暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

自慰

2007-12-10 | かなしい
温まるといえば
布団に潜り込む自分の体温ばかり
暖まるといえば
身勝手なこの指の物寂しさのせい
自慰的な感情にうずもれる
不幸をひとり 酔い痴れる

内面世界に明かりは点かず
ただ空白を埋めるために
シャーペンの芯が減っていく
ティッシュは所詮使い捨て

少しの間でいい
ぬくもりが欲しい
布団に語りかけ
不幸をひとりで慰める

冷たい水滴が
ひやりと朝の頬を濡らした
張り付いた夜の名残を
まとめて捨てるのはいつの日だろうか
溜め続けた行為の果てには
寒々しく干からびた死骸が
ただ積み上がるだけというのに
ただそれは同じく
自分の一部であるという事実
それが何より 寒々しい

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