集成・兵隊芸白兵

 平成21年開設の「兵隊芸白兵」というブログのリニューアル。
 旧ブログ同様、昔の話、兵隊の道の話を続行します!

形として見えるレベルの鍛錬とは

2018-02-06 19:36:15 | 格闘技のお話
 最近、「筋トレ社長」なる人物の著書が売れており、また、ライ〇ップのCMなどの影響もあって、筋トレや各種のトレーニングが人口に膾炙しているようです。
 しかしこうした「トレーニングブーム」なるものは10数年に1回くらい、思い出したように訪れる一過性のムーブメントであり、時間が経てば自然に忘れ去られ、古本屋にその手の本が投げ売りされることでしょう。
 私が尊敬するのは、そうした世間の流行りすたりとは全く関係なく、自分で目的を持ってしっかり勉強し、常に鍛錬を欠かさない人。やることの種別に関係なく、鍛錬することを日常に組み込み、たゆまず取り組んでおられる方は実に尊敬に値します。

 …と先日、職場でそんな話をしていますと、若者やジジイが「私もやってるんですよ~」みたいなことを言ってきました。
 で、その方々の鍛錬の内容を詳細に聞いてみますと…なんとも少ない(~_~;)。具体に言えば、ボールゲームなどを週に1、2回やる程度であり、しかも仲間と集まってくっちゃべりながら行う、強度的には極めて低いものばかり…。
 
 こうした不届きなヤツ(~_~;)に分かる程度に「鍛錬」の定義を分かりやすく説明するためには…といろいろ考えた結果、「全ての運動の根元となる筋肉の成長に関する話をすれば、より具体性をもって理解できるのでは」と思いましたので、ここで「トレーニングと筋肉の成長の関連性」についてお話ししたいと思います。
 
 筋肉は人間のエンジンに相当するものであり、いわゆるパワーを出力する唯一の機関です。
 人体唯一のエンジンですから、当然維持にかかるエネルギーも大量に必要。普段、特段運動をしていない成人男性の基礎代謝が、1日だいたい2500キロカロリーくらいといいますから、いかに筋肉がカロリーを消費するものかということが分かると思います。
 
 ちなみに人類の歴史は、現代を除くほとんどの時期が「ひとたび食えなかったら飢えて死ぬ」という状態でした。
 筋肉は基本的に大量のカロリーを消費する機関ですから、そんな機関がちょっとしたことで増えるものであれば、人間の未来には全員餓死という未来しか待っていません。
 そのため神様はうまいこと考えました。
 まず筋肉は、よほど栄養状態がいいときに、よほど辛い負荷をかけない限り増えないようになりました。
 筋肉は激烈に辛い負荷を受け、脳みそが「今のままの筋肉状態では身体が持たない!もっと筋肉増やせ!」という指示を出して初めて、身体が「筋肉を増やすぞ!」という体制を整える、ということになったわけですね。
 さらに、栄養補給や水分補給がない状態で体を動かし続けると、筋肉が勝手に水と糖に分解される(筋肉の異化作用と呼ばれるもの。メシを食わず酒ばっかり飲んでいるアル中のおっさんがガリガリなのは、この異化作用が顕著に働いている証左)ようにもなりました。  

 と、ここまでお話すれば、弊ブログをお読みの諸賢にはお分かりいただけると思いますが…
 そうです。かりそめにも人様に「鍛錬をしている」と公言するからには、その身体に競技に即した筋肉がしっかりとついている(=競技に即した身体を備えている)こと。これなくして「鍛えてます」もなにもないものです。
 先ほどお話しした通り、目に見える程度に競技に必要な筋肉が増えるということは、それだけ辛いことをしているという証左です。これほど雄弁にきちんと鍛錬しているということを物語るものはないでしょう。
 また、必要な筋肉をきちんとつけているということは、見た目の問題以外にも、いずれのスポーツや競技によらず、「質の高い反復訓練ができる」という証左ともなります。これは当然、競技パフォーマンスの巧拙に直接影響を及ぼします。
 むろん、バカみたいにウェイトだけに血道を上げ、競技とは無関係の「見た目」だけを追求する(単純にボディビルを競技としてやっておられる方は別ですm(__)m)のは本末転倒で愚かなことではありますが、仮にも「鍛錬をしている」と人様に吹聴するのであれば…きちんとそれにふさわしいだけの身体を備えておいてほしいものだ、と思います。

 …まあとりあえず、うちの会社にいる自称「鍛錬をしてます」というボケナスには、HIIT(ハイ・インテンション・インターバル・トレーニング。20秒のキツい運動と10秒のインターバルを8セットやらせるという、今はやりのトレーニング)から始めさせてやろうかと思います(~_~;)。
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