感情は思考の産物である。思考とは心の中の文章記述である。ゆえに悩みがあるときは、悩みを生み出しているビリーフ(文章記述)を発見し、そのビリーフ(文章記述)を書き直すことである。
まともな文章記述をラショナル・ビリーフ、まともでない文章記述をイラショナル・ビリーフという。その識別は、①事実に基づいているか、②論理的な必然性はあるかーーの二つである。
イラショナル・ビリーフをラショナルビリーフに書き直すときに役立つフレーズを紹介しよう。
①~するに越したことはない。
仕事で失敗しないに越したことはない。
入社試験に受かるに越したことはない。
彼女と結婚できるに越したことはない。
②~だからといって人生が終わりというわけではない。
仕事に失敗したからといって人生が終わりというわけではない。
入社試験に受からなかったからといって人生が終わりというわけではない。
彼女と結婚できないからといって人生が終わりというわけではない。
③永遠に~と決まっているわけでもない。
永遠に仕事で失敗し続けると決まっているわけでもない。
永遠に入社試験に受からないと決めっているわけでもない。
永遠に結婚できないと決まっているわけでもない。
④~の状況に耐えるのは苦痛だろう。それでも耐えられないわけではない。
周りの人の期待に応えられない状況に耐えるのは苦痛だろう。それでも耐えられないわけではない。
内定がなかなかもらえないという状況に耐えるのは苦痛だろう。それでも耐えられないわけではない。
⑤~を失敗したからといって、私の価値が下がるわけではない。
仕事を失敗したからといって、私の価値が下がるわけではない。
内定をもらえないからといって、私の価値が下がるわけではない。
彼女と結婚できないからといって、私の価値が下がるわけではない。
⑥~は残念だ。でもこの世が終わるわけではない。
周りの人の期待に応えることができないのは残念だ。でもこの世が終わるわけではない。
内定がもらえないのは残念だ。でもこの世が終わるわけではない。
彼女と結婚できないのは残念だ。でもこの世が終わるわけではない。
⑦~したい。しかし、~ねばならないというわけではない。
期待に応えて人から賞賛されたい。しかし、賞賛されねばならないというわけではない。
仕事で失敗したくない。しかし、失敗してはいけないというわけではない。
彼女と結婚したい。しかし、結婚しなければならないというわけではない。