トカラ列島トカラうま!

鹿児島県のトカラ列島にある中之島に県の天然記念物「トカラ馬」が飼育されています。馬好き島民による現状レポートです。

ベストセラー本

2007-12-23 22:06:55 | Weblog
島の人から借りて、写真に写っている本を読みました。
若い芸人さんが書いた本で、今年出版された本のなかで最も売上部数が多かったんじゃなかったかな。
つい最近も移動図書で回ってきた劇団ひとりが書いた小説を読んでいたので、芸人さんって器用だな~と思っていました。
でも、違った。器用に書かれた本ではなく、本当に心で感じたことを書いているんだと思わせてくれました。
小学生の頃に母親を亡くし、中学二年で父親が家族離散(解散)を宣言して消え、本人は短期間だけれどホームレスになる。
作り話のようで本当、そして助けてくれたり関わってくれたりする人間の優しさも実話ということに感動しました。
飢えたりひもじい思いはしたことが無いけれど、空腹に耐えられなくなった経験はあります。だから少しは私にもわかります、当たり前にあるものが実はいかにありがたいものか、それは食べ物もモノもそして人間関係も。
筆者の“亡くなった母親に恥ずかしくない生き方をしたい”という気持ちがすばらしいなと思うし、感謝〝することができる〟気持ちもいいなと思いました。
不幸なことがあると大抵は「何で自分に?」とひねくれてしまいがちです。筆者も今後不幸なことを乗り越える気力は無い、ならば恩のある人たちのためになるようなことで早く死んでしまいたいと思い至ります。
「生きる理由」を探すことが私にもあって、「なぜ生まれたのか」どうせ結局死ぬ生命ならば生きていても無意味なだけではと思ったこともありました。
思春期に誰もが通る道だといいますが、納得のできる答えがあるのでしょうか?
今は誰かが言った〝生きる過程が大切〟という言葉に納得する気持ちも生まれてきています。

文中、「子供達が楽しく笑って生きることが親孝行」「自分が立派な人間になってみんなに褒められることが結局は母親が褒められることになる」という意のヶ所があります。
自分よりも他人のことを思いやる人だったという筆者の母親、私の母(現在バリバリ働いて健在です)も私の目から見ればそんな人です。
今考えるべき親孝行は・・・自分が納得する生き方をしているって胸を張って言えるようになることかな。マダマダですが。
「子」は親にとって存在証明であると思います。

今年2007年ももう残りわずか。
今年は仕事で「職員」の立場を失い、僻地手当・ボーナス共にカットになりました。
でも考えてみれば失ったものより得たものの方が多いのです。
新しい住宅に移り、クーを譲り受けいっしょに暮らし始めました。車も買ったし、ソファもね。
新しい人とのつながりも生まれました。
そしてそして、4月にひな、7月に坊とめぐりあえました。2頭とも元気にそしてかわいらしい姿を見せてくれています。
石の上にも3年。まだ島に来て丸3年にはならないけれど、来た当初から比べるとだいぶ荷物持ちになりました(笑)。
来年は技術・精神面での豊かさを増やしてゆきたいなあ。