集成・兵隊芸白兵

 平成21年開設の「兵隊芸白兵」というブログのリニューアル。
 旧ブログ同様、昔の話、兵隊の道の話を続行します!

通常営業・動く元気は動くことで、使える気迫は武道で養う?

2017-08-07 20:46:15 | 格闘技のお話
 永年、武道・格闘技をやっている管理人・周防平民珍山でございますが、これまで「なぜそんな、痛くてキツくて、ゼニにもならないことを永年続けているんだ」という質問を、升で計って車に積んで売れるくらい受けてまいりました。
 中年になった今ではそんなこともなくなりましたが、若い頃には、心無いクソのような同僚職員から、あからさまに「武道や格闘技?何それ?社会人にもなって再開?バカじゃないの?」という悪意丸出しの質問も散々されたものです。まあ、当時は私も若かったので(;´・ω・)そうした悪意ある質問をした方には、サバキの実験台になって頂き、体で分かってもらいましたが…(-_-;)。
 ただ私がその質問に、武道未経験の素人さんが心底から「なるほど!」と納得するような答えを出せていなかった、ということもまた事実です。
 その時々で気の利いたことを言ったつもりではあるのですが、回答後に「…なんか違うよなあ…それにうまいこと言えてないし…」と罪悪感に捉われることもしばしばございました。
 そんな最近、とある筋トレの啓発本で、こんなフレーズを発見し、心に斧を打たれたような衝撃に襲われました。
「動く元気は、動くことによってしか得られない」
 人間の生活は体を動かすことが基本。体を動かすには、人体唯一のエンジンである筋肉を何らかの形で刺激し、鍛えることが必要。休養や気晴らしも当然重要なのですが、それはあくまでも生活の彩やツケタシであり、決してメインにはなりえない。体を鍛えることはすなわち、動く元気を獲得する唯一にして最短の道である。
 非常に腑に落ちる名言でした。
 
 この論法でいきますと、格闘技や武道を修練し続ける理由は、こんな感じになるでしょうか。
 「良質の気迫は、相手を倒す実力と自信がないと生まれない。」
 ちなみに上記の言葉には源となるテキストがあります。岐阜県は士心館館長・林悦道先生の著書です。
「気迫を出すには、実際の打ち合いで相手に勝つ技術が必要です。それが相手に伝わるから、相手が引き下がるのです。」(「誰でも勝てる!実証済完全ケンカマニュアル」【林悦道著、東方出版】より抜粋)
 林先生の言葉は武道・格闘技を修練する原意をまさに端的に描き出しており、万人の納得するものです。
 良質の気迫は、実際に人間を害する実力なくして生まれないというのは、本当に真理だと思います。しかしそれは、チンピラやバカヤンキーの振るう暴力とは違う。日常生活とは全く違う空間の中で、きちんとした師匠に就き、きちんとした機序の中で「倒す」「殺す」ことを学ぶ。これこそがちゃんとした気迫を養成できる唯一の道といっても過言ではないでしょう。

 私は今の仕事を20年少々し、並行して武道・格闘技をしてきました。
 その間、実力行使の有無を問わず、様々な形の諍いやケンカらしきものを見てきましたが、その諍いの原因を見ますと、当の本人たちにとっての認識はさておき、第三者から見れば本当にちっぽけで、くだらないことばかりでした。また、そうしたレベルの低い諍いをする人間は、その人間性自体が本当にちっぽけでもありました。
 そう、「相手に伝わる気迫」がないヤツ同士がいがみ合うと、すぐ目に見える諍いに発展するのです。ダメ人間同士が伝わらない気迫でキャンキャン吠え、最後には無駄で無益な諍いを起こす。ろくなもんじゃありません。
 対して、一定以上のレベルで武道や格闘技を修めた人には、全てがそうだとは言いませんが、かなりの確率で「静かな気迫」がありました。それは間違いなく真に他を圧するものであり、ヘナチョコに付け入るスキを与えないものでした。

 武道・格闘技で練られる気迫は社会に有益なものであり、もっと多くの研究や論文を俟ちたいところではあるのですが…とりあえずワタクシのショボい主張は、このくらいにしておきたいと思います。
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2 コメント

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Unknown (老骨武道オヤジ)
2017-08-08 19:58:00
またしてもだーれもすぐにコメントしないようなのでしびれを切らせてコメしちゃいます。私の趣味(ライフワーク)伝統空手は突き詰めれば一人で複数を徒手空拳で料理する事に向いています。犯罪者や卑怯者は一対一の勝負をしません!オリンピック種目になったからルール上は一対一の試合をカラテ的に“華麗な技”で競い合っていますが。・・それが本当に“護身術or制圧術”にシフト出来るか?・・そう思っている空手指導者は下の下であると確信しております。子供の頃から私どものキツーイ空手で育ち、ブログ主の後輩(いつ会えるか分かりませんが・・)になった“知人”は私どもの空手が全て今の仕事に役立ったと言っておりました。そう思わない連中は“税金泥棒!”と言っておきましょう!!!
ありがとうございます! (周防平民珍山)
2017-08-10 16:50:10
老骨武道オヤジさま、いつもありがとうございます。優秀な息子さんにはぜひ一度、お会いしたいものです。
空手は大変優秀・有益な武道ですが、老骨武道オヤジさまご指摘のように、試合に勝つ流麗テクニックを教えることだけをもって上乗とする指導者がワンサカいるのも事実です。安い成功体験はあまり薬にはならないと、私なんかは思いますが…価値観の相違、という言葉だけで片付けてはいかん問題であると思います。

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