沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設を阻止するために、翁長雄志知事が行った「埋め立て承認」の取り消しをめぐり、国がその撤回を求めて沖縄県を訴えた代執行訴訟の第２回口頭弁論が１月８日、福岡高裁那覇支部（多見谷寿郎裁判長）で開かれました。
国は、準備書面で「反論合戦」を続けるのは迅速な紛争解決を求める代執行制度の「趣旨を踏みにじるものだ」などと主張して、早くも１月２９日の第３回口頭弁論において結審するよう求めました。
これは県民の声を聞かず、民意を無視してまで、辺野古新基地建設を一刻も早く再開したいとする国の傲慢さの現れです。
これに対し、県側は、国が代執行を求める訴訟の前に、私人の権利救済のために行われる「行政不服審査制度」を国が悪用するという違法を働いてまで知事の取り消しの効力を停止しているわけで、「迅速な紛争解決」を求める言い分は通用しないとまったくの正論を主張しました。「埋め立て承認」の取り消しの適法性を立証するために派十分な審理が必要だと反論したのは当然です。
高裁は、次回で県と国双方の主張を終わらせて、県が申請している証人の採否を決定する意向を示しました。
そのことから、次次回以降、証人尋問になると思われます。
今回の第２階口頭弁論に先立ち、裁判所前で「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」の主催で「激励集会」が開かれ約８００人が参加しました。
全労連や新日本婦人の会や日本共産党など１１団体は第３回口頭弁論が行われる１月２９日に、沖縄のたたかいに連帯し全国でいっせい行動することを呼びかけています。
中央団体は２９日正午から、東京・新宿駅西口で宣伝・署名活動を計画しています。
【出典参考】２０１６年１月９日付け「しんぶん赤旗」
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