トカラ列島トカラうま!

鹿児島県のトカラ列島にある中之島に県の天然記念物「トカラ馬」が飼育されています。馬好き島民による現状レポートです。

6月11日

2006-06-15 19:40:10 | Weblog
ラッキーが死にました

ラッキーが死んでしまって、私の心の一部も死にました

遺体のそばにいました。でも牧場の片隅で草をはんでいる彼が見えます

そこに風が吹いて、私に誰かが何かを言ってくれたような気がしました
この子がもうここにいないというさみしさと、なにもしてあげられなかったくやしさと、
ごっちゃの涙をわかってくれるような風の声でした

私を心配してくれているみなさん、ほんとうにありがとうございます
まだ居てくれるほかの子のために声をあげてと言ってくださり、うれしいです

死の原因は・・・教育委員会・役場から断定して公表しないで欲しいとのことです。
病理解剖はしていないので、断定はできません。「疑い」です。

でも、予防接種していれば、でなければ傷ができたときに抗生物質を投与していれば防げていた病気だと思っています。

6月10日私は休みだったので、牧場に馬に会いに行きました。そして様子のおかしいラッキーを見つけました。
それまで気づかれずにいたことがショックでした。
急いで管理者さんの所に駆けました。
口が開けられず泡を吹き、硬直し、右目から涙。竹やぶの中に居ました。
家畜衛生師の島民の方に来て頂いて、ここでは何もできないということで竹やぶから追い出しました。
途中で転倒し、横倒しになりました。
足元にくいをうってロープで補定し、ペニシリンを筋肉注射しました。
その後強引に起こしました。ブラックにちょっかいを出されないところに移そうと追い立てましたが、失敗でした。
池の中に棒立ちになってしまったので、ここで倒れられたら溺死するとのことで、彼の行きたい方向に追い立て、結局竹やぶの中に入れました。
獣医さんはもちろん海の向こう。また、電話もつながりませんでした。

翌日竹やぶの中で倒れていました。ウイルスに肺をおかされ、窒息死だと思います。

ラッキーは11歳でした。彼の人生を考えました。きっと赤ちゃんの時は栗毛でかわいかったんだろうな、とか
女の子には縁がなかったなとか、幸せだったんだろうかとか
ほんとうに馬のしあわせってなんだろう

火曜日埋葬しました

動物は必ず死ぬ
私だって死ぬ
いちいち悲しみを引きずっていちゃ、牧場管理なんてできない
・・・・でも
湿気の多い土地に囲い
糞は放置で
ウイルスの巣窟に
傷をつくりやすい状況(メスとオスの比率)
人為的医療行為はしない
・・・・・・