トカラ列島トカラうま!

鹿児島県のトカラ列島にある中之島に県の天然記念物「トカラ馬」が飼育されています。馬好き島民による現状レポートです。

びわ

2007-03-31 12:55:39 | Weblog
島はミニチュアのかぐや姫がぼこぼこ産まれそうなくらい竹(リュウキュウチク)だらけですが、私がよく行く散歩コースには竹林の中を通っている道があります。
昨日は年度末でなんだかんだ忙しく退社が遅くなり、そこを通り抜ける時はもう薄暗くなっていました。
ちょうど真上に月が照っていて、歩きながら頭上の竹林のアーチ越しに見えきれいでした。BGMはアオバトの“尺八”。これでオオコモリが飛んでくれたら最高なのになあ。

めっきり春らしい陽気になり、半袖のTシャツ姿の人も多くなって来ました。今日は湿気が多く蒸し暑いくらいです。
アカヒゲの美しいさえずりも聞こえ始めました。
ビワが出荷の時期を迎えています。島のもう一つの主幹産業・早だしの露地ビワです。
とてもデリケートな果物で、一つ一つ袋をかけられ大切に育てても黒いしみが皮に一つつくだけで商品にならないのだそうです。
労力のわりには見返りが少ないとなげく人もいますが、評判はとってもいいです。
春風が運んでくるのは暖かい陽気だけではありません。
今日は火山灰が降っています・・・バイクで走ると目が痛い。顔まっくろ。
鹿児島の桜島は灰で有名ですが、鹿児島県内で一番の活火山は諏訪之瀬島です。昨日もなんか地響きのようなこもった音が何回か聞こえていました。風向きで違うのですが、中之島には今日のような南風が吹くと灰が降ります。



ご質問の答え

2007-03-29 23:50:02 | Weblog
コメント:Unknown (kari)
2007-03-28 01:49:12
「牧場や馬の管理はどうなっているのでしょうか?
 気になっているところです。」

えっと、お答えします。事実だけを、しっかりと。
牧場運営・馬の管理は県が村を管理者として指定しています。これは馬が県指定の天然記念物になったと同時にです。
村は文化財扱いということでその役目を教育委員会に指定しました。これは馬の飼育に関して議論した結果ではなく、文化財=教育委員会管轄という発想からです。
教育委員会はその職員が現場(島)にいるわけではないので、現場管理を歴史民俗資料館の館長に委託しています。
県(文化財課)、村(教育委員会)、資料館館長、だれひとり畜産の専門家・馬の専門家はいません。
つまり十島村の馬牧場は馬の牧場ではなく、文化財の置き場です。(・・・あっ感情が入った??)

牧場の管理で私が見た範囲では、
・壊れた柵の補強
・水かえ(毎日ではない)
・えさやり(毎日ではない)
以上です。
牧場の設備は柵と水飲み場だけです。

馬の管理・・・これは難しい質問です。
毎日の健康チェックもしてないと思います。


余計ながら付け加えさせていただくと、何度も何度も管理者さんサイドに改善をお願いしていますが、予算がないのでハード(設備)ソフト(人)は用意できません、といわれつづけています(それでかなり落ち込んだ時期がありました。今は悟り、平気です)
私のどんな願いが通じたのかわかりませんが、来年度牝馬を鹿児島大学から移入する予算はついたそうです。


coo

2007-03-29 23:21:33 | Weblog
最近できた私の相棒、名前はCoo(クー)。
アイフルのCMのチワワや甘いジュースと同じかわいい名前ですが、おとこのこ。
力強いタックルで甘えてきます。ヤギには強いが、困ったことに馬嫌い。

散歩中にヤツガシラをみました。らっきー。
一方、ツバメが死んでいました。そうだよね、あんな小さな体で長い旅をするんだもん。本当にはかない重さでした。
外傷はないようでした・・・もしかしてインフルエンザだとやっかい。

来年度新しい獣医さんが経済課にくるそうです。
県を定年後、まだ現場で働きたいと村に来てくださったそうで、静かな離島で牛を飼うのもいいなとおっしゃるような方だそうです。
フットワークのいい方だといいねと島の人と話をしました。
(補足:村の獣医さんは経済課に在籍し、主に島の主幹産業である牛を診ます。年に一度島で飼われている犬の狂犬病注射にも来ます。馬はその業務には含まれていませんが、村(教育委員会)の依頼があれば来てくださると思います。)

もう一つ、村民の生活が多く変わる事があります。離島ならではの制度です。
島民は内地の業者や商店を利用した時、代金を「判取(はんとり)」で送ることができます。
各島の出張所で代金を預けると、船便で鹿児島に上げて村役場で保管してくれ、先方の業者が直接取りにくるというものです。今までは役場の仕事で無料でしたが、あいまいなセキュリティーが問題になり、運輸会社を通じて有料で運営することになりました。
公金は無料だそうです。また、島間のやり取りも保証はつかないが無料でいいということになったみたいです。
行政サービスは各地でさまざまあるのでしょうが、こうゆう離島で成り立っている自治体のサービスは特に特殊です。



月光馬

2007-03-27 23:38:35 | Weblog
いまさっき(23:15ごろ)、高尾の牧場で馬を見ました。
朝~日中は雨が降り荒れた天気でしたが、夜には雨雲も取れ星が見えています。
つきは半月、雲もあります。それなのに明るく感じました。
たまに夜に通る高尾牧場はいつも真っ暗で、馬がどこにいるのかもまったくわからないのですが、きょうは道の近くにいてくっきりとわかりました。
夜の馬たちは昼間と同じように草を食み、私がなでてもいつもどおりです。
月明かりと夜空に彼らのシルエットがうかび、すてきでした。
写真におさめられたら、最高だなと思いました。

満月の光はもっと鮮明に周りをうつしだします。
もっと暖かくなって夏近くなったら、月明かりのなか馬たちと過ごしてみたら楽しいかも。

地球は私たちが救うものじゃない

2007-03-26 23:20:58 | Weblog
今日は波も穏やかなぽかぽか陽気でしたが、フェリーは明日の天気の崩れを見越して早々に欠航を決めました。
この船で上る予定だった先生やご家族の方も予定が延びてしまいました。

ところで・・・私は関東出身なので、大阪系列のTV番組はなじみがありませんでした。
東京でも深夜やっていた「探偵ナイトスクープ」なんかは見てましたけど。
でもここ鹿児島のローカル局はよく関西系列の番組を流します。そこで見つけたのが、やしきたかじんがメイン司会の「なんでもいって委員会」(だったかな?)というようなタイトルの番組。社会情勢をレギュラーパネラーが意見する討論番組のようなものです。東京の同じような番組よりも発言がもっと具体的でおもしろい。
今週見てえーっと思ったのが、巷で言われているエコロジー活動の大半が間違っているというもの。

・レジ袋は石油を精製する時の廃材で作られているので、資源の無駄使いではない。
・森林はクライマックスになるとほとんど二酸化炭素を吸収しない
・リサイクルゴミとして廃棄されているPETボトルのほとんどが焼却処分されている
・ダイオキシンは膨大な量を摂取しない限り人体に有害とはいえない
・南極の氷が溶けても海面は上昇しない
・今は生物の歴史の中では氷河期である
などなど
リサイクルを進めようとして逆に余計な石油燃料を消費しているとか、今問題になっている海面上昇は地球のもっている氷が溶け出すから起こるのではなく、考えられる原因の一つとしては温暖化によって海水の体積が膨張するためだ、とか、恐竜の化石が北極圏近くの地域から発見されることや、現在の地球上生物の多くが赤道近くに密集して住んでいることからもわかるように現在の地球の温度環境は歴史的に見て低いのだということとか・・・。ふむふむ。

つまり現在の日本の中で当たり前にエコといわれる行動のほとんどが意味がないという主張でした。
PETボトルはリサイクルゴミ箱に捨てても意味がないので、できるだけお茶碗のように何度も繰り返し使うほうがよっぽどいいというようなことも言ってました。

人為的影響下での地球温暖化の仕組みが科学的に(←この科学も曲者ですが)解明されているわけではないなかで、今後何をどうすればいいのか、
考えさせられました。

アメリカのゴアさんが、子どもが熱を出したらあなたは病院に連れて行くでしょう、地球も今病気なのです、と訴えているのを聞きました。
地球の温度が上昇して北極圏で暮らしているイヌイットの生活やホッキョクグマの命が脅かされているのは本当のことだろうと思います。

私たち人間は他の生物に比べればひどく特殊な一面を持った生き物です。その人間の活動が膨張を重ね地球の環境をかき乱していることは何て悲惨なことだろうと思えます。
だから「地球に優しく」とか「地球が危ない」とか「救え」というフレーズが通じてしまうのでしょう。
でも地球にとってみれば今起こっているできごとはけして特異なことではなく、ごくごく当たり前なできごとなのです。
人間が高層ビルを建てるのと、アリがアリ塚を作るのと、“地球にとっては”どちらも同じことなのです。
人間はどんなにがんばったって地球の一部で、地球に優しくしたり救ったりできるものではないと思うのです。

資本主義経済がこのまま進む限り、現状が急激に変化することはたぶんないでしょう。アメリカをみればわかる。

でもここで気付くのが、このままではいけない、変えていきたいと思う人間がいること。そしてそれも地球にとってはまた“当たり前”のできごとなのです。

あじのあるせなか

2007-03-24 23:07:43 | Weblog
写真のせなかはろきお(ロッキー)。弱っているのではなくて、非常に気持ちよくウトウトしているところです。
いいせなかでしょ

さきほど、他校に赴任される先生方の送別会に行ってきました。
小学校の女の先生は涙涙でした。
島での思い出、忘れないでいてくれると思います。
1次会は中央公民館で、2次会は校長先生のお宅で。
飲食店がないので、地区の代表のご婦人方が手作りの品を用意してくれます。先生のお膳は宿の料理人さんが作ってくれます。
2次会は校長先生の奥様ががんばってくださいます。

先生の引越しはPTAのご父兄が総出で作業します。島に引越屋さんが来ないためです。
家財道具は船に積むコンテナを借りて積み込みます。ほとんどの先生が鹿児島本土への赴任です。


配置転換

2007-03-24 23:05:34 | Weblog
・・・あれだけ感情的にけんか腰になられて、いやみを言われて、私をすっかり意気消沈させ続けた村教育委員会の職員さんが4月に配置換えだそうです・・・。
私が落ち込んだのはいったい何だったんだろう・・・。
そして、彼にとってトカラ馬って何だったんだろう。
仕事上、もう彼にはカラ馬は関係なくなるのです。

今いる教育委員会の課長さんだって教育長だって、任期で動く人材なんだ・・・。

そっかー、かんがえてみれば、そうだったよね。

彼らは島にいないし、数年の任期で移動してしまう。
飼い主がそうゆうシステムなら動物を飼うには過酷な条件です。
行政側(県も含めて)のもっとしっかりとした飼育方針確立が望まれます。

運(ウン)のつく仕事

2007-03-24 23:04:01 | Weblog
おっかなびっくり、リヤカーを試したらOKでした。
小さいから積載量としてはたいしたことないけれど、その分小回りがきいて便利でした。
牽引してくれるカブの力にも感謝。
ただ、まだまだ放置されているウンの量が膨大なので、ぼちぼち片付けていこうと思います。腰にくる~。


任期満了

2007-03-23 21:09:57 | Weblog
晴れやっ!と思ったら、また明日下り坂ですって?貴重な晴天でした(でも仕事でした)。

春はお別れの季節です♪みんな旅立ってゆくんです♪(歌古っっ)
いよいよ生徒達の進学先も決まり、任期を終えた先生方の赴任先も発表されました。
明日は島内上げての送別会です。
今年は任期満了の先生が多く、5名が島を離れます。
鹿児島県の教員はその教員人生の中で“必ず”離島勤務が義務付けられているそうです。
たいていそうゆう僻地は3年間の任期。
離島が多い県ならではですね。