暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

いつもありがとう

2019-09-25 | 狂おしい
一呼吸をするたびに
たましいはゆるり抜け出ていく
目減りした器のメモリをかぞえ
深くふかく息を吐き出す
空白値をしめした時なら
おまえに臓腑をぶち投げて
使いもしないその器の
目盛りをのこらず奪っても
構いやしない、そう
ごくささやかな願いを持っている
たゆたうたましいは霞となって
そこらに撒き散らされている
かき集めるにはもう遅い
盆にかえらぬ覆水を
おまえはどうやら知らぬらしい
だからわたしはおまえの口に
ひよわな細腕をねじこませ
回路の乱れたメモリを示す
強いこころを引きずり出して
せいいっぱいに割ることを
こころの底から願っている
あと一息で、ひといきで
おまえもわたしも終わるのだ

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