トカラ列島トカラうま!

鹿児島県のトカラ列島にある中之島に県の天然記念物「トカラ馬」が飼育されています。馬好き島民による現状レポートです。

活用馬

2008-06-04 20:57:36 | Weblog
活用馬…文字通り活用する馬のこと。

でもどうしてこんなくくりが出てきてしまうのでしょう。
馬は家畜であり、家畜は活用されるためにいるのに。
古来使役動物として利用されてきた時代は幕を閉じました。畑や田んぼで馬を見ることはなくなり、薪や重い荷を運ぶ姿もモノクロームの写真の中だけです。
現在日本にいる“野生馬”といわれる馬たちはオコジョやキツネやクマタカのような野生動物ではありません。
人間が利用して、それぞれの事情で野に放されたものです。

現代に馬を利用するというのは、どうゆうことでしょうか。
肉をとったり、皮や尾の毛などを利用したりするのも大切です。低脂肪な肉質は栄養とともに見直されていますし、天然素材の製品は今や高級品です。
競馬は娯楽、スポーツの側面でももうなくてはならない文化です。その他の馬事競技もそうですし、サーカスや時代劇だって。
伝統行事・お祭りに使ったりもします、流鏑馬なんかも有名です。
放棄されている植林地や管理されない里山の管理のために家畜を放すという研究も行われていて、牛のほかに馬も登場しています。
ホースセラピー、乗馬クラブ、子供たちの情操教育にも用いられます。
今回の大地震なんかでみられるように、大型の交通手段が遮断されたところでは馬に荷物を運ばせることもできるかもしれません。

活用馬というくくりがあるのなら、不活用馬というのもあるのでしょうか。
表にはそう表現されませんが、もしかしたらいるのかもしれません。
ただただその形質が重要というだけで保存するだけでいいのでしょうか。
西表島の保護センターにいるイリオモテヤマネコだって、将来は野生に戻そうとしています。そこがその動物にとって一番輝ける場所だからです。
もし日本にいる馬たちが輝けるとしたら、強く言えばそれは人と関わっていくことだと思います。
日本中の馬たちが総て人間に活用されればいいとは言いませんが、“広い意味”での「活用馬」であればいいなと思います。

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5 コメント

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不活用馬? (ぴょろかる)
2008-06-21 12:09:56
開聞山麓自然公園に電話して聞いてみましたが、乗馬はしていないとのこと。
なら公園の鹿と同じみたいな感じなんでしょうかねぇ。
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開聞 (tokarauma)
2008-06-28 00:20:08
開聞の馬たちは何頭かはお客さんが「引き馬」できるようです。背中に乗って写真撮影ができるとも聞いたことがあります。
何とか観光資源にと園長さんが独学で取り組んでいらっしゃるようです。
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活用馬 (tokarauma)
2008-06-28 00:28:28
中之島のトカラ馬は開聞や鹿児島大学のトカラ馬と違って「天然記念物」のくくりにあるので、その活用方法は“家畜”としてシンプルに考えることができるのかがわかりません。
今後中之島のトカラ馬の飼育環境が正常なものになってくれたならば、そこからもう一段階あがって人とのつながりを濃くできるのかなと思います。
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天然記念物 (ぴょろかる)
2008-06-28 02:59:17
同じく天然記念物の宮古馬や与那国馬にも乗れるので、いつかはトカラ馬も…という日が来ることを気長に待ちます。応援しています!

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はい。 (tokarauma)
2008-06-28 19:39:44
ぴょろかるさんの首が伸びきってしまわないうちにがんばります。
天然記念物とは別の自分のトカラ馬を持ちたいと画策中なのですが、なかなか話が進んでません。自分の馬ならいろんな挑戦ができるのにね。
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