりすることになり、書いたり、採点をしたり、単語の意味を調べる時間を全部省いて、計算してもCD1日分10分とすれば、250分です。4時間を越えるわけです。いくらなんでも最低”で4時間~5時間、単調な15の短文を繰り返し聞き発音するのは苦痛でしょう。前半は一人の男性の声がずっと続き、ナチュラルよりやや遅めのように感じますので、余計に単調になります。

使い方説明に、まとめて時間の取れない人は複数の日に分けてもよい、とありますが、当然でしょうね。徹底した反復で、これは本書が謳うような“超効果的、日進月歩のやり方”ではなく、皮肉なことにもっとも古典的なやり方のように感じます。

誤解していただきたくないのは、内容は良いのですよ。リスニングに特化して、訓練したい、根性のある生徒には。文法や構文などの説明はほとんどありません。練習問題もごくわずかです。発音記号からはじめてくれています。破裂音、摩擦音、鼻音などの説明、連結、同化、脱落などの例を非常に詳しく、しかも分かりやすく出ています。

ただ、やはり11日間で、発音記号から、国公立二次レベルまで引き上げようという構成が無理というものです。せっかくの良い内容が損なわれてしまうような気がして残念です。むしろリスニングを指導する先生方がその参考にされる方が向いているかもしれません。

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CD2枚付 大学入試 リスニングの点数が面白いほどとれる本

中経出版

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『センター試験英語リスニング合格の法則(基礎編)』木村達哉

2006年03月29日 | 英語リスニング
 

今年のセンター試験からリスニングテストが導入されました。こちらの教室でも本格的にリスニング講座をはじめましたが、その折に相当数の類書を買い込んで研究しました(赤字になりそうなくらい)(笑)。

それぞれ評判になったリスニング対策の本の書評というか感想を書きます。

まずはもっとも有名な灘高キムタツこと、木村達哉先生が出した本書です。リスニング用のテキストというのは、高校や予備校の先生が書いたものと、より専門的に音声学などを基本にした大学教授や研究書などが出したものがあります。本書は前者ですね。

灘高ということから、東大や一部私大レベルの受験生が期待すると、あまりの易しさに落胆しかねません。本書はあくまで『センター試験』のしかも基本問題中心の対策本です。例えばわざわざ

★heardは『ヒアードゥ』ではなく『ハードゥ』と発音する★とか
★May I ~?は『~してよろしいですか?』と許可を求める際の表現★

と記述してあり、高校入試レベルでの基本まで書いてあります。さすがに大学受験生なら大丈夫でしょう。灘高の授業とは思えません。従って本当の基礎からやりたい人には、かゆいところに手の届く一冊といえます。ただそれならば、覚えるべき会話表現などを一覧などにして、集中的に聞かせる、音読させるような構成の方が学習効果が高いと思います。

もちろんセンターレベルにまで高めようとしているのですから、さらに高度で、受験生が陥りそうな解説も満載されています。ただし、本書はDay1からDay14で構成されており、つまり2週間で仕上げようとしているのでしょうが、それはムリというものです。heardの読みレベルから学ばなければならない生徒は、一年間毎日やるくらいの量がなければ、センター試験の高得点は不可能だと私は思います。

良い点は本書は音読ができるようにCDが工夫されていることです。リスニングができるようになるためには、発音できなければならない。このことは多くの生徒、ひょっとしたら教師まで見落としている点です。その意味では高く評価できます。

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灘高キムタツのセンター試験英語リスニング合格の法則 (基礎編)

アルク

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