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「核兵器禁止条約」採択から1年――核なき世界目指して(3)

2018年07月20日 | 国際・政治

昨日に引き続き、1年前に国連で採択された「核兵器禁止条約に関する「東京新聞」の記事を掲載します。今回は、昨年、同条約が採択された当時、外相を務めていた岸田文雄氏(現・自由民主党政調会長・衆議院議員)へのインタビューを2018年7月11日付け「東京新聞」 朝刊から転載させていただき、紹介することにします。(サイト管理者)


※以下、転載はじめ↓


<核なき世界目指して> (3)まず核兵器の役割低減
 

 ――核兵器禁止条約が昨年七月に国連で採択された当時に外相を務めていた。なぜ条約交渉に参加しなかったのか。

「核兵器のない世界を実現する議論には、積極的に参加すべきだと思っていた。だが核兵器保有国や、日本と協力してきた中道国(核抑止力に依存する国)が条約に反対という実態が明らかになった。交渉が進めば関係国の対立がより深刻になると判断した。核なき世界実現のため、辛抱強く核保有国を巻き込み、非保有国と協力しなければならない」


――禁止条約には広島、長崎の被爆者の声も反映されている。

「被爆者や自治体、推進NGOとは広い意味で目標は共有しているものの、それぞれ役割がある。核保有国、中道国と直接議論して協力する政府として、ぎりぎりまで考えた」


――今後も禁止条約への参加は難しいか。

「日本は(禁止条約のような)法的枠組みを否定していない。安全保障に対する冷静な認識と、核兵器の非人道性に対する正確な認識の下、(まず)核兵器の数、役割、意義の低減を訴える。それらがある程度下がったところで、法的枠組みを導入する」


――米国の核抑止力に頼る日本が、米国に対して核軍縮を主張できるのか。

「対話や議論はしている。どこまで強く言えるかは、その時の国際情勢や米政府の対応による。たとえばオバマ政権とトランプ政権では違う」


――北朝鮮の非核化問題をどう見通すか。

「米朝首脳会談は一つの大きなきっかけだが、非核化の行程、期限も明らかになっておらず、楽観できない。急に制裁緩和や経済支援の話まで出る雰囲気があり、心配に思う」


――日本はどう取り組むべきか。

「北朝鮮の中・短距離弾道ミサイルや日本人拉致問題は日本独自の課題。直接交渉を考えていかなければならない。非核化を議論する推移の中で、日本としてどう議論に加わるのか知恵を出したい」


――北朝鮮の非核化の行方は、日米の安保関係にも影響するか。

「可能性はある。行方次第では日本で核なき世界と逆行する(核保有)議論が巻き起こるかもしれない。注視する必要がある」 (聞き手・大杉はるか) 


【きしだ・ふみお】 1957年、東京都生まれ。早稲田大卒業後、銀行員を経て、93年衆院選で旧広島1区から立候補し初当選。9期目。2012年末から昨年8月までの4年8カ月にわたって外相を務め、16年のオバマ米大統領(当時)広島訪問の実現に尽力した。


【出典】2018年7月11日付け「東京新聞」朝刊
 


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