暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

ループ

2008-02-29 | -2008
生きています

平等な命だからこそ
簡単に潰してしまうのですか
許されようというつもりもないのに
偽善者ぶるのは何のためでしょう
保身もまた他人を殺します
葛藤にまみれ、生きなさい

死に向かいます

花は簡単に手折ることができ
根はどこまでも土に食い込み
汽車の煤煙を葉にまみれさせ
静かに汚れ死んでいくのです
私の目を抉ってしまえるのなら
なぜあなたは花を手折るのですか
回答は解答ではありません

彼は永遠です

彼は存在のひとつであり
時には私かもしれません
空が可視光線をえらんで透かすように
可変として彼は存在しています
あるいは在るということのすべて
それ自体に意味はなく
生きているのでも死ぬのでもなく
彼は永遠です

善悪の区別をつけるために
たくさんのものを壊しましたね
そうして成長するという欺瞞
責めるだけの説得力もなければ
責めるほどの力もありません
あなたという彼が
ひとくくりの細胞を殺す
いわば癌細胞のようなものでも
おそらくはただの
時間の経過に過ぎないのでしょう

黒く煤けて死にゆく花の残骸を
見て泣く者がないのなら
平等な命などそんなもの
手折った彼もまた萎れて枯れてゆかすのでしょう

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