とだ九条の会blog

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ことは重大!--これでは自衛隊クーデター(1)

2008年11月08日 | 国際・政治

現役航空自衛隊制服組のトップ田母神俊雄航空幕僚長(11月3日付けで定年退職)が、アジア諸国への日本の侵略戦争を正当化する「論文」をホテルチェーン・アパグループ主催の「真の近現代史観」懸賞論文に発表した問題で、11月6日、防衛省は、国会質問の答弁で、田母神氏以外にも現職自衛官78名が同懸賞論文に応募していたことを明らかにしました(7日、防衛省は新たに16名の応募があったことを明らかにし、空自隊員の応募は94名と発表)。

「真の近現代史観」懸賞論文の応募総数は235通といいますから、このうち現職自衛官の応募94通は、なんと全体の4割に当たることになります。
答弁によると(78名の)階級別の内訳は、一佐3人、二佐3人、三佐4人、尉官64人、曹クラス4人。また、所属別では、空幕4人、航空総隊71人、航空教育集団1人、補給本部2人ということです。
全体のうち62人が、田母神氏が以前司令を務めた石川県の航空自衛隊小松基地の所属ということです。

問題は、現職自衛官が防衛省の内規に反しただけでなく、日本の侵略戦争への反省とお詫びを込めた「政府見解」(1995年の村山首相談話)を無視して、「我が国が侵略国家だったなどというのは濡れ衣だ」などと日本の侵略戦争を正当化・美化し、「集団的自衛権も行使出来ない」「攻撃的兵器の保有も禁止されている」「自衛隊は雁字搦(がんじがら)め」だと、現憲法も非難する論文を発表したことです。

さらに、こうした懸賞論文募集があることを、空自の教育課自体が、全国の各部隊などに紹介していたいうのですから、いくら「活字」の上といえども、組織だった“自衛隊クーデター”と指摘されてもしょうがないではないでしょうか。

日本は、あの悲惨な太平洋戦争の反省の上に、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意」(憲法前文)して、日本国憲法を制定しました。それは「日本と世界の戦後政治の出発点そのもの」であり、田母神氏の主張や行為は、これを真っ向から否定するものです。
さらにこの行為は、現役自衛隊幹部としての「憲法尊重擁護義務」(憲法99条)に反するものにほかなりません。
(つづく)

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