集成・兵隊芸白兵

 平成21年開設の「兵隊芸白兵」というブログのリニューアル。
 旧ブログ同様、昔の話、兵隊の道の話を続行します!

食って、食って、鍛えないけど食って・・・

2015-11-25 21:09:58 | 兵隊の道・仕事の話
 プロレスラー、相撲取り、プロ野球選手、ボディビルダーなど、いわゆる「バルクアップ」が必要な商売では、「胃の許容量を超えて食え!」「吐くまで食え!」という季節をどうしても超えないといけないものと相場が決まってます。この点については、その手の苦労話は世間にゴマンと溢れてますので、具体例の記載は避けます。

 うちの会社ですと、兵隊養成所を卒業した兵隊は、もれなく船で初級修行をするのですが、多くの若者はここで大概、太ります。
 いや、太るというと表現が悪い。筋量も増えますから「バルクアップ」というべきでしょうか。

 船の食事はオカの食事より高カロリーであり、大型の船では、1日4食(朝0700、昼1130、夕1730、夜2000)食事が出ますし、余り物があれば「若い奴食え!」となりますから、まあしょうがないこってす。
 これは、「太ることがカッコ悪い」という現代の風潮からはなかなか理解しがたいことではあると思いますが、フネにあるものを操作したり、修理したり、動かしたりするには基本、とにかく体重も含めたパワーが必要です。フネが海に浮かぶものであり、かつ、鉄で出来ている以上、これは宿命です。
 部品でも油でも、とにかくラクに運べるもの、動かせるものはない。時には人間をかついで運ぶこともあります。そのパワーを筋肉だけで増やすのは、とても大変な労力が要ります。であれば純粋な「筋力」ではなく、日々の食事でバルクアップすることで、「作用、反作用」の力を育成しよう…とこうなるわけです。
 若い人は線も細く、力の出し方もアレですので、とにかく最初の1年くらいは、体重のことを気にせず食って食って体力をつけること!これ、大切なことです。
 私も今も目を閉じれば、いろんな名人が作った「サラメシ」ならぬ「フネメシ」が、様々に思い出されます…。うまかったなあ(しみじみ)。

 しかし、筋肉は「栄養」と「トレーニング」の双方からアプローチをしないと絶対に向上しないそうです。タンパク源を食べるだけで筋力が維持できるのは高齢者だけ。
 なので、そうした若者の中には時々、「食うだけ食って仕事もトレーニングもしない」なんて不心得なヤツもいて、そういうのは単なるブタになります。うちの船にIという若い衆がいるんですが、まさにそれで(^_^;)。
 うちのフネへの在船ちょうど1年。とにかく毎食、食って食って食いまくる。そして運動しない(^_^;)。いちおうスポーツクラブに入っているのですが、ここ2ヶ月ほどは月謝をジムに寄付しており(笑)、ここ最近彼がやっている運動らしい運動といえば、手首の旋回運動(いわゆるパチンコ)くらいかな…。
 彼は、体重が増えたことによる、相対的な「作用・反作用」的なパワー(間違っても、筋量や運動能力の開発によるものではない)は増えましたが、動きがめっちゃ緩慢になりました。私が特に気になるのは、ケツの位置が明らかに下がったこと!
 研修所から出たときと現在では、尻の頂点の位置が明らかに下に下がり、尻の膨らみがなくなりました。要するに大殿筋が落ちたんですね。
 下半身はハラとちがい、出たり引っ込んだりしないぶん、衰えが自覚しにくいので仕方ないといえば仕方ないのですが、なかなかの劣化具合です。
 早くその理由に、身を持って気づいてもらえればいいのですが・・・もうダメかな。

 彼にはなぜ「食」という字を分解すると「人を良くする」となっている理由を考えて欲しいと思っています。
 メシを残さないというその心意気は、大変感心しているのですがね。
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