とだ九条の会blog

「とだ九条の会」公式HPに併設=「とだ九条の会ブログ」でネットワークを広げます。

「戦後70年談話」で「歴代内閣の立場継承」としつつも「侵略」文言なぞらず

2015年02月01日 | 国際・政治

安倍晋三首相は1月25日のNHK番組で、今年8月にも発表するとしている「戦後70年談話」について「今まで重ねてきた文言を使うかどうかではなく、安倍内閣としてどう考えているかという観点から談話を出したい」などと述べ、過去の植民地支配と侵略を謝罪した戦後50年の村山富市首相談話や戦後60年の小泉純一郎首相談話などの文言は、そのままでは使わない考えを示しました。

村山、小泉の両談話とも、日本の「植民地支配と侵略」で、「アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛」を与えた「歴史の事実を謙虚に受け止め」、「痛切な反省」と「心からのお詫びの気持ち」を示しています。

安倍首相は「村山談話、戦後60年の小泉純一郎首相の談話を全体として受け継いでいく」と改めて表明したものの、「今までのスタイルをそのまま下敷きとして書くことになれば、今まで使った言葉を使わなかった、あるいは新しい言葉が入ったという細々とした議論にならないよう、70年談話は70年談話として新たに出したい」と説明しました。

司会者から「植民地支配と侵略」「痛切な反省」「心からのお詫び」などのキーワードを同じように使うか問われると、安倍首相は「そういうことではない」と明言を避けるとともに、「先の大戦に対する痛切な反省と同時に、戦後70年、自由と民主主義を守り、アジア、世界の発展に大きな貢献をしてきた。日本の未来に対する意志をしっかりと書き込みたい」などと強調。

こうした首相発言に対し、同番組内で公明党の山口那津男代表はキーワードは極めて大きな意味を持っている。それを尊重して意味が伝わるものにしなければならない」と語り、表現の変更に慎重な姿勢を示しました。首相発言に対し、野党からは懸念や批判の声が上がりました。


その後1月28日、安倍晋三首相は参院本会議の各党代表質問で、この「戦後70年談話」に関して「安倍政権としては村山談話をはじめ、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後も引き継いでいく」と改めて弁明。「先の大戦への反省、戦後の平和国家としての歩み、今後アジア太平洋地域や世界のためにどのような貢献を果たしていくのか。次の80年、90年、100年に向けて日本はどのような国になっていくのかについて新たな談話に書き込んでいく」と説明し、具体的な内容については「今後、有識者の意見を聴きながら検討していく」と述べるにとどめました。 

 

【出典参考】2015年1月25日配信「毎日新聞」、28日配信「時事通信」


※このブログをお読みの方で、「私も九条の会のアピール(「とだ九条の会」HPをご覧ください。)に賛同し、憲法九条を守る一翼になりたい」という方は、「とだ九条の会」HPに「WEB署名」がありますので、「賛同署名」にご協力ください。
■「とだ九条の会」公式ホームページもご覧ください。
http://toda9jo.web.fc2.com/
*「とだ九条の会」ホームページは2014年11月24日、上記アドレスに引越しました。
■「とだ九条の会」ブログのアドレス
http://blog.goo.ne.jp/toda9jo
*「とだ九条の会」ブログは2014年11月10日、上記アドレスに引越しました。
■「とだ九条の会」ツイッターのアドレス
http://twitter.com/toda9jo

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする