森友学園との国有地取引をめぐり財務省決算文書の改ざん問題発覚で安倍政権に対する国民の怒りが高まっていますが、今度は文科省による前川喜平前事務次官が名古屋市立中学校で行った授業に対する自民党議員の教育介入、圧力があったことが判明し問題となっています。
前川前事務次官といえば、加計学園疑惑で「安倍一強」の牙城が崩れるきっかけを作った人物。
その前川氏が2月16日に名古屋市立中学校に呼ばれ行った授業に、自民党文科部会長の赤池誠章参院議員（比例代表）と部会長代理の池田佳隆衆院議員（比例東海ブロック）が複数かい調査を求めていたということが判明し、3月20日、林芳正文科相はこれを認めました。
同時に同省による市教育委員会への質問が以前に池田氏による内容確認の上で修正されていたことも判明。
政府自民党は、「圧力ではない。問題ない」とするも、文科省自らが内容照会が必要とするなら自ら実施していたわけで、自民党議員からの照会で行われたということあ「教育への介入」「圧力」にほかならず、重大問題です。
林文科相も参院予算委員会で同省の質問メールの表現について「全体的に圧力を与えかねない」と認めざるをえませんでした。
経緯は、林氏によると、2月17日に赤池氏が前川氏の授業について内容確認を行うよう官房長に要請。同19日に同省は池田氏から授業についての記事の提供を受け、名古屋市教委から確認した内容を20日に赤池氏、22日に池田氏に報告していました。
また、同省は3月1日に市教委に室温メールを送る直前に、市と門内容を池田氏に提供。池田氏から2点コメントがあり、それを参考に質問内容を一部修正したということです。
重大なのは、文科省に対して圧力をかけるよう働き掛けていた自民党議員は、改憲右翼団体・日本会議議連の中心メンバー。
赤池氏は、日本会議国会議員懇談会の中心メンバーで、安倍晋三首相の腹心の一人。
赤池氏は、2007年の日本会議設立10周年記念集会の時、政治家には「戦前戦中を悪と詩、戦後憲法を言動のよりどころとする『歴史断絶派』と、世界最古最長の統一国家である日本の伝統や国柄を重んじる『歴史連続派』がある」とし、「これからの日本の繁栄・安寧、国民の幸福は『歴史連続派』から作り出さねばなりません」などと復古的な価値観、歴史観を主張するメッセージを寄せています。
また赤池氏とともに圧力をかけていた池田氏も日本会議議連のメンバーです。
【出典参考】2018年3月21日付け「しんぶん赤旗」
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